スラダン映画、31日に終映 ファンの心境は? バスケW杯に重ねて感動…「待ってます」続編期待の声も
大ヒットを記録しているアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』が、31日をもっていよいよ国内上映終了を迎える。原作のバスケットボール漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』を読んできた“スラダン世代”から熱い支持を集めるだけでなく、若年層の新たなファンを獲得。対戦相手チームを含めた登場キャラクターの人物ストーリーや名ぜりふの数々は「人生訓になる」と改めて評判を呼んだ。30代、40代の原作ファンからは、名残を惜しむとともに、新作としての映画公開に対する感謝の声が上がっている。
三井寿の生きざまや堂本監督の言葉から学んだ「人生訓」も
大ヒットを記録しているアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』が、31日をもっていよいよ国内上映終了を迎える。原作のバスケットボール漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』を読んできた“スラダン世代”から熱い支持を集めるだけでなく、若年層の新たなファンを獲得。対戦相手チームを含めた登場キャラクターの人物ストーリーや名ぜりふの数々は「人生訓になる」と改めて評判を呼んだ。30代、40代の原作ファンからは、名残を惜しむとともに、新作としての映画公開に対する感謝の声が上がっている。(取材・文=吉原知也)
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昨年12月3日の公開から約9か月。異例のロングランが続いており、今年8月27日時点で、国内興行収入は155億円を突破し、国内歴代興行収入ランキングは13位に浮上。アジアなど世界でも旋風を巻き起こしている。
湘北高と山王工業高の対戦というファン感涙のストーリーが描かれた本作。徹底的にリアルさを追求した試合の描写も高い評価を得ている。
40歳の男性会社員は、今月15日に行われた湘北キャスト5人と井上雄彦監督が登壇したトークイベント「COURT SIDE in THEATER FINAL」の同時中継を千葉市内の映画館で観劇した。小学校高学年のときに原作を読み始め、スラダンと共に育ってきた。湘北・三井寿が挫折・失敗を経て立ち直る姿から人生を学んだという。
何度も映画館に足を運ぶことは初めて。「最初から最後までワクワクさせてくれる映画で、結局4回も見てしまいました。見るたびに新しい発見があり、何度見ても飽きなかったです。人生初の体験でした」と振り返る。
「若かった頃のまっすぐな感情を思い出させてもらい、また初心に帰って仕事を頑張ろうと思えました。『コートサイドファイナル』で井上雄彦先生の舞台あいさつを聴き、作品への愛と、一切妥協しない徹底した仕事ぶりにも感銘を受けました」。また新たな人生の活力をもらった。
40代のバスケ経験者の男性会社員は、映画鑑賞をリピートしたスラダン世代ファンの1人。開催中のバスケットボールW杯の日本代表チームの戦いぶりに、“絶対にあきらめない”ことを描いたスラダンを重ね合わせている。
「日本対フィンランド戦は、まさにスラムダンクの山王戦を現実に見ている気分でした。というより、第3クオーターで最大18点差をつけられたとき、ほとんどあきらめかけていました。そこからの大逆転劇。まるで桜木(花道)や三井、宮城(リョータ)が沖縄のコートにいるような気がしました」。“バスケットマン”の血が騒いだという。
テレビ観戦だったが、「会場が一体となって応援しているのが伝わってきました。歴史的勝利で、こんなに感動することはなかなかないと思いましたが、スラムダンクは同じ感動をもたらしてくれたのだと気付き、改めて奇跡のような漫画だったと思います。スラムダンクの映画を見て、日本代表の試合も見られて、本当にこれまで頑張ってきた選手の皆さんや井上雄彦先生に感謝を伝えたい気持ちになりました」と実感を込めた。
熱血ファンは“あれから○日後”の今後の展開にもワクワクしているようだ。30代男性会社員は「山王工業の堂本監督による“敗戦の弁”、負けたことを糧に新たにスタートを切るという姿勢には、原作を何度読んでも、映画を何度見ても涙が出てきます。もし、続編があるのなら、何年かかってもいいので、待っています」と語る。4度鑑賞の40代男性は「上映が終わってしまうのはとても寂しいですが、DVDと続編に、心から期待しています。また漫画も読み直します。ありがとう、スラムダンク!」と熱いメッセージを寄せた。