草刈り中に「チクッ」→腕全体が紫色に マムシにかまれた男性、25分後に病院到着も「意識が薄れていく感じ」
草刈りをしていたところ、突然、マムシにかまれた。そんなとき、どうすれば? マムシにかまれた瞬間から入院、回復の経過まで一連の流れをSNSに投稿した男性がいる。傷跡はわずかでも腕はパンパンに腫れ、紫色に変色した。懸命に治療する様子は、マムシの恐ろしさを強く印象づけた。現在も、痛みと闘っている被害者の農家のオッサン(@masakfarm)さんに、壮絶な経験について聞いた。

マムシにかまれて8日間の緊急入院 「右腕全体が眠れないほどの痛み」
草刈りをしていたところ、突然、マムシにかまれた。そんなとき、どうすれば? マムシにかまれた瞬間から入院、回復の経過まで一連の流れをSNSに投稿した男性がいる。傷跡はわずかでも腕はパンパンに腫れ、紫色に変色した。懸命に治療する様子は、マムシの恐ろしさを強く印象づけた。現在も、痛みと闘っている被害者の農家のオッサン(@masakfarm)さんに、壮絶な経験について聞いた。
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「マムシ噛まれたら病院何科に行ったらええん?」
9月9日の午前8時45分、Xに投稿された1枚の写真。右手の人差し指の第二関節あたりからわずかに出血している。「やべぇ」「救急車はよ呼んで!」「とりあえず急いでデカい病院へ」。出血量は少なくても、相手がマムシという緊迫した状況に、ネット上は騒然となった。
愛媛で農家を営む男性を、思わぬアクシデントが襲ったのは、草刈りをしている最中だった。
「柑橘のビニールハウス内で、木とビニールハウスの隙間が狭いので機械など使えないから、布の手袋で鎌を持って雑草を片付けていました。その時に鎌を持った右手の人差し指にとげが刺したようなチクッとする痛みがありました。柑橘ではとげがある枝を落とす場合もあるので、それのとげかな? と思って見てみたら、そこにマムシがいたのです」
マムシは草刈り機で草を刈っているとき、たびたび見かけており、その特徴や危険性は認識していた。
過去にかまれたことは一度もなかった。
救急車は呼べなかった。
「『これは、マムシにかまれた!』と思い、とりあえず証拠になるよう写真だけ撮って、どう対処したら良いのか分からないから、Xに『マムシにかまれた! どうしたらいいの?』って投稿しました。普段からお付き合いある方がすぐにLINEで『救急車呼んで!』と返信が来たのをバナーで確認しましたが、『もっと重症の人が救急車は呼ぶべきかな』と考え、地域の消防に電話して『マムシにかまれたんですが、今日の救急病院は?』と救急病院を調べてもらい、その病院に電話連絡しました。『マムシにかまれたから今から向かいますが、処置可能ですか?』と聞くと、可能だということで、自分で車を運転して病院まで行きました」
この時点で、右手には激痛が走り、スマートフォンすら触れない状況だった。男性が応急処置で意識したのは、かまれた指の位置だった。
「かまれた場所が右手人差し指だったので、心臓より高く上げていたら毒が心臓に来やすいと思い、右手を心臓より下に下げて、焦りながらも事故は起こさないよう安全運転で向かいました」
病院に到着。かまれてから25分ほどが経過していた。
「その時点で右手はすごく腫れていました。受付に『マムシにかまれた』と連絡していました。『マムシの毒が入ったからすぐにお願いします』と伝えると、すぐに対応してくださり、外科で診てもらえるようになりました。しかし、救急車で行っていないので少し待ち時間があり、その間に急激に体温が上昇したと思ったら急激に下がって冷や汗が全身から出て、意識が薄れていく感じだったので、受付にそれを伝えると、すぐに担架が用意され、救急患者さんが入るところに運んでくれてすぐに処置してくれました」
一刻を争う事態に、背に腹は代えられない状況だった。
治療は素早く行われた。蛇の毒=血清のイメージがあるが、このときは抗毒素は使用せず、輸液を行いながら経過を見る治療が選択された。
「血清を打つのかと思ってたら、重症ではないから、点滴による輸液によって腎臓に頑張ってもらって、尿にして体内の毒を出す方法みたいなことをお医者さんはおっしゃっていました。あとは、かまれた傷口から土などの菌から破傷風を起こすことがあるらしく、破傷風のワクチンを打ちました」
即入院が決定。医師からは、「マムシの毒が肝臓や腎臓にダメージを与えて意識がなくなったりする場合がある」と説明を受け、1週間程度、治療に専念することになった。
男性はベッドの上で激痛にのたうち回った。
「一番つらかったのは、痛すぎて物を握ることができない。また、右腕全体が眠れないほどの痛みでした」。指先どころか、腕全体が腫れ上がり、気づけば紫色に変色した。

「よく自分で運転して来れましたね」 かまれたら躊躇なく救急車を
それでも、治療の効果で、徐々に回復。4日目にはしが握れるようになり、8日目で無事退院となった。
農作業に戻った男性は現在も、痛みと闘っている。
「咬傷してから4週間弱ですが、腫れや内出血は引きましたが、いまだに痛いです。脈に合わせてズキズキ痛む感じです」
ただ、命に別状はない。思い出すのは、主治医からの言葉だ。
「よく自分で運転して来れましたね。マムシにかまれたら救急車呼んで大丈夫だから、次は蛇と戦わないようにしてくださいよ」
男性は、救急車をためらった理由として、畑での作業中だったこともあったと話す。
「畑作業だと、救急車に来てもらうにあたって、家みたいに住所がないから時間かかるので今回の判断をしました」
しかし、症状が急速に悪化すれば、運転中に最悪の事態も想定された。「私の場合は病院に着いてから意識に異常が来ましたが、運転中だと危ないので、やはりお医者さんが言われるように、『マムシにかまれたら救急車を呼ぶ』が正解だと思いました」と、今では考えを改めている。
症状は残るものの、一命を取り留めた経験を生かし、SNSを通じて、注意喚起を行っている。
蛇にかまれたとき、すぐに口で毒を吸い出すという応急処置を聞いたことがある人もいるかもしれない。しかし、こうした自己処置に時間を費やすのではなく、速やかに医療機関を受診することが重要だと訴える。
「『感染症リスクがあるから、そんなことせず直ちに救急車呼んでください』が正解でした。(自身の体験では)傷口自体は蚊に刺されたような程度で、人間の口の吸引力なんかじゃ吸い出せないのが事実です」と説明した。
一方で、自らの対応でよかった点には、写真の撮影を挙げ、「実際、病院側から、『本当にマムシでしたか?』と聞かれ、写真見せて分かってくれたので、『写真撮ってる暇あるなら病院行けよ!』みたいなコメントもありましたが、写真を撮ったのは正解でした」と、付け加えた。
通院は続いており、完治はまだ先だ。
「私の場合は農作業中でしたが、マムシは落ち葉や土と分からないような迷彩色をしていて、田舎だけではなく、当たり前に都会にもいますので、サンダル等でそういう場所に入るのは危険だという認識が広まればいいのかなと思います」と締めくくった。
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