映画に憧れ580万円の米国旧車を即決→調べたら“正体”に驚愕 つぎ込んだ総額は2000万円超
「もう、これしかないと思いました」――。映画に憧れ、約580万円の米国旧車を即決した60代男性オーナー。ところが、購入後に“素性”を調べてみると、思わぬ事実が判明したという。愛車との出会いと購入後の驚きを聞いた。

【愛車拝見#389】580万円をその日のうちに即決 購入後に知った驚きの素性
「もう、これしかないと思いました」――。映画に憧れ、約580万円の米国旧車を即決した60代男性オーナー。ところが、購入後に“素性”を調べてみると、思わぬ事実が判明したという。愛車との出会いと購入後の驚きを聞いた。(取材・文=平木昌宏)
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10月初旬に千葉・松戸駅西口地下駐車場で開催された「第22回 まつど クラシックカー・スポーツカー フェスティバル」。男性は、1972年式のフォード グラン・トリノで参加していた。
男性が車を探し始めたきっかけは、ハリウッドの巨匠クリント・イーストウッド監督・主演の映画『グラン・トリノ』だった。
「もう、これしかないと思いました。映画を見て、これと同じものがあるといいなと思って探したんです」
東京・芝の販売店にあると知り、連絡を取ったその週のうちに現車を見に行った。店側が車を出してくれた時、まず目に入ったのは後ろ姿だった。
「リアを見た瞬間、もう『買う』って」
価格は約580万円。高額な旧車を即決するには、勇気が必要ではないか。そう尋ねると、男性は「全然」と即答。欲しいという気持ちが先に立ち、その日のうちに購入を決断したという。

ところが、愛車の素性を知ったのは、その後だった。「この車のいわれを知りたい」と考え、当時この車を扱ったという輸入元にも問い合わせた。しかし、以前の所有者などをたどる資料は見つからなかったという。
販売店の社長に相談して教えてもらったのが、「マーティ・レポート」だった。フォードの生産データを基に、工場出荷時の仕様や生産台数などを確認できるとされている資料だ。
取り寄せたレポートには、エンジンや車体色、内装など、条件ごとの生産台数が記されていた。男性オーナーによると、愛車は同じ仕様の車両が世界的にも数少ない“激レア車”だったという。購入後に判明した思わぬ事実に、「すげえな。そうなんだ」と驚きを隠しきれなかった。
購入後は内装やエンジン、エアコンなどに手を入れ、約10年かけて現在の姿に仕上げてきた。映画の車に近づけるため、エンブレムの位置も変更したという。
「ヴィンテージカーは、買った値段の3倍から4倍はお金がかかると思った方がいい。これは580万円ぐらいで買いましたけど、たぶんもう2000万円を超えています」
夏場の運転にも気を使うという。炎天下の中でエアコンを使っていると、水温が上がっていく。燃費も「リッター2~3キロ」ほどだという。
今後について尋ねると、男性は長年かけて仕上げた愛車への思いを口にした。
「もう手放したくないというのもあります。ここまできれいな状態のものは、なかなかないと思っていますから」
愛車は普段、屋内の駐車場で保管している。手をかけて仕上げた一台を、今も大切に乗り続けている。
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