「ナメすぎてた」オーナーの目前でヴェルファイア“乗り逃げ” 奇跡の発見も…車内に残された不可解な謎
6月1日、トヨタ・ヴェルファイアの運転手が駅前でエンジンをかけたまま、車外で立ち話をしていたところ、男2人組が突然、運転席と助手席に入り、車を乗り逃げされた事件が急展開を迎えた。被害者の男性は、「警察から連絡があり、車は発見されました」。だが、24日に愛車と対面し、被害状況を確認すると、不可解な点が……。詳しい話を聞いた。

愛車に突然の悲劇「急に知らないヤツがクルマに乗り込み爆走」
6月1日、トヨタ・ヴェルファイアの運転手が駅前でエンジンをかけたまま、車外で立ち話をしていたところ、男2人組が突然、運転席と助手席に入り、車を乗り逃げされた事件が急展開を迎えた。被害者の男性は、「警察から連絡があり、車は発見されました」。だが、24日に愛車と対面し、被害状況を確認すると、不可解な点が……。詳しい話を聞いた。
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男性は、1日の午後11時30分ごろ、兵庫・尼崎市の園田駅前でヴェルファイアを止めて、30~40メートル後方で知人と話していた際、車を乗り逃げされた。
男性は親交の深い“伝説の喧嘩師”こと格闘家のアンディ南野に連絡。アンディは、「昨晩、園田駅前で私がお世話になっている方の車が乗り逃げされました。持ち主は車外に降りてハナシをしていたところ、急に知らないヤツがクルマに乗り込み爆走してゆきました」とXに投稿し、情報提供を求めていた。
窃盗犯は国籍不明の2人組で、細身で身長175センチほど。車内には、現金150万円、カバン、財布、携帯、AirPods、自宅の鍵が入っていた。
GPSは、3日の時点で京都・宇治市宇治壱番で発信が途絶えていた。男性はその周囲を含め、懸命に捜索していたものの、有力な手掛かりは見つけられずにいた。
ところが、数日前、思わぬ形で“愛車発見”の一報が入った。
「警察から5日前くらいに連絡入って、車はもう尼崎東警察にあるのでご安心くださいっていうことを伝えられて。で、指紋とかDNAを車から採取するので、また来てくださいと」
そして24日に、警察署まで車を引き取りにいった。
盗難された車は、無事に発見されたとしても、変わり果てた姿になっていることも多い。ところが、ヴェルファイアは、乗り逃げされた時と何一つ変わらないまま、安置されていた。外装に傷もなく、ナンバーも変えられていなかった。
車は大阪・ミナミのコインパーキングに2日から止められていた。男性によると、警察は、京都に向かった車が高速道路を大阪方面に戻り、道頓堀で降りたのを確認。その後、カメラ等で追跡し、パーキングを突き止めたという。
「ホッとしました。それだけです。たぶん、現金と併せて350万ぐらいは(被害額を)覚悟しなあかんやろなとは思ってたんで」
2017年式とはいえ、人気のある高級ミニバンだ。戻ってこなければ、大損害をこうむっていただけに安堵(あんど)の気持ちが募った。
「駅前やからって、ナメすぎてた」車内に残された“謎”に困惑
一方で、車内には荒らされた形跡があった。
ドライブレコーダーのSDカードは抜き取られ、携帯やAirPodsもなくなっていた。
さらに不可解だったのが、現金150万円のうち、80万円ほどが盗まれていたことだった。
「現金は、全部ないと思ってたんですけど、70万円だけ入ってたんで。ほんまに意味が分からんくて」
窃盗犯であれば、すべてを奪っていくことも想定されたが、現金の約半分は残ったままだった。クレジットカードなどが入った財布も盗まれなかった。
盗んだ車をコインパーキングなどに一時的に置くのは、窃盗犯がよく使う手法として知られている。GPSなどで追跡されていないか確かめるためだ。今回、どのようなつもりで車を放置したのかは分からないが、奇妙な行動だった。
アンディは、「車を数日間、駐車場とかに寝かしとくってある。だから、僕はそのつもりでミナミのパーキングに寝かしてたんじゃないんかなと思ってて。ほんで、金もちょっと使ってもうたけど、これなんかえらい話題になっててヤバいなと思って、戻しとけ戻しとけみたいな、今あるやつだけでも戻しとけみたいな感じでビビって置いて逃げたんかな」と推察した。
無事に発見された愛車。
とはいえ、今回の出来事は、男性にとって、セキュリティーを見直すきっかけになった。
「駅前やからって、ナメすぎてましたね」。あれから車に乗ってもエンジンをかけたまま、外に出ることはしなくなった。車内には自宅の鍵が入ったままだったため、鍵を交換し、防犯カメラも取りつけた。身の回りだけでなく、友人・知人に出来事を話し、注意喚起を促した。
「盗られたお前が悪いやろって言う世の中もちょっと寂しい」
男性にも落ち度はあったとはいえ、人のモノを盗む行為が許されるわけではない。そして、捜査もこれで終わりではない。
「車を持っていった当時の2人で、ミナミのパーキングにまでは持ってってるっていうのは警察も言ってたんですね。ただ、顔は、今のところ分からんからって言われたんですよ。なので、今からやとは思います。犯人の指紋採取とかDNA鑑定はしましたし、『捜査に協力これからもしてね』っていうのは言われたんで」
アンディも、こう続ける。
「どこまで行っても盗るほうが悪いとは思う。ただ、厳しいこと言うなら、やっぱり目の前にニンジンぶら下げたら馬だって食べに行っちゃうから。だから、犯罪を未然に防ぐっていう意味では、そういう人が盗みやすいような状況だったり、悪さしたいなとか思わせるような状況を作らないようにするのも、我々大人の責任かな。犯罪抑止力っていうのを、僕らも気を引き締めなあかんし。ただ、盗られたお前が悪いやろって言う世の中もちょっと寂しいなと思いますね」
自動車盗難は現在も毎日のように、SNS上で被害が報告されるほど、カーオーナーにとっては身近な犯罪だ。自家用車であれば個人情報の、社用車であれば機密情報の流出にもつながる。万が一のことも考えた対策が求められている。
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