AKB48村山彩希、初写真集に「自分らしさ」凝縮 岡田奈々との秘話「なぁちゃんの好みが入っているかも」

アイドルグループ「AKB48」でダンスの腕前とキュートさを兼ね備える実力派の村山彩希(ゆいり)が、自身初めての写真集「AKB48 村山彩希1st写真集 普通が好き」(宝島社)を刊行した。沖縄で撮影された本作は、カンカン照りのハイビスカスが咲くビーチで笑顔があふれて…といった王道スタイル全開ではない。「自分らしさを出すためにちょっと変なところ」をテーマの1つに掲げたそうだ。劇場公演“一筋”でステージでのパフォーマンスを大事にしていることから、「シアターの女神」とファンに愛される25歳に、写真集に込めた思いを聞いた。

AKB48村山彩希は25歳で写真集に初挑戦だ【写真:(C)宝島社】
AKB48村山彩希は25歳で写真集に初挑戦だ【写真:(C)宝島社】

村山彩希(ゆいり)が活動11年で初写真集「大人っぽさ、彼女っぽさ」を演出 うれしい「ゆうなぁ」コラボ実現

 アイドルグループ「AKB48」でダンスの腕前とキュートさを兼ね備える実力派の村山彩希(ゆいり)が、自身初めての写真集「AKB48 村山彩希1st写真集 普通が好き」(宝島社)を刊行した。沖縄で撮影された本作は、カンカン照りのハイビスカスが咲くビーチで笑顔があふれて…といった王道スタイル全開ではない。「自分らしさを出すためにちょっと変なところ」をテーマの1つに掲げたそうだ。劇場公演“一筋”でステージでのパフォーマンスを大事にしていることから、「シアターの女神」とファンに愛される25歳に、写真集に込めた思いを聞いた。(取材・文=吉原知也)

 アイドル活動11年。このタイミングで写真集に挑戦することを決意した理由とは。実は過去に何度か固辞していたという。

「何度か写真集のお話をいただいたことはあって、グラビアをすることが増えてきたのですが、どうしてもカメラが苦手で、恥ずかしいというのが先に立ってしまって、『いやいやそんな私には』とお断りをさせていただいていました。AKB48に入って10年がたって、グループ内の仕事は全体的に慣れてきたところで、演劇の舞台やレギュラーラジオといった新しいことに挑戦するようになり、自分の伸びしろを改めて感じるようになりました。まだ自分にはやれることがあるんだということに気付いて、今回挑戦させていただきました」

 普段から観客の前で、テレビや映像配信の場でも人前で踊っている。それなのに、カメラで撮られるのが苦手というのは意外だ。

「踊っている自分を撮られる時は、わりと素に近くて、意識せずにいられます。でも、写真撮影となると、角度や構図を決めて、自分をあえて見せるように作り上げますよね。それがどうしても苦手に感じて、自分らしくないなと思っちゃうんです。カメラのレンズがこちらを向いているとちょっと恥ずかしくなっちゃいます(笑)」

 写真集収録のインタビューでは「変なアイドル写真集」を目指したということを明かしている。不思議な雰囲気を醸す衣装については、自身が提案したものがあるとのことだ。

「『私は王道アイドルなタイプじゃない』と思っています。AKB48劇場を大事にしたいというこだわりを持っている中で、アイドルらしさというより、自分らしさを出すためにちょっと変わってるなという部分を表現したかったんです。それに、今回は彼女感、作り上げている自分にも挑戦しています。ホテルライカムという古き良きホテルで、作り込んだメイクで韓国系の衣装を着ているのに、お風呂の湯船に入っているという謎のシチュエーションを作ったりしています。素の自分とのギャップを見せることもテーマにしました。

 スタッフさんと相談しながら作っていったのですが、白と黒の色使いのふわふわしているスカート衣装は、私が具体的にこういう衣装がいいですとお伝えしました。ピンク色のキャミソールワンピースの衣装は私が提案させていただきました。こういった衣装は、私が好きな元『モーニング娘。』の佐藤優樹さんの写真集を見る中で、何かデザイン性のある不思議な衣装を着ていたので、すごくかっこいいなと思って提案させていただきました」

 初めて訪れた沖縄での撮影。不思議な巡り合わせのハプニングが生み出したお気に入りショットもあるという。

「偶然が重なったことがありました。白黒のふわふわ衣装を着て屋上で撮る際に、突然スコールが来て。雨上がりの屋上という予定はなかったのですが、雨が降ってくれたおかげで、水たまりに反射している構図を撮ることができたんです。しかも、その後に虹が出てきて。奇跡と言いますか、すごくいい写真が撮れました。カメラマンの桑島智輝さんは前もって決め込まないタイプの方で、偶然のいい写真がたくさん撮れたので、感謝しています」

