俳優の松重豊が10日、都内で行われた『劇映画 孤独のグルメ』の初日舞台あいさつに出席した。

　主人公・井之頭五郎が営業先で訪れた土地の食事処にふらりと立ち寄り、食べたいものを独り自由に食す姿を1話完結形式で描く、大人気ドラマの劇場版。松重が主演のほか、監督と脚本を手掛けている。

　鑑賞後のファンの前に登壇した松重は、「みなさんお腹減ったでしょ？　この映画はお腹が空くように仕組まれている」とニヤリ。「13年にわたって井之頭五郎を演じて、まさか13年前は映画になって、舞台あいさつするなんて夢にも思わなかった」と語った。

　この日は内田有紀、磯村勇斗、村田雄浩、オダギリジョーのほか、本作に出演した韓国俳優のユ・ジェミョンが公開お祝いのために会場に駆けつけた。松重の熱烈なラブコールによって出演したジェミョンは“松重監督”に花束を渡し、「大変光栄に思います」と笑顔。松重は「ジェミョンさんのシーンは思った以上のシーンになった」と感謝を伝えた。

　松重は韓国ロケを振り返り、「海外ロケって言ってもコンパクトなチームで行く。食事も非常にコンパクトなものを食べて過ごしていた。それを見たジェミョンさんが『なんて勤勉で真面目で一生懸命なんだ。ごちそうさせてくれ』と言ってくれて。『ラッキー！』って。刺し身とか出てきて。ありがとうございました」と思い出を紹介した。

　松重とジェミョンは、昨年10月に開催された釜山国際映画祭に参加。松重は「この作品はドラマの時から韓国、中国、台湾で非常に人気があって、釜山映画祭の時4000人のお客さんが入ったし、ある取材で『あなた、韓国では大谷翔平より有名だよ』って言われた。ちょっと天狗になっているところがある」と言い、今後予定されている韓国のプロモーションで「ブイブイ言わせてこようかなって思っている」と話して会場を笑わせた。