菅沼孝三さん追悼インタビュー プロのドラマーとして最後まで大切にしていたこと
日本を代表するドラム奏者の菅沼孝三さんが昨年11月8日に死去した。享年62歳。ちびっこ天才ドラマーとして10歳で登場し、15歳でプロに。その独創的な演奏スタイルから「手数王」(=てかずおう)と呼ばれ、日本を代表するドラマーとして国内外で活躍した。後年はドラミングの技術追求に止まらず、インディアンフルートやボイスパーカッションなど新たな出会いと挑戦を繰り返しながら後進の指導にも力を注いだ。誰よりも音楽を愛し、誰に対してもユーモアを忘れないサービス精神旺盛な人柄で、数多くのミュージシャンや関係者、音楽ファンに慕われていた。筆者は2007年、都内にあった音楽学校で取材を行い、プロのミュージシャンとしての心構えや音楽の楽しさを分かりやすく語っていただいた。そんな大切な言葉の数々を残したいと思い、関係者、ご家族のご協力のもと、再構成した。偉大なるミュージシャンに哀悼の意を表して。