渡辺いっけい、コロナ禍で役者としての不安を吐露「単純に自信がなくなりました」
映画「いつくしみふかき」の記者会見が25日、都内で行われ、今作で初の主演を務めた渡辺いっけいが、フェイスシールドを着用して舞台挨拶を行なった。
「ステイホーム中に30年間溜めた台本を一気に断捨離」
映画「いつくしみふかき」の記者会見が25日、都内で行われ、今作で初の主演を務めた渡辺いっけいが、フェイスシールドを着用して舞台挨拶を行なった。
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新型コロナウイルスの影響で公開延期となっていた今作は、劇団チキンハート主宰・遠山雄の知人の実話を元に映画化。父親を知らずに育った息子と破天荒な父親の30年の時をまたぐストーリーで、父親・広志役の渡辺と息子・進一役の遠山がW主演を務めた。
この日は、渡辺と監督を務めた劇団チキンハート演出担当の大山晃一、プロデューサーで広志の舎弟・浩二を演じた榎本桜の3人がフェイスシールドを装着して登壇。遠山は地元・長野からリモートで挨拶を行った。
公開にあたって渡辺は、3年前に撮影したことを説明し、「新型コロナの影響で“人間的な変化”もあったと思います。でも映画に映っているエネルギーというか、この人たちと映画を作ったら面白そうだなという当時の勘というか、あの時の3年前の自分に自分は力をもらった感覚があります。見てくれたお客さんに必ず何かが伝わる映画だと改めて思っています」
初の主演で演じた広志役について「これまで演じたことのない役で、撮影現場でも自分の計算で演じていないところが多くて、どんな風に映っているのか意識しないで撮影続いていたので、試写会で初めて見た時にびっくりしたんです。『自分のこんな顔見たことねえな』って。それがすごく新鮮で、見た人に『本当にいっけいさんですか?』って言われたりして、新しい面を映してくれて感謝してます」と明かした。
記者からステイホーム期間中の過ごし方を聞かれた渡辺は「30年間溜まりに溜まった台本をひたすらシュレッダーにかけて断捨離しました。それと10キロのウオーキングをしていました。体を動かさないと精神的に落ちていったと思います。というのは役者さんの仕事ってこういう時、一番やりようがないなって『俺は役者って言えるのかな?』って自問自答したりしてました」
続けて「単純に自信がなくなりました。役者として再開した時に、『またお仕事をいただけるのかしら?』って。正直すげえ不安になりました」と胸の内を語った。
またフェイスシールド姿で会見に臨んだ渡辺は、ハンドマイクを持つ位置などに戸惑いを見せ、お茶目な一面も披露した。
2019年の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019」で観客賞である「ゆうばりファンタランド大賞」の作品賞を受賞し、カナダのファンタジア国際映画祭の長編初監督コンペティション部門に正式出品された映画「いつくしみふかき」は、テアトル新宿ほかにて全国で順次公開中。