韓国で人気を集める日本の国民的アニメ 軍服姿の青年まで…「男の子はみんなこれで育った」

韓国の街中で日本生まれの国民的キャラクターが日常に溶け込んでいる。今や日本の漫画、アニメは世界に誇る一大ジャンル。その人気を示す光景が広がっているという。世界を旅するバックパッカーのheiさんが、「海外で見つけたニッポン」や「日本にはない光景」などをお届けするこの連載。第1回は、韓国人にも愛される日本のアニメキャラクターについて。

韓国・釜山のお土産屋で売られていたクレヨンしんちゃんのスマホケース【写真:hei】
韓国・釜山のお土産屋で売られていたクレヨンしんちゃんのスマホケース【写真:hei】

釜山からソウルまで 街のあちこちで出会った「クレヨンしんちゃん」

 韓国の街中で日本生まれの国民的キャラクターが日常に溶け込んでいる。今や日本の漫画、アニメは世界に誇る一大ジャンル。その人気を示す光景が広がっているという。世界を旅するバックパッカーのheiさんが、「海外で見つけたニッポン」や「日本にはない光景」などをお届けするこの連載。第1回は、韓国人にも愛される日本のアニメキャラクターについて。

 実際に街を歩いてみると、その存在感は想像以上だった。旅の始まりの街となったのは釜山。観光スポットのお土産店で馴染みのあるキャラクターが描かれた靴下を発見した。日本の国民的アニメ『クレヨンしんちゃん』だ。

 さらに別の店では、スマートフォンケースやキーホルダーなどのグッズが並んでいた。観光客向けの場所だけではない。繁華街では店先にぬいぐるみを置く店もあり、スーパーやコンビニでは日本語パッケージのラムネや、作中に登場するお菓子「チョコビ」を見かけた。ゲームセンターのUFOキャッチャーにも。

 ソウルへ移動してからも、至るところで目に入る。飲食店では主人公の野原しんのすけ、父のひろしが看板の中から店をアピール。他にも軍服姿の青年、20歳くらいの女子までキーホルダーを身につけて歩いていた。

 韓国でクレヨンしんちゃん人気が高いことは聞いていたが、ここまで日常に溶け込んでいるとは驚きだった。韓国ではどのような存在なのか。以前出会った韓国人の言葉が印象に残っている。

「僕はひろしのような人間になりたい」韓国人が語った憧れの存在

 初めて会った時、筆者が日本人だと知った彼は笑顔で声をかけてきた。

「日本人? しんちゃーん!」

 さらに、韓国での人気ぶりについて教えてくれた。

「韓国ではしんちゃんが大人気なんだ。もちろん、僕も大好き。男の子は、みんなしんちゃんを見て育ったと言えるくらいだよ」

 しんちゃんと言えば、奔放なギャグや笑えるストーリーがお馴染み。しかし、好きなキャラクターについては意外な理由があった。

「お気に入りはひろし。僕はひろしのような人間になりたい。家族思いのいい父親だからね。ひろしは足が臭いけど、僕はちゃんと洗うよ(笑)」

 単なるアニメではない。キャラクターたちの背景まで知り、ひろしの人生に日本のファンと同じように好感を持って楽しんでいる。子どもの頃から親しんできた存在として受け入れられていることが伝わってきた。

 日本では子どもへの影響を心配する声が出たこともあったが、長く愛され続け、今や日本を代表する長寿アニメの一つとなっている。日本では身近すぎて意識する機会が少ないキャラクターが、海外では日本文化の一つとして日常の中に存在している。異国を歩くことで、その影響力を改めて感じさせられた。

□hei(ヘイ) 大学時代にバックパッカーとしてアジア、南米を放浪。新聞社に5年、ネットメディアに6年勤め、スポーツを中心に取材・執筆・編集活動をしたのちに退職。30代半ばで世界一周の旅に出た。旅のコラムをnote「元スポーツ記者の世界一周記(https://note.com/yohei_sports)」にて執筆中。

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