NHKが20日、来年1月にスタートする大河ドラマ『光る君へ』の新たな出演者を発表し、金田哲が藤原斉信（ふじわらのただのぶ）を演じるとした。

　NHKによると、演じる藤原斉信は、道長、公任とともに青春時代を過ごす人物。道長の長兄・道隆のもとに仕えるも、道長が出世しはじめると、変わり身の早さを見せ、腹心として地位を築いていく。清少納言とも交流がある設定という。

　金田は意気込みをコメント。

「藤原斉信は紫式部の上司であり、清少納言好みの貴公子。そして花形の近衛中将で人気者。さらには若いころから切れ者で道長の側近として政治、文化面を支えたのちに『一条朝の四納言』の1人まで登り詰めたスーパーエリートボーイという印象です。震えております。身が引き締まる思いであります。しかし気負わず自分の中にある気品、華、インテリジェンスを総動員して約1000年前の京都に行って参りたいと思います」

　大河ドラマの思い出なども紹介。

「小さいころから歴史が好きで大河ドラマを見て楽しく勉強させてもらっていました。もう10年以上、歴史が好きな芸人さんたちと毎年大河ドラマが決まったらその人物をどう描くのか予想したり、ゆかりの地にお客さんとツアーに行ったり全国の大河ドラマ館に行ったりしていました。前にそのツアーで立ち寄った神社の絵馬に自分もいつか大河ドラマに出演しますと書いたことが現実になりました。初大河ドラマ、皆さんに喜んでいただけるように励みたいと思います」

　約1000年前の華やかな京都を舞台に演じる楽しみにも言及。

「華やかな宮中の様子をどのようなスタジオセットやロケーションで撮影するのかすごく楽しみです。当時の男性貴族のしきたりやたしなみ、遊びの様子はすごく興味深いです。表向きの女性の色とりどりな衣装やメイクも気になりますが、その裏にあるリアルな人間らしいラフな姿にも期待しています。あとは何と言っても歌人たちが集まって開かれる歌会の様子を早く見てみたいです」

　作品は平安中期に、のちに世界最古の長編小説といわれる『源氏物語』を生み出した紫式部の人生を描く。武家台頭の時代の前にきらびやかな平安貴族の世界と懸命に生きて書いて愛した女性の一生に挑戦する作品。紫式部を吉高由里子が演じ、藤原道長を柄本佑が演じる。脚本は大石静さんが担当する。