小学校から持ち続けるポケカ3000枚を査定に 衝撃の金額→その場で売却 「思い出を売った」複雑心境
シリーズ30周年を記念したポケモンカードゲームの最新拡張パック「30th CELEBRATION(サーティース セレブレーション)」が16日発売、各地で大きな話題を呼んでいる。ポケモンカードが発売された30年前に小学生だった30代後半の記者は、節目の今年、長年大切に保管してきた約3000枚の“旧裏”カードの処分を決意。カードショップで提示された驚きの買い取り金額、事前の専門家取材で見えた“落とし穴”についてレポートする。

ポケモンカードが発売された30年前に小学生だった記者が、秘蔵のコレクションを売却
シリーズ30周年を記念したポケモンカードゲームの最新拡張パック「30th CELEBRATION(サーティース セレブレーション)」が16日発売、各地で大きな話題を呼んでいる。ポケモンカードが発売された30年前に小学生だった30代後半の記者は、節目の今年、長年大切に保管してきた約3000枚の“旧裏”カードの処分を決意。カードショップで提示された驚きの買い取り金額、事前の専門家取材で見えた“落とし穴”についてレポートする。
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小学校入学とともにゲームやカードゲーム、アニメ放送が順次始まり、“世代ど真ん中”として身近な存在だったポケモン。特に、テレビゲーム禁止の家庭で育った記者にとって、ポケモンカードこそがおこづかいやお年玉の全額をつぎ込んだ宝物だった。
小学校高学年になると、ポケモンカードから「遊戯王」カードシリーズへのブームの変遷を経験。周囲がポケモンカードを手放す中、あえて自前の遊戯王カードと交換を提案、徐々に対戦からコレクションへと興味を移していった。そんな記者にとって、何よりショックだったのがカードの裏の絵柄変更。2001年、「旧裏」と呼ばれるデザインから、現行デザインへの変更がなされ、古いカードは公式対戦で使用できなくなった。新デザインのカードに手を出す気も起きず、集めに集めた3000枚ものカードはそのまま本棚の奥で眠ることとなった。
高校卒業と同時に上京。大学、就職、転職、結婚など、現在までに都合7度の引っ越しを経験したが、思い出の詰まった3000枚あまりのカードは何となく手元に置いていた。実家に置きっぱなしにせず、保存状態にもそれなりに気を配っていたのは、どこかで「そのうち価値が上がるかも?」という予感があったからだろう。図鑑番号001の「フシギダネ」から251の「セレビィ」まで、公式で初出のカード(初版ではない)はすべてファイルに並べて保管していた。
数年前から、ブームでポケモンカードが高騰しているといううわさは聞いていた。ずっと大切に保管していたカード。30周年の節目に、いったいいくらになるのか、一度査定に出してみたいという思いがよぎった。世間によくある「そろそろあれ、片づけてよ」という夫婦の会話や、そのうち子どもに破損されるかも……という予感、30周年で多少色がつくのでは? という打算もあった。
職業柄、ある程度周到に事前準備はしたつもりだ。ポケカ投資やカード転売の実態について、当事者や識者を複数取材。「暴落はまずありえない」「旧裏はもうほとんど出回らず、相場関係なく言い値で売れる」「最も高額になるのはフリマアプリでの個人売買」「プロの鑑定機関に出せば額が10倍になることもある」「カードショップは絶対に複数で相見積もりを取った方がいい」などさまざまな情報収集を行った上で、トラブルが多くやり取りが煩雑なフリマアプリではなく、カードショップで売却することを決めた。
140万円、50万円、240万円…ショップによって査定額は二転三転
最初に持ち込んだのは、新宿の雑居ビルにあるカードショップ。約3000枚の査定をお願いしたところ、「古いカードが多く、量も多いため、今日中には終わらないと思う」と言われた。カードを預けたまま日をまたぐことに不安もあったが、店員を信用し、査定を依頼。翌日、提示された査定額は「140万円」。はやる気持ちを抑えつつ、「必ず相見積もりを取った方がいい」という忠告に従い、「一度検討させてほしい」と伝えた。一晩かけて3000枚を査定した店員は、嫌な顔も見せず「ぜひご縁があれば」と笑顔で話した。
次に訪れた秋葉原の大型カードショップでは、「査定終了まで1か月はかかる」と言われた。期間の長さに面食らったが、慌てても仕方がないと預けることに。約1か月後に出た査定額は「全部合わせて50万円」。相見積もりの大切さを実感した。
その後もいくつかの店で査定を行い、最終的に一番査定額と対応が良かった、最初の新宿のショップを再訪。前回とは別の店員から「ちなみに、ご希望額はありますか?」と聞かれ、「前回こちらで140万円と査定されたので、それ以上であれば」と正直に答えたところ、「これだけ状態のいい旧裏はなかなかないので……頑張らせてください」とうれしい返答をもらった。
後日、提示された金額は前回から100万円アップの「240万円」。約3000枚のうち、値段がついたのは700枚あまりで、リストには「かえんリザードン 旧裏 A- 90000円」「ひかるミュウ 旧裏 A- 120000円」など、高額な査定額がズラリと並んだ。最も高額だったのは、ポケモンカードファンクラブ会員限定で手に入る「ひかるコイキング」、1枚65万円。これが適正価格なのか、素人には判断がつかず、「言い値で売れる」「一番高額で売れるのはフリマアプリ」という専門家の助言もよぎったが、嫌な顔一つせず二度も丁寧な査定と接客をしてくれた店舗と店員に礼を尽くし、その場で売却を決めた。
キャッシュで240万円を手にしたが、帰り道は喪失感の方が大きかった。「もっと高く売れたんじゃないか」「大切な思い出まで換金してしまった……」。今も複雑な思いがないわけではないが、昨今の異様なポケカブーム、買い占めや高額転売が横行する現状を見ると、たかがカードにそこまで執着するのも大人としてどうなのか……という率直な感想もある。240万円の使い道は未定だが、元は親からもらったおこづかい。何らかの形で、我が子のために使おうと考えている。
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