草なぎ剛、トランスジェンダー役を語る「ビビッと雷が落ちた」「僕の代表作になる」

草なぎ剛がトランスジェンダー役に挑戦したのが映画「ミッドナイトスワン」(内田英治監督、公開中)だ。ショーパブのステージに立つ凪沙(なぎさ=草なぎ)が、母に捨てられたバレエリーナを夢見る少女、一果(いちか=服部樹咲)と出会い、母性に目覚めていく……。初タッグを組んだ草なぎとNetflixオリジナルドラマ「全裸監督」の内田監督がその舞台ウラを語った。

「ミッドナイトスワン」でトランスジェンダー役に挑戦した草なぎ剛【写真:荒川祐史】
「ミッドナイトスワン」でトランスジェンダー役に挑戦した草なぎ剛【写真:荒川祐史】

草なぎ&内田監督インタビュー、映画「ミッドナイトスワン」公開中

 草なぎ剛がトランスジェンダー役に挑戦したのが映画「ミッドナイトスワン」(内田英治監督、公開中)だ。ショーパブのステージに立つ凪沙(なぎさ=草なぎ)が、母に捨てられたバレエリーナを夢見る少女、一果(いちか=服部樹咲)と出会い、母性に目覚めていく……。初タッグを組んだ草なぎとNetflixオリジナルドラマ「全裸監督」の内田監督がその舞台ウラを語った。

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――脚本を読んだ最初の感想は?

草なぎ「ビビッと雷が落ちたようで、絶対これ、やりたいと思いました。本当に涙があふれてきて、何なんだ、この気持ちは、と。それは凪沙が一果を思う気持ちなのかな……。なんかもう、その世界にどっぷり入ってしまって、もう抜け出せないみたいな感じ。友達に言いたい、しゃべりたい。そういうストーリーでした」

内田監督「企画自体はそれぞれ5年ぐらい前からあったのですが、映画化までは難航しました。いわゆる都市型映画、売れなそうな映画と言われていました。それが一昨年、プロデューサーから草なぎさんの名前が出て、“でも、やってくれないでしょう”と思っていたら、トントン拍子に決まった。役者さんに脚本を読んで、決めて欲しいという思いがあったのですが、草なぎさんに『面白い』と言っていただき、めちゃめちゃうれしかった」

草なぎ「役は神様が僕にくれるようなものだと思っているんですが、特に自分と結びつきが強く、自分の代表作になるんじゃないかと思っています」

――自身の衣裳姿を初めて見たときはいかがでしたか?

草なぎ「悪い気はしなかった。こういう人いるんじゃないかなみたいな。スタッフのみんなも『なんか、いいんじゃないの』という感じで見てくれたので、安心できた。トランスジェンダーについては監督がすごく詳しかった。差別や偏見は愚かなことですが、人って無意識のうちにその印象を与えてしまうこともあったりするので、めちゃくちゃデリケートな問題だと思います。この作品は、社会映画じゃないですけども、凪沙みたいに苦しんでいる方にも光が向けられる作品になればと思います」

――凪沙役の難しさは?

草なぎ「言葉を発した瞬間にちょっとわざとらしくなっちゃうような役なんですね。女性っぽくし過ぎちゃってもよくない。監督とは暗黙のディスカッションっていうんですかね。このフレーズ、かっこいいですね(笑)。ここは書いてください(笑)。難しくはあったんだけど、撮影チームのみんなの力だと思います。スタッフが盛り上げてくれたので、僕もその気になっちゃった。役って、その気にならないとできない(笑)」

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