GMO熊谷代表、ワンマン会見3時間 止まらない私的発言…記者から“SNS自粛”提案も「今回の総括だけはさせて」

GMOインターネットグループの熊谷正寿代表が2日、都内で記者会見を開き、外国為替証拠金取引(FX)の自動売買サービス「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセス問題について、初めて公の場で説明。一連の経緯や自身の軽率なSNS発信について謝罪した。会見中盤には、自身の経歴やインターネット業界への貢献の数々を強く主張、不正アクセスの脅威と対策の必要性を涙を流して訴える場面も。まさに熊谷代表の独壇場となった“劇場型会見”では、記者からSNS自粛の提案まで飛び出した。

GMO【写真:ENCOUNT編集部】
GMO【写真:ENCOUNT編集部】

会見中も収まらない“私的発言”を巡り、記者から助言を受ける場面も

 GMOインターネットグループの熊谷正寿代表が2日、都内で記者会見を開き、外国為替証拠金取引(FX)の自動売買サービス「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセス問題について、初めて公の場で説明。一連の経緯や自身の軽率なSNS発信について謝罪した。会見中盤には、自身の経歴やインターネット業界への貢献の数々を強く主張、不正アクセスの脅威と対策の必要性を涙を流して訴える場面も。まさに熊谷代表の独壇場となった“劇場型会見”では、記者からSNS自粛の提案まで飛び出した。

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 熊谷代表は冒頭、「この度は当グループのサービス『お名前.com デスクトップクラウド』におきまして、不正アクセスを受け、お客様の情報が流出し、結果悪意のあるものによってお客様の資産が棄損するという事故が起こりました。被害に遭われましたお客様と関係者の皆様に心よりお詫び申し上げます」と謝罪。

 サービスのシステムにセキュリティー上の問題があったことや、グループ会社の専門家から2年前の時点でシステム上の課題を指摘されていたことを認めた上で、「指摘をサービスの運営において生かすことができませんでした。グループの代表としてこれらの事実を重く受け止めております」と説明した。

 また、不正アクセス発生後、自身のSNSを通じてさまざまな発信を行ってきたことにも触れ、「私自身のSNSの発信につきましても多くのお声をちょうだいしております。まず、被害に遭われた方に関わる事柄に私自身の投稿で触れてしまったこと。また、このような状況下で私自身が笑顔で写っている写真を投稿したこと。そして、当社の陸上部に関しまして投稿してくださった方に不適切なコメントをしたこと。いずれも被害に遭われた方のお気持ちへの配慮が欠けておりました。あらためまして、この場で深くおわび申し上げます」と軽率なSNSの運用を謝罪した。

 会見中盤には、「私は現在63でございますが、この産業、1995年のWindows95から事業を開始しています。したがって事業者としては今年で31年間、この産業に関わり、自分でこの産業を、仲間とともに、世の中のためになる素晴らしいツールとして残していきたいと信じ、真摯(しんし)に事業に向き合ってまいりました」と突然の自分語り。

 20秒ほどの沈黙を挟んだあと、「私は! 31年間! 一度たりとも! 『もうかる』『もうける』という言葉は使ったことがありません! (社員)8300人にご確認ください。お客様に喜んでもらいなさいと、だから一番いいサービスを作りなさいと、そう言ったこと以外ございません!」と涙ながらに絶叫した。

 会見の中では「上下関係がある言葉は禁止用語としております。子会社はグループ会社、買収・M&Aは『仲間づくり』、社員は『パートナー』と呼んでおります」と自社の社風を説明したが、質疑応答の最中には高圧的な一面も。

 プレゼン資料の用意が間に合わず、画面表示が遅れた場面では「すぐ出ますか? 時間かかるなら時間かかるって言って。お待たせしちゃいけないから。パワポすぐ使えるように準備しておきなさい」「ちゃんと映して。あ、映ってないよ。ちゃんと映して」と、もたつくスタッフへのいら立ちを露わにした。説明のため、急きょ登壇した担当責任者のスーツの前ボタンが開いていることに気が付くと、「ちょっとすまん。ちゃんとボタン閉めて。あなたお詫びをしているのにボタン開けてどうするんだ」と“公開説教”する場面もあった。

 一連の問題の渦中には、情報漏洩の被害に遭った顧客の家族構成、笑顔の自撮り、犯人像に対する個人的見解など、熊谷代表個人のSNSでさまざまな発信がなされた。この日の質疑応答でも「捜査機関の邪魔になる発言はできませんので……。私個人は、今回の件に関しまして、お金以外にも動機があると思っています。2つの動機があるんだろうなと」など、犯人について含みを持たせる発言も。

 会見中も収まらない“私的発言”を巡り、記者から「熊谷社長の私見はGMOの公式見解とは異なり、熊谷社長自身が上場企業たるGMOにとって大きなリスクになっているのではないか」「今回のような重大なインシデント対応期間中は個人の発信を控え、少なくとも広報や法務のチェックを経た内容に限定して公開すべきでは」と助言を受ける場面も見られた。

 これに対し、熊谷代表は「あくまでも第2の被害者を出さないためのけん制のつもりで、『我々には脅迫は効かないよ』ということをトップの私が発信をしたつもりでしたが、結果としては間違いだった」と私的なSNS発信を反省。

「犯人が動きがないのであれば、いったん休止したいと思っている」とした上で、「今回のこの謝罪会見の総括はソーシャルを使わせていただきたい。(その後)一定期間の謹慎をいたします。期間はお約束できませんが、皆様の判定を受ける期間としたい。犯人が動かなければ私がソーシャルを使って戦う必要もないので。今回の謝罪会見の総括だけはさせてください」と話した。

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