レコードの良さを再確認、テレビ埼玉の深夜番組が話題に…制作者に聞いた情熱とこだわり

音楽番組「ULTIMATE RECORD~Yushu's Collection 60'-70'~」
音楽番組「ULTIMATE RECORD~Yushu's Collection 60'-70'~」

衝撃を受けたロックバンド「ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」

 YUSHU氏がレコードと出会ったのは、学生時代のころ。米国のロックバンド「ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」に衝撃を受けたことから、コレクションが始まったという。

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 YUSHU氏によると、ロックをひも解く上で、聴いておいたほうがいい5つのアーティストがいるという。ポップス、ビート・ガレージは「ザ・ビートルズ」、ハードロック、リズム&ブルースは「ザ・ローリング・ストーンズ」、ソフトロック、サーフ・ミュージックは「ザ・ビーチ・ボーイズ」、カントリー、フォーク、シンガーソングライターは「ボブ・ディラン」、パンク、サイケデリックは「ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」だ。

「当時、ヒットチューンやメジャーアーティスト等も聞いていましたが、たまたま、ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドを聞いた時、他のアーティストとは違う曲調で、衝撃を受けたんです。このジャンルは面白いと思いました。知れば知るほど、奥深く、いくら掘っても掘っても終わりが見えないところがあります」

 以来、レコードの魅力にとりつかれた。中でも惹かれたのは“ロックの過渡期”とも言われる1960年代後半~70年代前半のレコードだ。著名なディーラーからの買い付けは勿論、オークション大手サザビーズやクリスティーズでの入札、自ら英国のカムデン・タウンのレコード屋を回ったりもした。当時のオリジナル盤にこだわって、集めたレコードの枚数は1万枚以上。その価値は数億円にもなるという。いつの間にか、周囲から「世界的なコレクター」と言われるまでになった。

「歴史上でいうと、1969年が全世界で、新譜のレコードリリースが最も多かった年なんです。世の中が混沌としていく中で、67、68、69年はヒッピー文化やサイケデリック文化が生まれた時代でもあり、雑多の中から、素晴らしい作品が産み出されています。それまでは、プロデューサーやマネージャーからの指示を受けて作品作りをしてきたアーティストが、自分自身で表現するようになり、音楽だけでなくジャケットワークも個性あふれる物になっています」

 周波数が幅広く刻まれているレコードは、記録媒体として身体に最も優れているとされる。聞くと安堵感が得られ、健康上にもいいという。コロナ禍でおうち時間が増える中、番組で改めてレコードの良さを確認したい。

次のページへ (3/3) コレクションは1万枚以上
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