円井わん、「こだわりがない」素顔 “適当”と笑う性格に隠された「飾らず、フラットにいる」役作り
俳優の円井わんが、今月17日にテレビ東京系で放送されるドラマ24『ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-』(金曜深夜0時12分)の第3話「地縛者」で主演を務める。トップホラー作家・伊藤潤二氏の傑作から厳選した作品を、オムニバス形式で描く実写連続ドラマをどのように演じたのか。

トップホラー作家の作品オファーに「結構悩みました」
俳優の円井わんが、今月17日にテレビ東京系で放送されるドラマ24『ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-』(金曜深夜0時12分)の第3話「地縛者」で主演を務める。トップホラー作家・伊藤潤二氏の傑作から厳選した作品を、オムニバス形式で描く実写連続ドラマをどのように演じたのか。
円井が出演する「地縛者」(収録巻:伊藤潤二傑作集11潰談)で演じるのは、民間ボランティアに所属する主人公の浅野結衣。“何か”を抱えてはいるものの、ボランティア活動をして困った人を助けるという芯の強さや心の優しさを備えた女性だ。
――オファーを受けた時の率直な気持ちを教えてください。
「最初は『どうしようかな』という感じでした(笑)。大変な作品になるとは思って、結構悩みました。ただ、伊藤潤二さんの作品は、絶対に俳優みんなやりたいだろうなと思いましたし、いい機会をいただいてうれしい気持ちもあったので、『頑張らせていただきます』ということで、オファーを受けさせていただきました」
――「大変な作品になる」の真意は。
「伊藤潤二先生の世界観を壊したくないという気持ちが一つ大きかったです。ホラー作品は大変なんです。プラスして、私がやらせていただいた『地縛者』はファンタジーすぎて想像がつかなくて(苦笑)。漫画を読んでいたんですが、『どうやって撮るんだろう』と思いました」
――ホラー作品の大変さについて。
「ホラー作品は何回か出演させていただいているんですけど、本当に怪奇現象が起きます(苦笑)。『地縛者』もずっと捉われているようなポーズをしなきゃいけない役者さんがいるから、そういう意味でも大変だろうなと。『あばら骨の女』とか、どうやって撮るんだろうと感じました」
――円井さんが思う、伊藤潤二さんの作品の魅力は。
「絵のテイストはもちろんあると思うんですが、悪夢だったり、日常の思っていることを、超具現化して漫画に落とし込んでいると感じます。日本のドラマとかではあまり描かれないことが漫画に集約されていると思うので、それを演じるのはきっと楽しいだろうなと。あと、アートとして好きな人は多い印象です」

こだわりの場所は「整体」
――主演を務める「地縛者」のストーリーを読んでみての感想は。
「事件ドラマでも『犯人は現場に戻ってくる』と言うじゃないですか。本当にそういうことが体現されている作品だなと感じましたし、先人たちが言ってきたことを“奇病”で表現するのは面白いですよね。“後味が悪い”というか、“胸くそ悪い”が本当に一番合っている気がします(笑)」
――主人公の浅野結衣を演じる上で、これまでの経験が生きましたか。
「昔、FODのドラマでやったホラーの要素は少し投影したんですけど、今回は新しいキャラクターだなと思いながら演じていました」
――具体的に、「新しい」と感じた部分は。
「少し(性格が)暗いけど芯があるところとか、私は普段声はそのままの感じで行くようにしているんですが、浅野に関してはハキハキしゃべる子ではないだろうなと思ったので、ゆっくりしゃべって声も高めに設定していました。(山田篤宏)監督といろいろ意見交換ができたので、それは大きかったと思います」
――現場で印象的だったエピソードはありますか。
「(円井演じる浅野のボランティアオフィスのリーダーである)渡辺役の福山(翔大)さんが、地縛者のポーズをやりすぎてパンプアップし始めちゃって(笑)。ポーズ次第で筋肉痛になっちゃうみたいで、夕方頃になるとムキムキになっていて、すごく楽しそうで笑いました。映像がつながらない気がします(笑)」
――「地縛者」はある場所に捉われるのが特徴ですが、円井にとって“こだわりのある場所”はありますか。
「うーん……ないかもしれません。敢えて言えば、整体ですかね(笑)。『何でもいい』ってタイプなので、本当にこだわりがないんですよ(苦笑)、あまり執着を持たないので、私は『地縛者』にはならない気がします(笑)」
――今回演じた浅野結衣と自分との共通点や相違点はありますか。
「浅野は底なしに明るい子ではないですけど、我はすごく強い子なので、そのキャラクターの強さは救われた部分というか、『そうやって強くいれるのは素晴らしいことだな』と思いました。私とは全然違う気がします(笑)。私自身は適当なんですけど(笑)、浅野は絶対に適当じゃないし、家もすごく綺麗だし、いいなと思いました」

主演で感じたサブキャストの存在の大切さ
――現場で普段から心がけていることはありますか。
「飾らず、怖くなりすぎず、フラットにいることが大事だなと思っています」
――今回、主演を務めて感じたことは。
「主演をやってみて思うのが、いつも共演者の方にすごく助けられているな、と。主演するたびに、サブキャストの方のお芝居あってこそだなと思うので、私がサブキャストをやる時に、やっぱり自分の役割はすごく大事なんだなということに気づかされます」
――最後に、視聴者にメッセージをお願いします。
「オムニバスの面白いところは(各編が)全然雰囲気が違うところだと思うので、全編を通して見ていただきたいです。『地縛者』に関しても、そう来たかとか読めない展開も多くてきっと楽しんでいただける作品になっていると思うので、ぜひ注目してください!」
□円井わん(まるい・わん)1998年1月3日、大阪府出身。2016年から俳優活動をスタートさせ、17年に『獣道』で映画デビュー。映画『KONTORA-コントラ』(21年)、『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(22年)では主演を務める。ドラマではNHK連続テレビ小説『虎に翼』(24年)、TBS系連続ドラマ『不適切にもほどがある!』(24年)、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』(25~26年)、TBS日曜劇場『GIFT』(26年)など数々の話題作に出演。
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