RIZIN、今年初の地上波Gタイム中継決定も日曜夜“激戦区”枠…榊原CEOに聞くその勝算

朝倉兄弟、浜崎朱加、浅倉カンナら「地上波の放送枠にふさわしいラインナップ」

 実際、会見後の囲み取材の際、榊原CEOは朝倉兄弟(未来、海)、浜崎朱加、浅倉カンナの名前を出しながら、「地上波の放送枠にふさわしいと思われる選手たちの試合をラインナップしていく」と力説していた。

 ともあれ、23日には、東京・新木場スタジオコーストでの開催を予定していたパンクラスが、出場選手から新型コロナ陽性が出たため、開始10分前に大会中止を決定したばかり。

 これに関して、榊原CEOは「どういう経緯かわからないですけど、もし陽性反応が出ても、イベント自体を中止することはないですね」と口を開く。

 これも会見後の囲み取材で出た発言だったが、パンクラスの対応に関しては疑問を感じているような場面も見られた。

「PCR検査をして陽性反応だった選手は、UFCもそうですけど、大会までヤメるっていうのは成り立たないと思っているので、そうならないような、万が一出た時にどういうマニュアルを作るのか。事前にわかっていればその人を隔離して会場に来させなければいいわけですから。どうしてそこでヤメなければいけなかったのか」と榊原CEO。

 続けて、「(パンクラスを)非難をするわけじゃないですけど、そういうことが起きた時に、また僕らも学ぶことができる。だからフンドシを締め直してじゃないけど、さらなる感染対策を準備する。大会を中止にすることは何があっても起こさない」と発言した。

 いずれにせよ、コロナ禍でのイベント開催に関しては、より一層の注意と来場者を含む全関係者の協力が不可欠。それを痛切に感じる話だった。

 さて、肝心の会見だが、会見に先立ち、まずは榊原CEOが登壇。RIZINの「ホーム」である、さいたまスーパーアリーナへの思いを吐露する場面からスタートした。

 要約すると、日本全国の各会場はいずれもこのコロナ禍で開店休業状態。それはさいたまスーパーアリーナも例外ではなく、これまでは日程を押さえるのに苦労した同会場も苦戦を強いられている。「大規模アリーナであればあるほど、本当に厳しい経済状態にあると思う」(榊原CEO)。というのは政府と自治体が定めた上限5000人では、採算が合わないイベントがほとんどだからだという。

 参考までに記載すると、9日にぴあアリーナMMで開催されたRIZIN.22は2805人(主催者発表)、翌10日に同所で開催された同23は4410人(主催者発表)と、残念ながら上限の5000人には届いていない。

 しかし、そんな状況だからこそ、RIZINとしては日頃の感謝を込めて、さいたまスーパーアリーナを使用する選択をしたという。

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