ソロ活動の岩田剛典、海外挑戦の理由と現実「韓国でだいぶくらいました」 現地プロにジャッジされた夜
三代目 J SOUL BROTHERSの岩田剛典が、ソロ活動を活発化させている。海外公演や韓国オーディション番組のプロデューサーなどを務め、今月1日に両A面シングル『Who's Next/RISE NOW』をリリース。ヒップホップトラックで新境地を見せている。この機に、ENCOUNTは岩田をインタビュー。「前編」では、「韓国での現実」などを明かした。

インタビュー「前編」
三代目 J SOUL BROTHERSの岩田剛典が、ソロ活動を活発化させている。海外公演や韓国オーディション番組のプロデューサーなどを務め、今月1日に両A面シングル『Who’s Next/RISE NOW』をリリース。ヒップホップトラックで新境地を見せている。この機に、ENCOUNTは岩田をインタビュー。「前編」では、「韓国での現実」などを明かした。(取材・文=近藤加奈子)
――今回のリード曲の『Who’s Next』はヒップホップです。岩田さんは昨年、韓国で開催されたオーディション番組『Unpretty Rapstar : HIP POP Princess』のプロデューサーを務めていましたが、その影響もありますか。
「大いにあります。この10か月くらいで海外でのライブやメディアプロモーションを行い、新しい刺激や経験を経てからの制作活動だったので、視野が広がりました。ヒップホップをやりたかったのは完全に僕の意思ですし、心の中から『これをやるべきだ』と自分の声が聞こえてきて、それを今作から体現しています」
――ライブ活動など、最近は韓国に向けたアプローチが多い印象です。狙いは。
「韓国の市場はグローバルで可能性を秘めているところに魅力を感じました。韓国での活動も点がつながり、いつか線になっていくといいなと思います。海外挑戦は、自分が新しく見つけた燃えることです。日本のお客さんを海外に呼んでライブをすることもできると思いますが、『それは海外挑戦なのか』という疑問もあるので、そうじゃないところに身を置くために何をするべきかを日々、考えています」
――今年3月の韓国公演での手応えは。
「海外公演は韓国に限らず、だいぶくらいます。ふたを開けてみないと自分がどれくらい知られているか分からないので、そこを含めていい勉強になりました。それと僕は俳優として認知されているのが分かり、リアル体験しました。現実をくらったというか」
――俳優として認知されているというと。
「現地では、僕のタレント像が『日本の俳優』としか思われてないということです。今の現実を知ることができたいい機会でした。でも、逆に俳優と思って会場に来てくれたお客さんが、楽曲を『良い』と思って聴いてくれたらうれしいですし、ある意味、狙い通りです(笑)」
――韓国で知名度を高めたい意欲は。
「もちろんありますが、実は韓国にこだわっているわけではないんです。先ほども話したように、韓国の市場は世界中に注目されています。そこで何か一つのチャンスをつかみ取れた時にその広がり具合は、日本の市場よりも可能性を秘めています。今は、自分を信じて頑張る状況です」
――世界を見据えているということですね。
「はい。広い意味で海外挑戦ということです」
――そのきっかけが、韓国だった。
「そうですね。『Unpretty Rapstar : HIP POP Princess』のお話をいただいた経緯がありましたし、その経験は大きかったです。3~4か月で10回くらい渡韓して、収録も全部韓国語。それは初めての経験でした。しかも、全然楽じゃないし、負荷がかかるじゃないですか。でも、それを選んでやったことで視野が広がりました。そこからアジアツアーも経験できましたし、音楽の方向性としては、日本人以外の層もターゲットにしていきたいです」
――『Unpretty Rapstar : HIP POP Princess』が良い刺激になったのですね。
「なりましたね。プライベートな話になりますが、韓国で現地のアーティストや俳優たちと彼らの家にお邪魔することになったんです。その時に『どんな音楽やってんの? お前の曲かけてよ』とマイクを渡され、音楽を流してカラオケみたいに披露したんですが、本当に試されている感じでした。同じ業界の人たちに一発でジャッジされちゃう瞬間だったので、真剣に『曲は何をかけよう』ってなるんです。彼らは全員プロだからごまかしがきかない。パフォーマンスや歌もあるけど、まずは音楽性の部分でアーティストに胸を張って『自分はこういう音楽やっています』と言えないようでは、『土俵にも上がれてない』と思ったんです」

ヒップホップ路線で勝負
――これまで、人からジャッジされた経験はありますか。
「突きつけられたことってあんまりないかもです。ファンが集まるライブと違って、すごく正直に判断されるから、面接されている感じでした」
――実際、岩田さんはその場でどの楽曲を披露しましたか。
「僕は『MVP』って楽曲をかけたんですが、これはその時の自分がめちゃくちゃ考え抜いた中での選曲です。でも、この時の経験から『これからは、どの国の人にでも自信を持って披露できるものをリリースしていきたい』と考えるようになりました。『Who’s Next/RISE NOW』には、そういう僕のエゴが詰まっていますし、ソロアーティストとしての第2章のスタートだと思っています。もし、また韓国で同じ状況で彼らに自分の楽曲を披露するなら、今度は『Who’s Next』を選ぶと思います」
――その日が契機になったのですね。
「なりましたね。今は第2章も始まって、完全に生まれ変わった気持ちです。それと早くツアーがしたいです。といっても、こないだツアーを終えたばかりですが、実はつらかったんです。自分がやりたいことが、ちょっとずつ変わってきて『俺は何をやっているんだ』と思いながら、半分走っていました。うそをつきたくない気持ちがより強くなったから余計に。韓国で自分がジャッジされたあの1日が、すごく大きかったです」
――ソロでは、これからもヒップホップ路線でいきますか。
「そうですね。僕がこれからやっていく音楽は、ヒップホップベースだと思います。タイのライブでも如実に感じたんですが、現地のお客さんはめちゃくちゃ熱狂的なファンじゃないし、音源至上主義だからこそリアルに好いてくれる音楽が分かるというか。それとタイも韓国もチャートに洋楽が普通に入ってくるので、『そこに間口を合わせないとなかなか聴いてもらえないんじゃないか』というのが、肌感であります。今はそこに寄せていく作業です。でも、それだと今までのファンが寂しがっちゃうし、今年は周年なのでそこはいろいろ考えていますね」
□岩田剛典(いわた・たかのり) 1989年3月6日、愛知県生まれ。2010年に三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーとして、シングル『Best Friend’s Girl』でデビュー。21年にシングル『korekara』でソロデビューを果たした。25年、ユニバーサルミュージックにレーベル移籍し、ソロアーティスト名はGANに。同年から「Takanori Iwata ASIA TOUR 2025-2026 “SPACE COWBOY”」を国内、台北、バンコク、ソウルを含む7箇所で展開。血液型B。
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