藤間爽子、山口森広、生ステージ再開に感動!客入れのオンライン舞台「タンスのゆくえ」

中村まこと&藤間爽子、山口森広&町田マリーによる、ふたり芝居「タンスのゆくえ」(6月24日~26日まで、作・演出=田村孝裕)のゲネプロ(最終舞台稽古)が23日、東京・浅草の浅草九劇で行われた。

(左から)藤間爽子、中村まこと、山口森広、町田マリー
(左から)藤間爽子、中村まこと、山口森広、町田マリー

舞台俳優は自粛期間に何していた?「断捨離」「オタマジャクシ飼育」…

 中村まこと&藤間爽子、山口森広&町田マリーによる、ふたり芝居「タンスのゆくえ」(6月24日~26日まで、作・演出=田村孝裕)のゲネプロ(最終舞台稽古)が23日、東京・浅草の浅草九劇で行われた。

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 本公演は、オンライン型演劇場・浅草九劇のこけら落とし公演の第4弾。引越し当日のアパートの一室を舞台に、3年間同棲してきたカップルが別れ話を展開し、一つのタンスをめぐって、争奪戦を繰り広げるというストーリー。2組の出演者が約30分強の同じ戯曲を連続で演じ、8台のカメラで捉えるという意欲的な作品だ。初めて観客を入れ込んだ公演となる。

 出演者4人はソーシャルディスタンスに配慮し、最少人数のスタッフで10日間の稽古を行ってきた。新型コロナウイルス感染防止のための外出自粛後初の舞台公演だけに気合十分。会見した藤間は「通常の演劇は2週間公演なので、3日間は短いと思いますけど、楽しんでやりたい」。中村は「4~5月やるはずだった舞台が飛んでしまったので、舞台に飢えていた。内容も精査しないで、『やります!』と言ってしまった」と冗談を飛ばしながら、「再開する舞台のほとんどが朗読劇の中、普通の芝居なので、大胆だなと思った。お客さんにも、舞台の感覚を味わってほしい」。山口は「自粛期間に3つの公演が飛んでしまった。劇場に入ったら、照明があって、舞台セットがあることに感動した。お客さんを迎え入れることがうれしい。一緒に空気を作りたい」。町田は「自粛中にZoomで芝居をやったこともありましたが、ストレスが溜まってしまった。稽古場で人に会えたことがうれしい。お客さんの反応が楽しみです」と声を弾ませた。

 自粛期間はどのように過ごしたのか? 日本舞踊藤間流紫派家元の故・藤間紫を祖母に持ち、自身も舞踊家としても活動する藤間は「稽古場の整理、片付けをしていました。写真などを見ながら、改めて家族の大切さを感じました」。中村は「1人暮らしをしている父に老人ホームに入居してもらったんですが、父が軽いパニックを起こしてしまい、世話をしていました。普通に公演をしていたら、父はどうしたのか。そう思うと、いい時間だったかも」。山口は「自粛の歌を作って、SNSで発信したり、娘と一緒に4コマ漫画を書きました。近くの小川でオタマジャクシとザリガニを捕まえて、飼ったのですが、娘はカエルになったら興味を失ってしまい、自分が面倒をみましたね。エサ用の虫捕りに行ったり、オタマジャクシとカエルの育て方が詳しくなりました(笑)」。町田は「Zoomでの演劇を作って、YouTube配信しながら、息子と公園に行ったりしていましたね。自粛解除後に、ペットショップで我慢できず、トイプードルとマルチーズのミックス種を買ってしまった」と、それぞれに充実した日々を過ごしていたようだ。

 公演では、定員95席のところ、30~40人の観客を入れつつ、オンライン生配信上演する。「配信だからといって、遠慮せず、どんどん反応してほしい」(藤間)、「普段は舞台を観られない地方の人たちにも観ていただけるのがオンラインの魅力。富山のいとこたちも観てくれると言っている」(山口)とアピール。演出家の田村氏は「役者が違うと芝居が違うぞ、というのを見せたい。これからの演劇は配信がスタンダードになる中、2つの芝居で男性目線と女性目線のカメラワークという試みもやります。客席では絶対観られないカメラワークも入れることで、僕なりの挑戦を見せたい」と意気込んだ。

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