朝倉海の可能性をベテラン海外記者に直撃「アサクラは真の挑戦者になれる」 待遇賛否も「非常にポジティブな印象」

UFCファイターの朝倉海(32=JAPAN TOP TEAM)は30日、格闘技イベント「UFCファイトナイト・マカオ」(マカオ・ギャラクシー・アリーナ)でキャメロン・スモザーマン(28=米国)と対戦し、1R・1分50秒でTKO勝ちを収めた。海外記者は彼をどう見たのか。フィリピンの民間放送ネットワーク最大手「GMA News Online」のラファエル・バンダイレル記者に話を聞いた。

朝倉海【写真:(C)Zuffa LLC/UFC】
朝倉海【写真:(C)Zuffa LLC/UFC】

デビュー戦でいきなりのタイトル戦も「納得のいく話」

 UFCファイターの朝倉海(32=JAPAN TOP TEAM)は30日、格闘技イベント「UFCファイトナイト・マカオ」(マカオ・ギャラクシー・アリーナ)でキャメロン・スモザーマン(28=米国)と対戦し、1R・1分50秒でTKO勝ちを収めた。海外記者は彼をどう見たのか。フィリピンの民間放送ネットワーク最大手「GMA News Online」のラファエル・バンダイレル記者に話を聞いた。(取材・文=島田将斗)


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 RIZINバンタム級王者だった海はベルトを返上し、フライ級に落として2024年12月にUFC初参戦。デビュー戦でいきなり当時王者だったアレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)とのタイトル戦が組まれたが、2Rに一本負けを喫した。昨年8月に行われたティム・エリオット(米国)との2戦目でも2R・一本負け。国内では「これはキツい」「こうなることは予想がついていた」「残念の一言」などネガティブな声が上がっていた。

 海がギャラクシー・アリーナのオクタゴンに登場したのは現地時間午後8時13分。28日、29日に行われたイベント「Road To UFC シーズン5」では日本人が出てくるとブーイングが起きていたが、この試合では違っていた。

 現地には日本からのファンも多く駆け付けていた。しかし、RIZINのときのような歓声はない。応援の声はあったものの、どちらかと言えば、一瞬たりとも見逃せないかのような緊張感が漂っていた。

 試合が始まると、海は強烈なカーフキックを当てる。パキッと音が響いたかと思えば、距離を詰めて、精度の高いボクシングコンビネーションでダウンを奪い、最後は重たい鉄槌を落とした。時間にしてわずか110秒。観客も待っていたかのように大歓声を上げ、耳が痛くなるほどだった。

 バンダイレル記者は長年MMAを取材してきたベテランであり、日本人では2011年にUFCミドル級タイトルマッチに挑戦した岡見勇信の時代から見続けているという。この日は席を外しているメディアも多かったが、同氏はじっとオクタゴンを見つめていた。

 そんな同記者に海について尋ねると、「“Kai Asakura”はUFCの有望株として、本当に大きな伸び代がある選手だと思います。あと数回勝利を重ねれば、本当の意味で真のコンテンダーになれると信じています」と高く評価した。

 24年12月のデビュー戦でいきなりタイトルに挑戦したことには賛否両論あったが、「UFCというのは、多くの場合、人気に基づいた運営も行っていますよね?」と指摘し、「ですから、私にとっては驚きではありませんでした」と語った。

 さらに「AsakuraはUFCの外ですでに実力を証明していましたし、マイケル・チャンドラー(米国)に起きたこと(※)と似たようなシナリオは、それほど珍しいことではありませんから、私には納得のいく話でした」と見解を示し、「私の知る限り、UFCをチェックしている人たちはAsakuraに対して非常にポジティブな印象を持っています」とも明かした。

(※)米団体「Bellator」の人気ファイターだったマイケル・チャンドラーは2021年1月にUFC初参戦。いきなりライト級ランキング6位のダン・フッカーと対戦した。

 バンダイレル記者自身も日本人ファイターが好きだという。「先日のフライ級タイトル戦、平良達郎が勝つと思っていました」と残念そうに振り返り、「彼もまた、トップ戦線に到達するために必要なものを持っていると思います」と期待を寄せた。

 他にも、現在UFCフライ級ランキング5位の堀口恭司について、「彼もあともう一勝すれば、再びタイトルショットを得られる位置にいる選手の一人だと思っています」と見解を語った。

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