被災地で相次ぐごみの不法投棄 拾っては捨てられて…大量の空き缶に「怒りよりもあきれ」
令和8年熊本地震で大きな被害を受けた熊本・八代市。住民たちが復旧に追われる中、被災地の田んぼには缶チューハイの空き缶などが大量に捨てられていた。しかも、ごみの投棄は地震前から繰り返されていたという。あまりに身勝手な行為に、SNS上ではあきれや憤りの声が上がっている。不法投棄の現場を発見し、自らごみを回収した八代市民の男性に話を聞いた。

被災地の田んぼに大量の空き缶 復旧に追われる中で身勝手な投棄
令和8年熊本地震で大きな被害を受けた熊本・八代市。住民たちが復旧に追われる中、被災地の田んぼには缶チューハイの空き缶などが大量に捨てられていた。しかも、ごみの投棄は地震前から繰り返されていたという。あまりに身勝手な行為に、SNS上ではあきれや憤りの声が上がっている。不法投棄の現場を発見し、自らごみを回収した八代市民の男性に話を聞いた。
「こんな時でも田んぼにゴミ捨てる人いるのよね~美味しかったですか~~~w」
4日、こうXに投稿したのは、「たかきのバナナ」(@Takaki_BANANANA)の名前で発信している高木貴良さんだ。八代市鏡町で国産バナナをはじめ、米やキャベツ、ブロッコリーなど約10品種の作物を栽培。地域の農家から依頼を受け、田植えや稲刈りなどの農作業も請け負っている。
高木さんは車の営業職をしていたが、妻の実家が八代市で米や野菜を栽培する農家だったことをきっかけに、結婚後に同市へ移住。2016年の熊本地震が起きた年に八代市で暮らし始め、その約1年後から国産バナナの栽培に乗り出した。
偶然手に入った農業用ハウスで何を栽培するか思案していたところ、暑さに強く、あまり手がかからない植物としてバナナを思い付いたからだという。しかし、高木さんは「実際には、結構手間がかかりました」と話す。試行錯誤を重ねながら、八代の地で国産バナナを育ててきた。
今回の地震が発生した時、高木さんは子どもの夏休みに合わせ、埼玉県の実家へ帰省していた。幸い、家族や従業員にもけがはなく、自宅の母屋や工房、倉庫にも大きな影響はなかった。一方、近隣では住宅や倉庫が倒壊し、建物内の機材が倒れるなど、深刻な被害が発生した。
回収後に再び空き缶「怒りよりもあきれ」
そうした状況で見つかったのが、被災地の田んぼに投げ込まれた空き缶などのごみだった。
ごみが捨てられるのは今回が初めてではない。地震の前から、田んぼの中やあぜ道など、さまざまな場所で不法投棄が続いていた。地震後にもごみを回収したものの、その後、再び不法投棄されているのを発見。高木さんは現状を知ってもらおうと、写真をXに投稿した。
「誰が捨てているのかは分かりませんが、写真の場所については同じ人ではないかと思います。昨年ごろにも同じような投稿をしました。常習的に捨てられているケースが多いと思います」
別の田畑でも、ごみを頻繁に見かける。ひどい時には、使用済みのガス缶が段ボール箱に大量に入れられ、捨てられていたこともあった。
今回のごみも、高木さんが自ら回収した。発見した時の感情は、怒りよりも「あきれ」の方が強かったという。
「『またか』という感じです。地震があっても習慣が変わらないのは、逆にすごいと思うくらいです。大変な時に不必要な仕事を増やす迷惑行為はやめてほしいですね。ごみを回収する労力を、ほかのことに使えるのにと思います」
高木さんは、こうした被害は熊本県に限った問題ではないと感じている。ごみの投棄について発信すると、全国から「うちも困っている」といった声が届くためだ。
ごみの不法投棄について、高木さんは「小さなごみでも草刈りや作物の収穫の邪魔になります。最悪の場合、草刈りなどの際にそのゴミが機械に巻き込まれて故障の原因になったり、刃などに当たって飛散し、作業者のけがにつながったりすることもあります。捨てる前にそこで作業する人のことをもっと考えてほしいです」と呼びかけた。
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