竹内力、ミナミに帰ってきたワケ ダークヒーローものが復活「これは終活なんです」

俳優の竹内力(59)が主演、製作するオリジナルシリーズ『欲望の街』がU-NEXTにて独占配信中だ。全64作の大ヒットシリーズ『難波金融伝 ミナミの帝王』(1992~2007年)の萬田銀次郎を彷彿させる主人公が刑務所から大阪・ミナミに戻り、世の中の悪に報復する物語。竹内が再びミナミを舞台にした男の物語を作った思いとは?

主演を務める『欲望の街』について語った竹内力【写真:冨田味我】
主演を務める『欲望の街』について語った竹内力【写真:冨田味我】

時代に応じて変化する形「これからの時代配信作品もガンガンやらなければ」

 俳優の竹内力(59)が主演、製作するオリジナルシリーズ『欲望の街』がU-NEXTにて独占配信中だ。全64作の大ヒットシリーズ『難波金融伝 ミナミの帝王』(1992~2007年)の萬田銀次郎を彷彿させる主人公が刑務所から大阪・ミナミに戻り、世の中の悪に報復する物語。竹内が再びミナミを舞台にした男の物語を作った思いとは?(取材・文=平辻哲也)

『ミナミの帝王』から16年。再び男は帰ってきた。竹内が演じるのは、殺人罪により、9年の服役を終えた男・鮫島。9年前の事件の黒幕を探し、報復を果たすため、ミナミに向かう……。制作陣は、『ミナミの帝王』シリーズの萩庭貞明監督&脚本の江良至氏コンビが手掛け、共演には田口トモロヲ、佐藤江梨子、山本裕典、岸明日香、城明男、竹原慎二、中野英雄、山本譲二が集まった。

「前から、またミナミでドラマをやってくれ、という声がすごかったんだけど、(去年から)SNSを始めたら、視聴者からダイレクトに来るようになったので、『やれる方法を見つけよう』というところから始まった。それで、冤罪に陥れられた男というアイデアを思いついて、どんどん膨らんでいった。『ミナミの帝王』は闇金だったけども、これを超えるものはなにか、と思ったら、事件師がいいかな、と思ったんだ」

 主人公・鮫島は、元闇金の事件師で、萬田銀次郎を思わせるダークヒーローだ。報復のためには、あらゆる手段を講じるが、けっして暴力には訴えない。

「萬田銀次郎イコール鮫島かは見てくださった方に委ねたい。自分が作った『ミナミの帝王』を超えるというか、下回っちゃいけないというプレッシャーは強かった。残りの人生を考えたら、これは終活なんですよ。自分的にはこれでピリオドでもいいというつもりで踏み出したって感じです」

 自身の最終シリーズものと位置づける作品には、ファッション、車、電子タバコなど細部にこだわりが詰まっている。

「一番変わったのは、自分自身が年を取ったことかな。萬田銀次郎よりも、落ち着いた芝居になっています。逆に、車は黒いベンツだったものを水色のアストンマーティンV12にして、見た目もトーンも明るくした。これは自分の車。車は、実用性よりもデザイン性や希少価値で選んでまして日本には3台しか輸入されてない限定車なんです。個人的にはタバコはもう止めたけども、オリジナルでニコチン・タール0の電子タバコを作った。もうすぐ発売もできると思うんです」

 竹内は1997年には映像製作会社「RIKIプロジェクト」を設立し、主演のみならず、プロデューサーとしても腕を振るっている。

「『ミナミの帝王』も、1発目から自分のアイデアを通していった。それを監督も受け入れてくれて、数字も上がっていったので、思っていることをやったら成功するという考え方になった。結局、作品は娯楽だし賞は取れなくても、より多くの人達が観てくれる作品を手掛けた方が自分にはやりがいがある」

 一方、RIKIプロジェクトは竹内主演のエンタメヒット作だけではなく、賞に輝く作品も送り出している。妻夫木聡主演の『ぼくたちの家族』、松山ケンイチ主演の『聖の青春』、オダギリジョー監督、柄本明主演『ある船頭の話』、尾野真千子主演、石井裕也監督の『茜色に焼かれる』などだ。

「制作会社としてはさまざまな作品を作り続けて挑戦していくことにより、会社としての信用もついてきた。長い年月かかったけどね。これからの時代、配信作品もガンガンやらなければならないと思っている」

 自身の主演作として配信ドラマ『欲望の街』もスタートしたわけだが、主題歌『Avenger~報復者~』もエンディングに作ったが、これも竹内の思い入れの一つだ。

「なるべく、皆さんがカラオケで歌いやすいテンポ、キーにして作った曲。歌詞のサビの部分であるアベンジャ~というフレーズはハリウッド映画の『アベンジャーズ』でもなじんでいる単語だから、絶対に覚えやすいと思っている。『欲望の街』はできれば10年ぐらいやりたい。いつの時代も事件ネタはたくさんある。来年正月で60歳で、あと10年やれば70歳になる。75歳まで役者をできるか分からないけれども、これはアクションがないからできる。飽きられない作品を作っていきたい」と意気込んだ。

□竹内力(たけうち・りき)1964年1月4日、大分県出身。86年に映画デビューし、以降『難波金融伝 ミナミの帝王』シリーズなど多くのヒット作品に出演。97年には映像製作会社RIKIプロジェクトを設立。2015年に『桜のように』で演歌歌手としてデビュー。近年では『ぼくたちの家族』『オケ老人!』『聖の青春』など映画の製作も精力的に行っている。主な出演作に映画『DEAD ORALIVE犯罪者』『TOKYOTRIBE』など。

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