【ズバリ!近況】「はみだし刑事情熱系」で活躍した女優・木内晶子は出身地・香川にUターンして活動中
怒られてばかりだった東京時代もいい思い出
東京では一時期、スポーツジムやカフェでアルバイトも経験しました。それまでとは違う世界に触れてみたら、何もかもが新鮮で。違う世界の人と出会ったおかげで、それまでとは違う視点でモノを見られるようになりました。さらに、“うどん県副知事”のお仕事で地元の人と触れ合って「自分には経験が足りない。役者としてもっと視野を広げて挑戦していくべきだなあ」と痛感しました。香川に戻れば、もっといろんな人に出会って新しい経験ができるんじゃないか、と思ったんです。
16歳で単身上京したので、東京は慣れるまで大変でした。人の多さ、ビルの高さ、1人暮らし……何もかもが初めてで。物心ついた頃から映画「サウンド・オブ・ミュージック」が大好きでお芝居がやりたくて、「これから、がんばるぞ!」ってウキウキして上京したのに、当時は携帯電話なんてなくて、仕事で“新宿駅に現地集合”でも道に迷ってマネージャーさんに怒られていました。
やりたかった芝居は、現場でたくさんのスタッフや先輩に手取り足取り教えていただきながら学び、ようやくセリフが出てくるようになったと思ったら方言が出てしまってNGをだし……。当時は“愛のムチ”で怒られてばかりでしたね(笑)。
東京での経験はいい思い出です。鍛えられました。香川に戻って、「幼い頃、ここで遊んだな」なんて思い出したりするうち、過去の経験をいかしてがんばればいいんだ、という考え方になりました。すごく前向きになりましたね。今、地元の方々が応援してくださっているぶん、これからは私を育ててくれた香川に、うどん県に、恩返しをしていきたいと思います。
□木内晶子(きのうち・あきこ)1981年9月2日、香川県高松市生まれ。高校1年の1997年、「THE JAPAN AUDITION」俳優部門に合格し芸能界入り。翌98年、連続ドラマ「PU-PU-PU」(TBS系)のヒロインでデビュー。映画「踊る大捜査線 THE MOVIE」「容疑者 室井慎次」、ドラマ「はみだし刑事情熱系」(テレビ朝日系)などに出演しながら、共立女子短期大学日本文学科を卒業した。2011年、香川県のPR大使“うどん県副知事”就任。16年1月、事務所を退所し独立。香川を拠点に活動し、nanami名義で列車「四国まんなか千年ものがたり」のイメージソング「しあわせのそら」を歌うなど歌手活動も行っている。香川のお勧めトップ3は「栗林(りつりん)公園」「島めぐり」「うどんめぐり」。