意外な国で日本車が大人気「20年経ってもまだまだ現役」 地元民が「薬と同じ感覚」で求める理由

モンゴルの街を歩くと、日本車の多さに驚かされる。都市部だけでなく草原を走る遊牧民の愛車まで、日本メーカーが暮らしを支えていた。世界を旅するバックパッカーのheiさんが、「海外で見つけたニッポン」や「日本にはない光景」などをお届けするこの連載。第5回は、モンゴルで圧倒的な存在感を放つ日本車について。

移動式住居「ゲル」の隣に駐車された遊牧民の愛車プリウス【写真:hei】
移動式住居「ゲル」の隣に駐車された遊牧民の愛車プリウス【写真:hei】

「中古でも長く乗れる」街を埋め尽くす日本車

 モンゴルの街を歩くと、日本車の多さに驚かされる。都市部だけでなく草原を走る遊牧民の愛車まで、日本メーカーが暮らしを支えていた。世界を旅するバックパッカーのheiさんが、「海外で見つけたニッポン」や「日本にはない光景」などをお届けするこの連載。第5回は、モンゴルで圧倒的な存在感を放つ日本車について。

 モンゴルは聞いていた通り日本車ばかりが走っていた。中でもトヨタの存在感は圧倒的で、プリウスやアルファード、ランドクルーザー、レクサスを至る所で見かけた。他にはマツダ、日産、スバル、三菱なども多く、消防車も日本メーカーだった。

 一方、日本車以外では韓国ヒョンデや米フォードなどを発見。首都ウランバートルに住むモンゴル人は日本車について、「安くて壊れにくい」と即答した。

「日本車は燃費がいい。中古で買っても長く乗れる。ヨーロッパ車は輸入するのに高い。政府は中国車を増やそうとしているけど、モンゴル人は中国製を信用していないからやめてほしいと思っている人が多い」

 モンゴル国家統計局のデータによると、2025年に輸入された乗用車の約92%が日本車だった。

遊牧民の愛車はプリウス「冬でも大丈夫!」

 中部ハラホリンでは、プリウスに乗る女性と出会った。10年前にオークションで中古を購入したそうだ。「その前も10年くらい使われていたみたい。故障が少ないし、20年経ってもまだまだ現役で走れる。燃費がいいから、渋滞が酷いウランバートルで特に人気なんです」と明かした。

 ゴビ砂漠地帯のツアードライバーとして、レクサスを走らせる男性は「運転を始めて30年。日本車しか乗ったことがない」と信頼は揺るがない。

「このレクサス(2015~22年型)は1億トゥグルグ(約440万円)だった。日本人は薬を買う時、ベトナム製やカンボジア製より日本製を選ぶでしょ? それと同じ感覚。中国車は絶対に選ばない。ただし、日本車は故障した時のパーツ代が高いけどね」

 モンゴル文化の代名詞である遊牧民までも、愛車はプリウス。夏の大草原を疾走し、「グッドクオリティーだ! 寒い冬でも大丈夫!」と笑顔で親指を立てていた。冬はマイナス30度にもなる地域が珍しくなく、寒冷でも始動性や耐久性が高いから好まれるそう。地方は舗装されていない道が多いため、日本車のSUV、4WDが重宝されている。

 日本車は街中から大草原まで、人々の生活を支える欠かせない存在になっていた。

□hei(ヘイ) 大学時代にバックパッカーとしてアジア、南米を放浪。新聞社に5年、ネットメディアに6年勤め、スポーツを中心に取材・執筆・編集活動をしたのちに退職。30代半ばで世界一周の旅に出た。旅のコラムをnote「元スポーツ記者の世界一周記(https://note.com/yohei_sports)」にて執筆中。

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