=LOVEに「あと1歩」だった23歳・山優香が500万円でアイドルプロデュース「全員22歳以上」

メジャーアイドルグループに「あと1歩」で入れなかったタレントが、自分でアイドルグループをプロデュースしている。23歳の山優香(やま・ゆうか)。15歳で芸能活動を始め、指原莉乃のプロデュースで2017年4月29日に誕生した=LOVE(イコラブ)のオーディションを受けるも、最終審査で不合格。その後、貯金と株式投資で築いた資本金500万円でプロダクションを設立し、オーディションを実施した。選んだのは、同じくアイドルの夢をあきらめきれない22歳以上の女性たちだった。(取材・文=柳田通斉)

アイドルグループのプロデュースについて語った山優香【写真:荒川祐史】
アイドルグループのプロデュースについて語った山優香【写真:荒川祐史】

貯金、株式投資で築いた資本金でプロダクション設立

 メジャーアイドルグループに「あと1歩」で入れなかったタレントが、自分でアイドルグループをプロデュースしている。23歳の山優香(やま・ゆうか)。15歳で芸能活動を始め、指原莉乃のプロデュースで2017年4月29日に誕生した=LOVE(イコラブ)のオーディションを受けるも、最終審査で不合格。その後、貯金と株式投資で築いた資本金500万円でプロダクションを設立し、オーディションを実施した。選んだのは、同じくアイドルの夢をあきらめきれない22歳以上の女性たちだった。(取材・文=柳田通斉)

 山は、「同志」たちをデビューに導こうとしている。ダンスレッスン、ボイストレーニングに立ち会い、気付いたことを伝えている。

「今、メンバーは4人ですが、もうすぐあと1人を加入させて、5人で秋のデビューを目指しています。『25歳まで』の年齢オーディションをして選んだのは、22歳以上のメンバーになりました。元声優、現役モデルなど、想定以上に高レベルのメンバー構成になりました。あとは全員のやる気がすごく、意見がどんどん出てきています」

 山は東京・南青山で生まれ育った。父親は不動産会社を経営。裏参道のエリアブランディングを手掛けるなどし、国内外に別荘も有している成功者だ。だが、両親は無駄遣いを許さない教育方針で、山は小遣い、お年玉での貯金、20歳から始めた株式投資で築いた500万円の資本に会社設立に至ったという。

「父は複雑な家庭環境で育ち、稼ぐしか生きる道はないという思いで生きてきた人です。お金の大切さをよく知っていて、兄と私にも無駄遣いは決して許しませんでした。そして、早い段階から『起業した方がいい』と教えられ、同じ不動産業を勧められました。でも、私は幼い頃からエンターテインメントが好きなので、この道で勝負することにしました」

芸能界への憧れについて語った山優香【写真:荒川祐史】
芸能界への憧れについて語った山優香【写真:荒川祐史】

プレゼン資料を作って両親説得 有名大の付属校を離れ、憧れの芸能界へ

 ただ、山が芸能界への憧れを口にできたのは15歳になってからだった。それまでは有名大の付属校に通い、勉強漬けの日々を送っていたという。

「私は人よりも多く勉強をしないと追い付けないタイプで苦労していました。親からも『ちゃんと、勉強しなさい』と言われてきました。なので、芸能界に進みたいという思いにフタをしていましたが、祖父だけが私の心の変化に気付いてくれて、『そんなに頑張らなくていいんだよ』と言ってくれました。実はその前に表参道を歩いているときに、ある事務所の方にスカウトされていましたが、祖父の言葉に背中を押されて両親に自分の思いを伝えました。自分とっては将来を左右する場なので、プレゼン資料まで作って臨みました」

 説得は成功。高校は芸能活動が許されない付属校ではなく、他の学校に進学した。だが、甘い世界ではない。ドラマ、バラエティー番組に単発で出演しても、ブレークには至らなかった。その最中、参加した=LOVEのオーディション。最終審査まで残ったものの、メンバーには選出されなかった。

「指原さんのファンの方にも応援していただいていましたし、イコラブにはどうしても入りたかったのでショックでした。その後、他のアイドルグループに所属はしましたが、いろいろあって半年で脱退。20歳を境に株式投資を始め、本格的に起業への準備を始めました」

 起業後、男性グループのオーディションから始めたものの、後から募った女性グループのデビュー準備が進んでいる状況という。

「たまたま22歳以上の構成になりましたが、私のようにメジャーグループに入りたくても入れず、ラストチャンスの思いで願書を出してくれたメンバーがそろいました。間もなく5人目が決まりますので、この夏からどんどんステージに立って経験を積んでほしいです」

 グループ名は現在、最終調整中。山自身はタレントとして他の事務所に所属しながら個人での活動を行うが、社長として、まずは5人の女性メンバーを成功に導くことを期している。

「当面の目標はグループの知名度を上げて、指原さんの目に留まるようにしたいです。そして、イコラブのメンバーになりたかったことをお伝えしてみたいです(笑)」

 まだ、アイドルでも通用する23歳社長。一代で会社を築いた父親のDNAも力にたくましく、芸能界の荒波を泳いでいくつもりだ。

□山優香(やま・ゆうか)2000年2月22日、東京・南青山生まれ。城西国際大卒。中3の時、表参道で大手芸能プロダクションのスタッフにスカウトされ、15年7月期のTBS系連続ドラマ『表参道高校合唱部』に生徒役で出演。18年9月18日放送の日本テレビ系『踊る!さんま御殿』に出演し、注目される。19年にアイドルグループのヤンチャン学園音楽部に所属。22年11月に株式会社TOP MAUNAを設立。家族は両親、兄。

次のページへ (2/2) 【写真】デビュー準備中の4人との集合写真
1 2
あなたの“気になる”を教えてください