俳優の小泉今日子が23日、都内で行われた映画『碁盤斬り（ごばんぎり）』（5月17日公開）の完成披露舞台あいさつに出席。草彅剛との29年ぶり共演を振り返った。

　古典落語をベースに、時代劇初となる白石和彌監督と草彅が初めてタッグを組んだ本作。身に覚えのない罪をきせられ、故郷の彦根藩を追われた浪人・柳田格之進（草彅）が、囲碁を武器に鬼気迫る仇討ちに挑む。

　半蔵松葉の大女将を演じた小泉はテレビドラマ以来、実に29年ぶりに草彅と共演とした。当時は「剛くんが20代前半、私も20代が終わるくらいだった。その頃はまだ少年っぽさが残っていて。ドラマオンエアが始まったら剛くんが演じたキャラクターの人気が出て出番が増えた。そのくらい当時から演じることを楽しんでいたし、すごくすてきだった」と回顧した。

　続けて「時を経て久しぶりにお芝居をして、背中がすてきだなって。すべて主演として背負って引き受けている姿を見て感動しました。この背中の役に立ちたいと思って一生懸命演じました」とほほ笑み。草彅は「ありがたい言葉ありがとうございます。キョンキョン大好きです」と感謝を伝えた。

　小泉のほか、市村正親、斎藤工、國村隼らと共演。草彅は「楽しかった。初めての人もそうじゃない人もいて、みなさんグルーブがいいじゃないですか。毎日いろんなところに行って、それぞれの方に会って持っているものすべて出し切れた。幸せな環境で映画が作れた」と語った。

　自身との共通点を聞かれると「まったくない」とキッパリ。「ひどい役で。清原（果耶）さんみたいな娘さんがいるのに、なんでこんなことするんだって思うくらい。イライラして演じていました（笑）」とぶっちゃけ。京都での撮影は「朝から晩まで」あったが、「僕は隠れて古着屋さんに行っていました（笑）。デニムを買いました。結構いいものがあって」とニヤリと語った。

　そのほか、清原、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村、斎藤、國村、白石和彌監督も参加した。