「随分怒られた」家族に黙って日産旧車を衝動買い→人生一変…10年後、息子からまさかの告白
「随分と怒られましたね」――。50代の自営業男性が約10年前、家族に内緒で購入したのは、40万円弱の約40年前の日産旧車だった。もともと目当ての車ではなく、車種についての知識もほとんどないまま“衝動買い”。乗り続けるうちに全国に知り合いが増え、最終的には25歳の息子も同型車を購入した。何気なく手に入れた1台が、親子2代の愛車となるまでの物語とは。

【愛車拝見#383】レパードに興味なし→50台イベントの実行委員 人生を変えた“衝動買い”
「随分と怒られましたね」――。50代の自営業男性が約10年前、家族に内緒で購入したのは、40万円弱の約40年前の日産旧車だった。もともと目当ての車ではなく、車種についての知識もほとんどないまま“衝動買い”。乗り続けるうちに全国に知り合いが増え、最終的には25歳の息子も同型車を購入した。何気なく手に入れた1台が、親子2代の愛車となるまでの物語とは。(取材・文=平木昌宏)
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F31型レパードの発売40周年を記念し、2026年5月、千葉県内で記念イベントが開催された。会場には50台ものレパードが並び、全国からオーナーが集まった。その後、運営を担った実行委員が「反省会」と称して開いたプチミーティングで、目を引いたのが白単色の1台だった。
1987年式の日産 レパード XJ-II。純正5速MT車で、内外装はレストアされていない。洗車や磨き、必要な修理を重ねながら丁寧に維持されてきた。
「もともと、レパードという車をよく知らなかったんです」
オーナーの男性が車好きになった原点は、小学生の頃に見ていた刑事ドラマ『西部警察』だった。1979年に放送が始まった同作は、故・石原裕次郎さんや故・渡哲也さんらが出演し、派手なカーアクションで人気を集めた。劇中では日産車が数多く活躍し、車好きを魅了した作品としても知られる。
「当時の放送を見ていたので、日曜日の楽しみでした。赤黒のスカイラインRSを見て、欲しいなと思っていました」
大人になってから探していたのも、日産 スカイラインのR31型だった。ところが、思うような車両が見つからない。そんな中、偶然目に留まったのが現在のレパードだった。
「純正5速のレパードなんてあるんだ、面白いんじゃないかなと。安いなら欲しいな、ぐらいの感じでした」
購入価格は40万円弱。自宅には家族で使う車があり、レパードは完全な趣味用だった。事前の相談はせず、購入後に報告した。
「買ってから告白したので、随分と怒られましたね。ただ、もう買っちゃったんだから、しょうがないね、という感じでした」
購入後はエンジンの不調や水漏れなど、旧車ならではのトラブルにも悩まされた。現在も、車に乗る前から故障への不安を感じるという。
「鍵を刺すところからストレスです。鍵穴が削れるんじゃないか、エンジンをかけたら止まるんじゃないか。壊れたらどうしようということばかりです」
部品代は毎月の小遣いから捻出している。レシートを保管して支出を計算し、時には昼食代も抑えるほど「車が第一」だという。
週末には友人とのツーリングやオフ会に参加するようになり、交流は全国へ広がった。
「友達が100人になった、みたいな感じですね。この車がなかったら、まず知り合えなかったです」

「何の兆しもなかった」25歳息子から突然の告白
男性をさらに驚かせたのが、25歳の息子からの突然の告白だった。これまで車に関心を示さなかった息子が、働き始めてから「古い車が欲しい」と言い出したのだ。
これまでは父親が車を整備していてものぞきに来ず、ドライブをせがむこともなかったという。
「本当に何の兆しもなかったんです。車に興味があるなんて思っていませんでした」
息子はホンダ インテグラや日産 スカイラインなどを検討したものの、旧車の価格は高騰していた。男性が「レパードなら知り合いのつてで、購入後もどうにかできるかもしれない」と伝えると、「レパードなら乗りたい」と答えた。
男性は当時を「そんなことに興味があったんだ、と驚きました」と振り返る。
息子が選んだのは、同じF31型の後期型。納車直後からエアコンの不具合に見舞われたが、修理を終え、これから父子で一緒に走り始めるところだ。
「すごくうれしいですね。これから息子と一緒に、レパードのある生活を楽しみたいです。一緒に走りにも行きたいですね」
自身のレパードでは、今後オーディオにも手を入れたいという。
「この車はあまり手をかけないでやってきましたけど、乗っていてもっと楽しくなるように、オーディオをやってみてもいいかなと思っています」
購入から約10年。男性は、レパードの存在をこう語る。
「手間はかかりますけど、こいつがいないと、たぶん今の俺の人生は面白くないんじゃないかなと思います」
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