映画「劇場版ポルノグラファー～プレイバック～」や「今日から俺は!!」など話題作へ出演し、近年はドラマ出演も絶えない実力派俳優・猪塚健太（34）。4月10日にスタートした真夜中ドラマ「高嶺のハナさん」（BSテレ東、深夜0時～）では、主人公の不器用な恋愛に華を添える!?かもしれない、社内イチのチャラいプレイボーイを演じる。猪塚に今作の見どころと、春ドラマにちなんで新生活の思い出を語ってもらった。（取材・構成＝安藤かなみ）

――猪塚さんが演じる社内イチのチャラいプレイボーイ・更田元気（通称：チャラ田）について、ご自身と共通点が見つからないとお話されていましたが、撮影が進むにつれて認識は変わってきましたか。

「撮影はもう本当に終盤で、まもなく全員がクランクアップを迎えるところです（4月13日にクランクアップ）。更田は原作でもそうなのですが、ドラマ版の脚本でも、後半になるにつれて、人間らしい部分がどんどん露わになっています。話を重ねるごとにどんどん見えてくる更田の本心や素の部分は僕と少し似ているところがあるなと思っています」

――他のキャラクターと打ち解けていく中で更田の本心が見えていくのでしょうか。

「打ち解けると言うよりはハナさんと弱木の恋模様に対して、更田が抱いていく感情が変化していって隠し切れない本心の部分が出ちゃうんですよね。人間臭さというか、ちょっとチャラく装っていた部分がはがれていったり。最初は思わなかったのですが、芯の部分が僕と少し似ているかもしれないと思い始めました」

――撮影現場ではどのような役作りを心掛けていますか。

「台本を読んでいるだけだと『あれ？　この人本当にチャラいのかな？』とチャラさが分かりづらい部分もあったりするので、現場で段取りをしたときに『これをされたらウザいだろうな』という動きを付けようと監督と話をしていました。その場にあるものと動きで、急に格好つけてみたりとか、そういう動きも含めた全身でのチャラさを意識しながら演じています」

――ハナさんは弱木に恋をしたことで変わることを決意し、本を読んだりお弁当を作ったりといろんなことに挑戦していきます。猪塚さんが恋愛をしたときは、相手によって自分を変えていこうとしますか？

「相手に寄せますね。寄せると言うより、僕自身にあまり強いこだわりがないので（笑）。自然と合わせる側に回ってしまいます。例えばデートとかでも『どこに行きたい』『何を食べたい』という意志が本当に全く湧かない人間なので（笑）。もちろんいざというときは頑張りますが、逆に言ってくれたら全部オッケーですというスタイル。だから、優柔不断な方だと2人して迷ってしまうかもしれないです。ガンガン決めてくれる強気な人が僕は合うんじゃないかな」