「人間をまるごと冷やす」新発想に驚愕、海外からも反響 開発に使命感「現場で働く方々を熱中症から守りたい」
うだるような暑さで、外を歩くだけで滝のような汗がただただ流れ出る……。酷暑が続く2026年夏、SNSで“金属製の箱に入った人間をまるごと冷やす”という奇抜な製品が話題を集めている。生産現場のプロツールなどを手がけるトラスコ中山株式会社による「ど冷えもんBOX」だ。

酷暑下の人々を「熱中症から守りたい」が原点に
うだるような暑さで、外を歩くだけで滝のような汗がただただ流れ出る……。酷暑が続く2026年夏、SNSで“金属製の箱に入った人間をまるごと冷やす”という奇抜な製品が話題を集めている。生産現場のプロツールなどを手がけるトラスコ中山株式会社による「ど冷えもんBOX」だ。
見た目のインパクトから、ネット上では「うわ~これめっちゃ欲しい!!」「この中で仕事したい」などの驚きの声、その発想に「全世界的に猛威を振るう夏期の猛暑にあってはこのような珍発明も産み出す」と舌を巻く声などが寄せられた製品は、なぜ生まれたのか。同社に聞いた。
SNSでの反響を受けて「猛暑が続いていることもあり、工場や建設現場をはじめ、気温の高い環境で働く方々の熱中症対策に関心を寄せる企業様からお問い合わせをいただいています」と話すのは、同社の担当者だ。現在の販売先は日本国内のみで、夏場に限らず高温下にさらされる工場、建設現場で導入されているほか、炎天下のゴルフ場やレジャー施設でも活用されているという。
発案したのは、同社の代表取締役社長である中山哲也氏だ。「記録的な酷暑の中、工場や建設現場で働く方々、屋外イベントなどに従事される方々や来場される方々を熱中症のリスクから守りたい」との思いが、開発の背景にあった。
ボックス内は腰掛けられるようになっており、温度と風量をそれぞれ3段階で調節可能。腰掛けた人の頭上や背中に当たる冷風は最低で約5度となり、ボックス内の温度は約15度に保たれる。また、電源は一般家庭でも使用される標準的な電圧の単相100Vで、キャスター付きで移動可能。標準製品の「DHE-BOX」に加えて、天井に付けられたリング状のボルトにワイヤーなどを引っかけ、クレーンでの移動も可能な「DHE-BOX-EB」がある。
開発にあたって同社の担当者は「人を瞬間冷却するために風を出す位置や人のどの部分にあてるのがもっとも効率よく冷やせるのか。何度も検討を重ねました」と振り返る。また、ボックス内では「人が座った際にストレスを感じないように」との意図で、圧迫感を出さないために扉をアクリル板にする工夫もあったという。
実際に利用するとなると、扉を開けてボックス内に入ることになるのだが“閉じ込められる”などの心配はないのか。安全策を尋ねると「扉は透明のため、外側からもBOX内の様子や利用者の表情を確認できます。加えて、電源を入れてから20分後に自動で停止するタイマー機能を搭載しています。長時間の利用による身体の冷え過ぎを防止するためです」と、同社の担当者は回答した。
絶えず汗を流しながら働き続ける人々に「わずかでも貢献したい」との思いで、誕生した奇抜な製品。SNSでの拡散によって「海外からも反響が届いている」という。ものづくり大国の日本で生まれた“あっと驚く製品”が、アメリカやヨーロッパなどの人々を冷やしはじめる日も、そう遠くないはずだ。
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