紅白初出場のLE SSERAFIM 韓国で見せたオペラ&バレエ融合ステージに反響「芸術的で予測不可能」
大みそかに放送された第73回NHK紅白歌合戦に初出場を果たした韓国の5人組ガールズグループ・LE SSERAFIM(ルセラフィム)。元HKT48で元IZ*ONEのサクラこと宮脇咲良が所属していることもあって放送前から高い関心を集めていた。本番では、フロアに横になったメンバーを真上から撮影するという大胆なカメラワークが採用され、回転する白い照明が乱反射する中、日本デビュー曲『FEARLESS -Japanese ver.-』のパフォーマンスを全身白のセクシー衣装で披露、年末を飾る紅白らしいゴージャスなステージとなった。
キム・チェウォンの“断髪”パフォーマンスに観客悲鳴
大みそかに放送された第73回NHK紅白歌合戦に初出場を果たした韓国の5人組ガールズグループ・LE SSERAFIM(ルセラフィム)。元HKT48で元IZ*ONEのサクラこと宮脇咲良が所属していることもあって放送前から高い関心を集めていた。本番では、フロアに横になったメンバーを真上から撮影するという大胆なカメラワークが採用され、回転する白い照明が乱反射する中、日本デビュー曲『FEARLESS -Japanese ver.-』のパフォーマンスを全身白のセクシー衣装で披露、年末を飾る紅白らしいゴージャスなステージとなった。
LE SSERAFIMはサクラ、キム・チェウォン、ホ・ユンジン、カズハ(中村一葉)、ホン・ウンチェで構成。世界的な人気を誇るBTSが所属する大手芸能事務所・HYBE傘下のレーベルSOURCE MUSICに所属している。昨年5月2日に初ミニアルバム「FEARLESS」でデビューし、同10月17日には2枚目のミニアルバム「ANTIFRAGILE」を発売した。YouTube公式動画の再生回数は現在、それぞれ1億3000万回、9000万回以上と世界的な人気となっており、紅白初出場を後押しした。
そのLE SSERAFIMは紅白出場の1週間前の12月24日、韓国・ソウル西部にある高尺スカイドームで開催された地上波テレビ局SBSの音楽特番「SBS歌謡大祭典」に出演し、驚愕(きょうがく)のステージを展開した。冒頭、ミニのワンピースを着たキム・チェウォンがやおらハサミを取り出し、「恐れるものはない」というコンセプトを示すためか、いきなり黒髪をカット。もちろんこの髪はエクステンションとみられるが、観客席からは「キャーッ!」と悲鳴が上がった。こればかりではない。次いでホ・ユンジンが歌劇「カルメン」の「ハバネラ」を大迫力の声で歌い始め、さらにカズハの優美なバレエ群舞が登場し観客を陶酔させた。群舞にはサクラ、キム・チェウォン、ホン・ウンチェも加わり難度の高いバレエ風のターンを披露した。
ホ・ユンジンは2001年10月8日韓国生まれの21歳で、生後8か月で米国に移住。練習生として韓国に渡る前は、ニューヨーク州の「トップ50の学校」にランクインしているニスカユナ高校に在籍し声楽を学んだ。「オペラ座の怪人」でドラマティック・ソプラノを担当し校内の賞に輝いたという。身長172センチという堂々とした体格から発する高音パートは迫力がある。
バレエを披露したカズハは2003年生まれの19歳。大阪府高槻市の橋本幸代バレエスクールの門下生として06年から同校でクラシックバレエとコンテンポラリーダンス(現代舞踊)のトレーニングを受けてきた。身長174センチという恵まれた体格を活かして才能を発揮。数々の国内外コンクールで1位に輝き、18年から19年にかけて元ベルリン国立バレエ団プリンシパルのヴィスラフ・デュディック氏主催「Youth spirit of dance」のポーランド公演や日本公演に参加した。以降、モスクワのボリショイアカデミー、英国のロイヤルバレエスクールで研修。20年からオランダ国立バレエアカデミーに留学していた際、BTSの大ヒット曲「Dynamite」でメンバーのJIMINが舞踊とK-POPの振り付けを調和させて表現していることに触発され、K-POPアーティストを目指したという。
そんな2人の華麗なキャリアが「SBS歌謡大祭典」のステージで見事に開花したかっこうだ。サクラもIZ*ONE時代からは想像もできないパワフルなダンスブレイクを披露した。この日のステージを目の当たりにしたファンは「LE SSERAFIMにはこれほどの才能が集まっていたのか?」と再認識したことだろう。
YouTubeのコメント欄には英語、韓国語、日本語などで「私はフランス人。カルメンでのユンジンの(フランス語の)発音はパーフェクト」、「本当に素敵なグループ。彼女らは非常にプロフェッショナルで、非常に芸術的で、非常に創造的で、非常に予測不可能で、何よりも信じられないほど美しい」、「奇跡なんて言葉で片付けたくない。毎回最高を更新するルセラフィムはすごい」「オペラを経験したユンジンにバレエ歴のあるカズハという組み合わせ。埋もれず単独で落ちついて舞台を飾ることもできるサクラの成長も驚き」などの声が寄せられている。
「歌謡大祭典」でのステージは、LE SSERAFIM各メンバーのキャリアと努力の結果をいかんなく発揮したパフォーマンスであり、LE SSERAFIMの魅力を数段高める効果を生んでいるようだ。こうした圧巻のパフォーマンスをいつか日本のテレビ番組でも披露してくれることを期待したい。