DJ KOO「僕の永遠の目標」DJイベントに駆け付けた先輩・小室哲哉との音楽愛に溢れた一夜
TRFのリーダーで最近はタレントとしても引っ張りだこのDJ KOOがDJ活動40周年を記念して、昭和~平成を彩ったキラーチューン全38曲を“オドレル”ミックスでつないだCD「オドレーJAPAN!」を4日にリリースした。そこでENCOUNTでは、タレントとしてのDJ KOO、そして日本を代表するDJとしてのDJ KOO、この2つの面を解き明かすインタビューを2回に渡ってお届けする。前編は近年のタレント活動を追ったが、後編は本職DJとしての活動を紹介する。
DJ KOOインタビュー後編~ミックスCDから紐解くDJ KOOの音楽の原点
TRFのリーダーで最近はタレントとしても引っ張りだこのDJ KOOがDJ活動40周年を記念して、昭和~平成を彩ったキラーチューン全38曲を“オドレル”ミックスでつないだCD「オドレーJAPAN!」を4日にリリースした。そこでENCOUNTでは、タレントとしてのDJ KOO、そして日本を代表するDJとしてのDJ KOO、この2つの面を解き明かすインタビューを2回に渡ってお届けする。前編は近年のタレント活動を追ったが、後編は本職DJとしての活動を紹介する。
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ミックスCD「オドレーJAPAN!」はこれまでリリースしてきたミックスCDとは一線を画す、独自のDJスタイルで40年駆け抜けてきたその集大成と言ってもいい。そんな個性をいち早く見抜き、シーンのトップへと引っ張ってくれた恩人を58歳になった今でも目標と語った。
「オドレーJAPAN!~歴代オドレルJ-POP 日本代表」を徹底解剖
ミックスCDって、ドライブとか家事をしている間とか、そんな普段の生活をしながら「流し聞き」してもらうのはもちろん良いんですけど、今回は「オドレーJAPAN!」を1つ1つじっくり聞いてもらうと。「へぇ!こういう風につながっているんだ!並べられているんだ」とか、発見ポイントが結構あるんですよ。ということで今回はDJ KOOならではの面白さとか、僕のこだわりポイントをお話していきます。
僕がDJとして大切にしていることは「いつでも・だれでも・どこでも・オドレル」なんです。今までも時代時代でDJの時は洋楽をかけながら、J-POPも挟んできたんですけど、洋楽の中にJ-POPを混ぜるからには、「絶対盛り上がらなければいけない」っていう使命感があったんです。外してしまったら大失敗ですから、よっぽどのキラーチューンで勝負しなくちゃいけなくて、そんなDJで使ってきた歴代のJーPOPのキラーチューンを集めて「いつでも・だれでも・どこでも・オドレル」ミックスCDをいつか作ってみたかったんです。そこで40周年のこの機会にそのチャンスを頂いたので、まさに僕の集大成として、世代を超えた色んな人たちに聞いてもらって、こんな時代だけど、元気を倍増出来たら良いなって思って作りました。
プロジェクトがスタートして、まずは余計な事を考えず、実際プレイして踊りながら、使いたい曲をどんどん並べていって、時代のバランスとか取りながら絞っていきました。DJミックスって、ハウスみたいにテンポをキープさせるやり方もあるんですが、こういう色んなタイプの曲がある時って1番大事なのは「グルーヴ感」なんです。踊ったり、リズムを取ったりして、ずっこけちゃうのは1番ダメなんでね。グルーヴ感を保ちながら「うわっ!来たぜ!」っていう感じで次々につないでいく事が大切なんで、だから「どの曲を、どの場面で、どう使うか」なんですね。選曲が決まって次に曲順なんですが、時代順に並べるだけでは世代を超えて楽しんでもらう事にはならないと思ったので、曲の持つインパクトだったり、曲と曲のつながりのグルーヴを重視して、時代を織り交ぜていくことで良さを出しています。
オドレルJ-POPに流れるグルーヴを解説する
今回の1番のポイントは1曲目のDA PUMPの「U.S.A.」とラストの(西城)秀樹さんの「YOUNG MAN」なんです。やっぱり「YOUNG MAN」て日本が1つになれたDJ史上最も重要な曲の1つで、今それに匹敵するのは「U.S.A.」だと僕は思っているんです。洋楽の曲をカバーしてヒット曲が生まれた昭和から、日本のオリジナルで洋楽っぽいヒット曲が次々と生まれた平成っていう2つの時代の鏡みたいなものを最初と最後に置く事でストーリーを作っていきました。
意外な選曲でいうと前半のいきものがかりの「じょいふる」ですかね。これは2015年のアイドルネーションというアイドルフェスで、ステージ転換時のDJをアイドリングのメンバーにやってもらったとき、彼女たちが「じょいふる」を選んできて、その時「こういう曲が、この世代のダンスミュージックなんだ!」って気付いてね、それで選んでみたんです。
三代目の「R.Y.U.S.E.I.」からのm-flo、元気ロケッツ、そして「マツケンサンバ」の流れは、DJにとって定番の流れで、1つのストーリーを組んでいます。そこからFolderの「パラシューター」に移るところで一瞬「何?」っていう、僕らは「ブリッジ」って言うんですけど、そんなところもじっくり聞いてみると面白いかもしれません。面白つながりで言うとH Jungle With tの「WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント~」は最後まで聞いてもらうとクスッとする瞬間がありますから。
中盤の、SPEED、globe、浜崎あゆみ、TRF、倖田來未、MAXって、この流れは、当時を満足いくまで楽しんでもらおうという構成にしました。中でも「キューティーハニー」が入ってくるところは、「ダンダンダダーン♪」というイントロで「きたーー!」って思わせるようなポイントになってます。
後半はワザと時代を遡る構成にしているんですが、荻野目ちゃん、杏里、ピンク・レディーって、これも時代順じゃなくて微妙に違っていて、最後のピークは、アン・ルイス、ジュリー、秀樹っていう、もうトリプルアンコールですね(笑)。僕は子供の頃から沢田研二さんに憧れていて、「TOKIO」をラスト前に使った時、あらためてジュリーの突き抜ける歌と曲のパワーを感じましたね。
そんな形で出来上がったCDですが、プロジェクトを始めたときは、新型コロナウィルスでこんな閉塞感の漂う世の中になるなんて全く想像できませんでした。でもあえてこの時期にリリースするって、もしかしたら何か意味があるのかもしれませんね。「いつでも・だれでも・どこでも・オドレル」CDを聞いて、気持ちがスッキリしたとか、そんなふうに聞いてもらえると嬉しいですね。