豊原功補の“熱量”、小泉今日子の“経験”、外山文治監督が一体となって送り出す映画「ソワレ」

映画「ソワレ」(C) 2020ソワレフィルムパートナーズ soiree-movie.jp
映画「ソワレ」(C) 2020ソワレフィルムパートナーズ soiree-movie.jp

コロナ禍での映画公開…豊原「谷底に放り出された気分です」

――コロナ禍での映画公開となりましたが、どんな思いですか?

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豊原「谷底に放り出された気分です。想定していたスケジュールをすべて組み替えなければならなかった。今は劇場にお客さんが来るか、来ないかが焦点。周りでは延期する作品が多い中、これでいいのか、と随分悩みました。ただ、この夏の終わりを目標にやってきた映画なので、なんとか頑張らないといけない」

――今後も「新世界合同会社」として映画を作っていく考えですか。

豊原「まだ公開の渦中にいるので、次に切り替えることはできないですね。どういう形になるのか分からないけど、プロデューサーとしてもどの道やっていくでしょう。それが自分の人生なので」

外山「出来上がったものには自信もあるし、次の企画書も持っていきたいと思っています。自分の中の物差しは、この作品の前と後では全然違う気がします。撮れる本数は圧倒的に少なくなってしまうだろうけども、それでもいいという覚悟ができた。『タレンタイム?優しい歌』で知られるマレーシアのヤスミン・アフマド監督は生涯6本しか撮っていないけども、素晴らしい作品を残していますしね」

□豊原功補(とよはら・こうすけ)1965年生まれ。東京都出身。82年、俳優デビュー。97年、青山真治監督の「WiLd LIFe」で映画初主演。2008年、主演作「受験のシンデレラ」でモナコ国際映画祭最優秀主演男優賞に輝く。「HiGH&LOW」シリーズなどでもおなじみ。16年、舞台「シブヤから遠く離れて」で村上虹郎と共演。17年、舞台「芝居噺『名人長二』」で、企画・脚本・演出・主演を果たす。

□外山文治(そとやま・ぶんじ)1980年生まれ。福岡県出身。2010年、短編映画「此の岸のこと」が「モナコ国際映画祭2011」で短編部門・最優秀作品賞をはじめ5冠を受賞。13年、吉行和子主演の「燦燦-さんさん-」で長編映画監督デビュー。また、17年、「わさび」は「ロサンゼルス日本映画祭」最優秀短編映画賞を受賞。同年の「映画監督外山文治短編作品集」はユーロスペースの2週間レイトショー観客動員数歴代1位を獲得した。

次のページへ (4/4) 現場には小泉今日子の姿も
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