安斉かれん、成長を実感「話を冷静に受け入れるように」 恋愛曲で見せた新たな一面

7か月連続で新曲配信に挑戦している歌手の安斉かれんが19日、4作目となる「一周目の冬」をリリースした。今回も自ら作詞を担当し、これまでとは違った視点で大人の恋愛ソングを作り上げた。悩みや葛藤を抱えたままでは前に進めなかった思春期を終えて、解決できなくてもありのままを受け入れて前に進もうとする歌詞に登場する主人公の奥には安斉自身も重ねて見えてくる。

7か月連続で新曲配信に挑戦中の安斉かれん【写真:荒川祐史】
7か月連続で新曲配信に挑戦中の安斉かれん【写真:荒川祐史】

7か月連続配信で私の7つの顔を見せていきたい

 7か月連続で新曲配信に挑戦している歌手の安斉かれんが19日、4作目となる「一周目の冬」をリリースした。今回も自ら作詞を担当し、これまでとは違った視点で大人の恋愛ソングを作り上げた。悩みや葛藤を抱えたままでは前に進めなかった思春期を終えて、解決できなくてもありのままを受け入れて前に進もうとする歌詞に登場する主人公の奥には安斉自身も重ねて見えてくる。(インタビュー・文=福嶋剛)

――昨年9月から始まった7作連続のシングル配信ですが、折り返しの4作目が配信されました。現在の心境は?

「いろんな“かれん”を表現できて、毎回違う感じの曲がリリースできているのでうれしいです、超ハッピーです!」

――連続配信の1作目「18の東京」は18歳の頃の自分と成長した現在の自分を照らし合わせた歌で、2作目の「夜は未完成」は大人っぽいジャズ調のサウンドで切ない恋心を歌い、3作目の「現実カメラ」は80年代のポップなサウンドにのせてリアルとバーチャルの真ん中で生きる近未来像を描いた歌。これまで配信した3作はいずれもタイプの違う曲でした。

「はい。すでに3つだけでも全然違うタイプなんですが、どのタイプも“安斉かれん”なんです。つまり、このシリーズで私の中の7つの顔を見せていきたいなと思っています」

――レコーディングや曲作りを進めていく中でまた新たな一面を見つけたりすることも?

「あります! あります。進めていくうちに新しいタイプの曲を作ってみたいと思い付いて。次はこうやってみたいって具体的に出てきました」

――では今回の「一周目の冬」についてお聞きします。ズバリ! どんな曲ですか?

「ズバリ! ですね(笑)。何気ない幸せな2人が迎えるはじめての冬を『一周目の冬』と呼んで、個人的なの冬の思い出と想像上の2人の登場人物の何気ない日常の物語を描いた曲になっています。分かりやすいタイトルでしょ?」

――とっても分かりやすいです(笑)。

「今回は全体的に優しくて愛おしい感じを出したくて、バラードに近いようなしっとりとした歌にしようと思って」

――歌詞もとても分かりやすかったです。今までの曲は自分の感情をみんなにどう伝えていくかといった歌詞が多かったように思いますが、今回は2人の登場人物の気持ちやシチュエーションがシンプルに描かれていて、どんなふうに生活しているのか歌を聞いただけで想像できました。

「ありがとうございます。ただ単に『愛してる』みたいな言葉で飾りすぎないように、ちょっとした情景が浮かぶような言葉を選んでいきました」

――「集め続けた冷蔵庫のステッカー」とか「毛布の取り合い」といったさりげない言葉に情景が浮かびますね。

「それは実際に私の家の話です。家の冷蔵庫はお店のステッカーだらけなんですよ(笑)。貼ってあるステッカーを見るたびに行ったお店やその時のことを思い出したり、そういう楽しかった自分の体験談から物語を広げていきました。実は私、1年の中で冬が1番好きなんです」

――今まで夏が好きだと思っていたので意外でした。

「私は夏生まれなんで夏も好きなんですけど、汗ですぐにお化粧が崩れちゃうから(笑)。冬はクリスマスが近づいてくる12月ぐらいの時期が1番好きですね。子どもの頃に友達と『今年のクリスマスはどうする?』みたいな話をしながらワクワクしている感じ。それと家の窓を開けたときに入ってくる冷たい空気がツンと鼻に入ってきて冬の匂いがする感じも大好きなんです」

――温かさに加えて匂いとか香りが想像できる言葉が今回は特に印象的でした。

「それはうれしいです。温かさも言葉でちゃんと描きたくて、冬だから季節は寒いはずなんですけれど、2人の関係やお互いの心がとっても温かくて。やっぱり冬ってロマンチックだなって……ギャハハ(笑)。言葉にするとちょっと恥ずかしい(笑)」

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