「それでもまだ安い」 サイゼリヤ値上げ、消費者心理に影響は? 熱狂ファン“サイゼリヤ警察”が大胆分析
外食チェーン大手「サイゼリヤ」が、上場以来初となる本格的な値上げに踏み切る。10月29日から平均6%の値上げとなり、これに対して「庶民の味方が……」「それでも十分安い」など、さまざまな意見が飛び交っている。今回の値上げで、消費者の利用スタイルはどう変わるのか。長年にわたってサイゼリヤを熱烈に愛し、その動向を追い続けているXの人気アカウント「サイゼリヤ警察」(@saizeriYapolice)を運営する男性に、率直な感想や値上げ後も楽しめるおすすめメニューなどを聞いた。

「山が動いた!」24年来のサイゼファンも驚いた本格値上げ
外食チェーン大手「サイゼリヤ」が、上場以来初となる本格的な値上げに踏み切る。10月29日から平均6%の値上げとなり、これに対して「庶民の味方が……」「それでも十分安い」など、さまざまな意見が飛び交っている。今回の値上げで、消費者の利用スタイルはどう変わるのか。長年にわたってサイゼリヤを熱烈に愛し、その動向を追い続けているXの人気アカウント「サイゼリヤ警察」(@saizeriYapolice)を運営する男性に、率直な感想や値上げ後も楽しめるおすすめメニューなどを聞いた。
元坂道メンバーの熱烈なクルマ愛「最初の一台は国産車」…現在の愛車を告白(JAF Mate Onlineへ)
サイゼリヤは14日、29日からメニュー全般を平均6%値上げすると発表。公式発表や各報道によると、看板商品の「ミラノ風ドリア」は税込み300円から320円に、「ハンバーグステーキ」は400円から430円に引き上げられる。また、レジャー施設周辺や都市部の一部24店舗では、平均10%の値上げとなり、立地によって価格に差が生じる。一方で、フレッシュワインやランチ、モーニング限定メニューの価格は据え置き、ビールは400円から390円に値下げする。
原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇が背景にあり、同社は「当社の努力不足により、食材の不足や原価上昇を吸収できない事態が発生しております」と説明。「誠に申し訳ございません」と謝罪した。
これに対して、SNSでは「今までよく踏ん張った」「値上げしても安い」「正直、値上げしたら他のファミレスに行くかも」など、さまざまな意見が集まっている。
そんな中、正式発表前から値上げの動向を注視していたのが「サイゼリヤ警察」を運営する40代の男性だ。サイゼリヤのファン歴は24年。現在は店舗からやや遠い地域に住んでいるものの、週1~2回のペースで通っているという。
「サイゼリヤ警察」は、SNSで「サイゼリヤ」を「サイゼリア」と誤記した投稿にツッコミを入れる活動で話題となった。創業者の会長が「どちらでもいい」と発言していたことを知って2023年に引退を宣言したが、その後もサイゼリヤに関する情報を熱心に発信している。
今回の値上げのニュースを知った瞬間は「山が動いた!」と思ったという。しかし、発表内容を確認するうちに、その受け止め方は変わっていった。
「品質を守りながら安いと感じられる価格を死守する、という姿勢を守り通していると感じました。ミラノ風ドリアが320円になっても『まだ安い!』という驚きが残っています」
男性は以前、Xで「ミラノ風ドリアを値上げするとしたら、何円までは許せる?」というアンケートを実施。838票が集まり、「51円以上100円以下」が34.8%で最多だった。
「アンケート結果と照らし合わせても、まさかたった20円の値上げで『努力不足』と言うなんて、さすがサイゼリヤだと思いました」
消費者目線では「酒飲みならサイゼリヤへ行けー!」
ただ、値上げによる影響がまったくないとは思っていない。特に気になっているのが、一部店舗で導入される立地による価格差だ。
「マクドナルドがこの手法を導入したときに、私は『同じハンバーガーを注文するなら近くの安い方の店舗を探す』という動きを取りました。価格を意識してしまったんです」
サイゼリヤについても、店舗によって価格が異なることで、消費者の店選びに影響が出るとみている。ただ、大半の店舗では平均6%程度の値上げとなるため、「それでもまだ安い」という印象は残り、大きな客離れには直結しないと予想する。
では、消費者目線では今回の値上げをどう受け止めているのだろうか。
「先に結論を言うと『酒飲みならサイゼリヤへ行けー!』でしょうか。フレッシュワインの価格は据え置きで、生ビールは値下げ。『酒飲みには何の影響もない』どころか、むしろ少しお得になる価格改定です。ワインを軸に食事を組む私にとっては、ほとんど痛手を感じません」
また、ランチやモーニング限定メニューの価格据え置きについても、予算を気にせず安心して食べられる点を高く評価している。
ネットの反応については、サイゼリヤ警察の活動による肌感覚で「肯定的な意見が7割、批判的な意見が3割」。日課となっているリプライやメッセージのチェックをしていると、「値上げしたんだから、より味を良くするべき」「真イカのパプリカソースなど昔のメニューを復活させてほしい」といった厳しい意見もあるが、大半は「今までよくがんばった、ありがとう」「それでもまだ安すぎて心配になる」といった肯定的な声だという。
本来は値上げしても相場的にまだ安いのだが、男性はネットの反応をこう分析する。
「安すぎて私たちの金銭感覚を狂わせてくるのがサイゼリヤの手口(褒め言葉)なので、皆様も気を付けてください(笑)」
サイゼリヤ警察が激推しするメニューと利用法とは
値上げ後もサイゼリヤを存分に楽しむため、おすすめのメニューを聞くと、真っ先に挙がったのが「コーンクリームスープ」だ。
「朝によし、昼によし、夜によし。三拍子そろっております。どの店舗で食べても絶対に味がぶれない商品です。普段の食事に、今なら150円をプラスするだけで格段に満足度が上がるのでおすすめです」
デザートでは、味が進化したと感じた「チョコレートケーキ」や店舗限定の「メリンガータ」などがおすすめとのこと。さらに「イタリアンプリンにほんの少し塩をかけると美味」という裏技も教えてくれた。
サイゼリヤは「安い」という観点で語られがちだが、価格以外の魅力を聞くと、自由に料理を組み合わせる「コーディネーション」と、どこで出合えるか分からない店舗限定メニューを挙げた。
「サイゼリヤはメニューを足し算して楽しむことを推奨しています。オリーブオイルを軸としたメニュー設計をしているので、料理の足し算がとにかく楽しいんです。最近発見したおいしい組み合わせは『アロスティチーニ』と『キャロットラペ』です」
店舗限定メニューについては、見つけると「宝探しで当てたみたいな気持ちになる」といい、メリンガータが登場した際には、取り扱い店舗まで行くために飛行機を予約したという。
男性は「かれこれ6年以上、Xで“張り込み”を続けていますが、限定メニューの情報提供が入るたびにワクワクします。フォロワーさんから『この店に限定がありました!』とタレコミをいただくたびに、『事件は現場(サイゼ)で起きてるんだ!』とばかりに、また次の現場へ急行したくなります」と話す。値上げ発表があっても、「サイゼリヤ警察」の強烈な“サイゼ愛”はまったく衰える気配がない。
あなたの“気になる”を教えてください