尾崎世界観が描くこれからのクリープハイプ 新曲へ手応え「いっぱい発表できそう」

楽曲作りは「くしゃみのような感じ」と話した尾崎世界観【写真:山口比佐夫】
楽曲作りは「くしゃみのような感じ」と話した尾崎世界観【写真:山口比佐夫】

尾崎世界観の曲作りに込める思い「メンバーもある意味ファン。すごいなと思わせ続けたい」

――ファンの方にとっても新鮮な取り組みになりそうですね。

「そうだと思います。自分でも絶対に作れないだろうと思っていたし、作らないだろうと思っていたものばかりできているので。誰が作ったのか言わないと、分からないと思いますね。でも、やるのであればそういうものをやるべきだと思ったので、それができたこともうれしいし、驚きです。普段絶対にやらないことをやれた。でもそれは、しっかりした作品、受け皿があった上で、劇伴のオファーを頂けたからやれたことですね」

――ファンの皆さんの前に、メンバ―の皆さんにでき上がった曲を披露されると思うのですが、その時の反応はいかがでしたか。

「メンバーもどう思っているんでしょうね。あんまりそういう話はしないんですけど、『スゴイ』と思ってくれていると良いんですけどね、どうなんでしょう(笑)。でも、メンバーに対しても、『どうだ』という感じはありますね。メンバーもある意味ファンだと思っているので、すごいなと思わせ続けたい。1番最初に最高だと思わせないといけないと思うし、大変じゃないですか。作品を作っていないのに待っている側というのも。作る方は、ダメだったとしても、自分がダメだっただけだから全然いいと思うんです。でも、(待っている側は)人の調子に左右されていく。だから、メンバーをまず納得させるというのは、自分の課題ですね。今回はよりそういうことができたんじゃないかという実感があります」

――2019年の秋に現メンバーによる活動は10周年を迎えました。これからの活動、「こういうものを見せたい」と言う具体的なビジョンはありますか。

「今回の劇伴と主題歌をやらせていただいて、自分たちに合ったもの、合っているかどうかは分からないけれど、少なくとも自分たちがそう思える作品を、ちゃんと熱意を持って作ったということが大事だと思いました。劇伴ということで短い曲も多いんですよね。10秒や、15秒で終わってしまうものもあるけれど、1曲は1曲なので。曲の長さにかかわらず“作った”と言う実感があります。去年はあまり曲を出せなかったんですけど、今はすごく曲を作っているし、今年はこれを機にいっぱい発表できそうだという手応えがあるので、新しい作品をどんどん出していきたいと思っています」

――最後に、作品を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

「人が人と一緒にいる、人が人と一緒にいられなくなることが、嫌みのない温度感で伝わってくる。それがアニメで感じられるというのは、自分にとってはすごく貴重な体験でした。なので、そこにちゃんと自分たちの音楽も鳴っていたら幸せだと思います」

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