「AKB48 村山彩希1st写真集 普通が好き」は「変なアイドル写真集」を目指したという【写真:(C)宝島社】
「AKB48 村山彩希1st写真集 普通が好き」は「変なアイドル写真集」を目指したという【写真:(C)宝島社】

AKB48「仲良し4人組」で“YouTuber”の側面も 自分たちで企画・編集

 初めての写真集は納得の出来栄えだ。そして、もちろん、自身のホーム・AKB48劇場で、アイドルらしい王道衣装でのショットも収められている。

「私は普段、ちょっと幼いイメージを持たれがちなので、今回は大人っぽい、彼女っぽい自分を押し出せたらなと思い、そこを意識しました。AKB48劇場にもカメラマンの桑島さんに来ていただいたので、ステージでこうありたいという自分を見せられたと思います。私にとってモチベーションになっているのが劇場なので、写真集を見た方に、そこを知っていただきたいという思いもありました。本当に自分にしかできない写真集になりました」

 独自の個性を発揮するという点では、“YouTuber”の側面でも活躍を見せている。AKB48メンバー岡田奈々、茂木忍、向井地美音と4人で一緒に展開するYouTubeチャンネル「ゆうなぁもぎおんチャンネル」は、2020年1月の開設から登録者数14万人を突破。仲良し4人組のリアルな姿、手作り感のコンテンツが好評を博している。さらに、10月19日に発売されるグループの最新シングル「久しぶりのリップグロス」では、初選抜の茂木を含めた4人が選抜メンバーに名を連ね、話題を集めている。

「このチャンネルは、アイドルというくくりではなく、4人の仲の良さをテーマにしています。始めたタイミングでコロナ禍になったのですが、皆さんが動画を見る時間が増えるようになったことと重なって、柏木由紀さんがやっているYouTubeの関連動画としてこのチャンネルがよく出てきたみたいです。それで、ゆうなぁもぎおんを好きになったという方が結構多くて。新しいファンの方の中には『アイドルなんだ』と思った方もいるとお聞きしています。すごくうれしいですし、新しい入り口になったと言いますか、いい発見にもなりました。次のシングルでゆうなぁもぎおん全員が入ったのは、このチャンネルの効果があったと思いたいです!

 それに、自分たちで企画・編集も頑張っています。常に編集とサムネと概要欄と向き合いながら、再生回数の数字も意識して取り組んでいます。スタッフさんに編集をしていただく時もあるのですが、みんなで確認をして、ここはこうして欲しいですということも伝えています。YouTubeでは予想外の動画が伸びることもあります。ルーティン系は伸びるだろうなと思いますが、ランダムプレイダンス(第1弾が173万回、第2弾が108万回)は、なぜ伸びたんだろうと思ったコンテンツでした。狙っていなくて伸びる動画は、ネタに面白さがあるのか、4人の仲の良さがつながっているのか。全然読めないので、常に考えています。私たちはAKB48であるということは前提にありつつ、4人で楽しもうというコンセプトが根本にあるので、これからも、自分たちのやりたいと思う企画をやっていきたいです」

 ところで、その仲良しの中でも、一番の親友が今回の写真集に特別参加しているというのだ。ファンにとって絶対的安定の存在である「ゆうなぁ」のコラボが実現している。

「一番、彼女っぽさが出ているのが、岡田奈々ちゃんが撮った写真だと思っています。浴衣を着ているショットです。そんなに目玉ですよという出し方はしていませんが、“岡田奈々要素”を入れているんです。私はそんなに自己プロデュースが得意ではなく、理想と実際に自分が似合うものは違うこともあります。そうした中で、なぁちゃんは『ゆうちゃんが一番似合うのはこれだ』と、考えや要望をしっかり伝えてくれて、撮影してくれました。メンバー同士だからこそ撮れる距離感もあります。私の写真集ですが、なぁちゃんの好みが入っているかもしれませんね。撮ってもらえてうれしかったです」

□村山彩希(むらやま・ゆいり)1997年6月15日、神奈川県出身。AKB48の13期生で2011年にデビュー、チーム4 所属。ニックネームは「ゆいりー」。ダンス・パフォーマンス力に定評があり、YouTubeチャンネル「ゆうなぁもぎおんチャンネル」を配信している。

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