歌手引退の橋幸夫「支えられて辞めるのはわがまま」 ラストコンサートは「うれしくて悲しい」
歌手で俳優の橋幸夫が1日、東京・台東区浅草公会堂で行われた「橋幸夫ラストコンサート」に登壇した。当日は、橋が「二代目 橋幸夫」の4人へ「YH2」と記されたワッペンの入ったジャケットを渡す継承セレモニーも行われた。
橋幸夫、二代目の4人にチクリ 「ダメならキャンセルする」
歌手で俳優の橋幸夫が1日、東京・台東区浅草公会堂で行われた「橋幸夫ラストコンサート」に登壇した。当日は、橋が「二代目 橋幸夫」の4人へ「YH2」と記されたワッペンの入ったジャケットを渡す継承セレモニーも行われた。
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コンサート前に囲み取材に応じた橋は「感無量という言葉がありますけど、やることがいっぱいで頭が混乱しております。精いっぱいやらせていただきます」と意気込みを語り、「私もかれこれデビューから63年たっています。これは相当長い時間ですので、先輩はほとんどいらっしゃらない。当たり前のことなんですが、寂しいなと思います。そういう中でよく頑張ってこれたなということと、感謝の気持ちでいっぱいでございます」と現在の心境を明かしていた。
2021年に80歳での「歌手引退宣言」を発表した橋。惜しむ声もあるようだが、「私は性格的に一度言ったことはやるという気質な部分があります。『5月3日の誕生日を迎えたらやめますよ』って言っちゃったので、それを撤回するのも嫌いですから。その通りにがむしゃらにやっちゃう方なんです」と晴れやかな表情で語っていた。
今回のコンサートで歌手活動を引退する橋は、「恩師・遠藤実先生と吉田正先生より授かった数々の楽曲を後世に残したい」という使命感から「二代目 橋幸夫を探せ!」オーディションを実施。4月1日に大学生の川岸明富さん、会社員の進公平さん、大学院に進学予定だった徳岡純平さん、すでにプロデビューしている小牧勇太の4人が選出された。「私もちゃんと見ますから、ダメならキャンセルします」と笑いを誘いつつ、報道陣に4人を紹介していた。
コンサートではデビュー当時や1960年代の大映時代劇出演秘話、作曲家の遠藤実さんや吉田正さんとの思い出を交えながら全29曲を披露。「今、うれしくて悲しい。こうやって応援してくださる多くの皆様方がいらっしゃる中で(歌手引退を)決意しました。私のように多くの皆様方に支えられながら辞めるというのはわがままかと思います。新しい道を進む私の夢を皆様、きっとご理解いただいていると思います」と客席に向かって語りかけた。今後、橋は書や絵画の道に進んでいく。
また、コンサート終了後には、「二代目 橋幸夫」のグループ名を発表。名前は橋のイニシャルを取って「YH2」に決まった。それぞれの芸名はデビュー時に発表されるという。橋は「礼節を君たちは覚えて、そういう言葉を使うように。後は歌をいっぱい練習して、買っていただけるような歌手になってください」と4人へエールを送っていた。
▼セットリスト
M1 人生劇場
M2 潮来笠
M3 北回帰線
M4 ねぶた節
M5 沓掛時次郎
M6 喧嘩富士
M7 中山七里
M8 木曽節三度笠
M9 おけさ唄えば
M10 花の折鶴笠
M11 花の喧嘩旅
M12 殺陣師一代
M13 子連れ狼
M14 南海の美少年
M15 あなたをつれて
M16 法師の宿
M17 江梨子
M18 ふるさとの父母
M19 恋せよカトリーヌ
M20 雨の中の二人
M21 霧氷
M22 愛のしあわせ
M23 今夜は離さない
M24 恋をするなら
M25 あの娘と僕
M26 恋のメキシカンロック
M27 この道を真っすぐに
M28 歌
M29 いつでも夢を