【新日本プロレス】「怪我しても痛くない」デスペラードが明かす王者時代の“異常な精神状態”「濃すぎて記憶が…」
人間同士の関係というものは、いつ離れてしまうかわからない。しかしその逆もしかりで、いつ再び交わるかもわからない。同期である高橋ヒロムは新日本プロレスを退団したが、他団体から関係性の強い選手たちが、目に見えない力で引き寄せられてきた。『BEST OF THE SUPER Jr.』二度目の優勝を目指すエル・デスペラードのインタビュー前編は、2025年のIWGPジュニアヘビー級のベルトを巡るお話を振り返ってもらった。

レフェリーの判断は絶対、そこに文句は何もない…対応できなかった僕の負け
人間同士の関係というものは、いつ離れてしまうかわからない。しかしその逆もしかりで、いつ再び交わるかもわからない。同期である高橋ヒロムは新日本プロレスを退団したが、他団体から関係性の強い選手たちが、目に見えない力で引き寄せられてきた。『BEST OF THE SUPER Jr.』二度目の優勝を目指すエル・デスペラードのインタビュー前編は、2025年のIWGPジュニアヘビー級のベルトを巡るお話を振り返ってもらった。(取材・文=橋場了吾)
エル・デスペラードへのインタビューは、2024年12月以来だ。翌2025年1月4日の東京ドーム大会で、デスペラードはDOUKIの持つIWGPジュニアヘビー級王座に挑戦した。お互い気合が入りまくっていた試合だったが、DOUKIが場外弾を放った際に負傷し、不完全燃焼のままデスペラードに王座が移った。そしてその後、DOUKIは復帰したがHOUSE OF TORTURE入りを果たし、悪の道へ……。
「あの試合(1.4東京ドーム)は、きつかったですね……。(DOUKIのH.O.T入りは)僕が鈴木軍でやっていたときには、彼がやっているようなことをやっていたし、それは別に彼の選択ですから。キャリアが上の人間だからといって、別にどういうつもりもないですし、彼の人生で彼の選択でしかないですから。
(DOUKIは)プロレスラーではなくルチャドールになりたいといって、日本のプロレスを経由せずにメキシコに渡った人間ですから、意思の強さを持っているんですよね。そういう行動力と意思の強さを持っている人間が、腹を決めてやっていることに僕は『てめえ……』とは思いましたけど、立ち位置は違えど、自分たちが目指しているプロレスラーとしてのゴールは似ていると思います。なので、お前の道はそちらね、くらいの感じですかね」
結果的に、同年10月にDOUKIは反則・乱入三昧の試合でデスペラードから王座を奪い返した。
「納得するもしないも、僕らからしたらレフェリーの判断は絶対じゃないですか。なので、そこに文句は何もないです。対応できなかったら僕の負け、というだけです。ああいう風に反則であったり大人数で来たりというのはわかっていて、大人数で来るんだったら大人数でやればよかっただけなんで。対応できずに負けた者が何を言ったって、見てくれるお客さんだけが味方になったり敵になったりするだけなので。我々は、戦いながら表現者としての自分たちを高めていく生き物なので、そこで勝っても負けても言うのは自由ですから。もちろん、言わない自由もあるわけで……それだけです」

ベルトを持ってバフがかかっていた状態…常にオンの状態がキープされている感じ
とはいえ、デスペラードにとって5回目の防衛ロードは8回の防衛に成功し、自身の防衛記録を更新。しかも、石森太二、藤田晃生、そして葛西純らを相手にしてきた。
「人生の中で、あんなに濃い時間があるかっていうくらいの時間でしたね。逆に濃すぎて、ちょっと記憶が薄れてきています(笑)。でも、ベルトを持っているってそういうことだと思っているんで。僕は、チャンピオンは常に、すべての巡業に出るべきだとは正直思わないです。プロレスラーは生き物なので、コンディション(の良し悪し)は必ずありますから。風邪だってひくし、捻挫だって骨折だってしますし。
もちろん、感情のアップダウン……マインド部分のコンディションもありますし。お客さんの前に出られるコンディションではなければ、出るべきではないと思いますけど、あのときはベルトを持っていて、バフがかかっていた(一時的に能力が強化されること)んですよ。怪我しても痛くない、みたいな。常にスイッチがオンの状態がキープされている感じがありますね。多分、スーパーJr.に出ている選手はみんなそうだと思います」
(15日配信の後編へ続く)
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