柚希礼音、コロナ禍だからこそ演じる意味「エンターテインメントは明日への活力」

外出自粛中に料理を始めたという柚希礼音【写真:荒川祐史】
外出自粛中に料理を始めたという柚希礼音【写真:荒川祐史】

外出自粛で「ついに料理を始めてみました」

 外出自粛により、ストレスがたまる人も少なくないが、柚希は、苦境にめげることなく、絶えず前を向いて進むタイプのようだ。

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「私は家にいることができない人だったので、絶対に家にいなくちゃいけない状況になったら、ついに料理を始めてみたり、キッチン回りを使いやすくしてみたり。リモートで歌のレッスンをしたり、足りないところを補う時間となりました。あとは、お昼からお風呂に入ってダラダラも。できなかったことをいっぱいして有意義に過ごしました」

 目を輝かせ、明るく、茶目っ気も感じさせながら笑顔で語ってくれた。ついに始めたという料理が気になる。

「レパートリーと言われても、今まで、なべ料理しか作ったことがなかったですから。今はルーを使わない本格的なカレーを作ったりもします」

 ちょっと意地悪かなと思いつつ、他にどんな料理をマスターしたのかも聞いた。すると予想以上のレパートリー。

「肉じゃが、ガパオライスとか、和食も中華も韓国もたいていやりました。パスタも自粛中に初めてゆでました。最初は塩を入れることを知らなくて、パサパサになりましたけど」

 歌のレッスンや料理挑戦、人として女優として一回り成長した。そんな新たな柚希がにじみ出るステージとなりそう。そう記事にしていいかと確認すると…。

「それでお願いします」

 ニッコリとうなずいた。この愛すべきキャラがファンのハートをつかんでいるゆえんと感じる。目標は、今まで大切にしてきた踊りで人を感動させながら「心に染み入るような歌を歌えるようになりたい。心に響く歌が歌いたい」。常に進化。たくましささえ感じる。

 公演は9月11~14日までTBS赤坂ACTシアターでオープニング公演、9月16~10月17日まで同所で東京公演、10月30~11月14日まで梅田芸術劇場メインホールで大阪公演が行われる。

□柚希礼音(ゆずき・れおん)6月11日、大阪生まれ。1999年に85期生として宝塚歌劇団に入団。2009年から15年までは星組トップスターとして活躍。主な主演公演は「ロミオとジュリエット」「オーシャンズ11」「眠らない男・ナポレオンー愛と栄光の涯にー」など。15年5月に宝塚歌劇団を退団。08年には第30回松尾芸能新人賞受賞、10年に第65回文化庁芸術祭賞演劇部門新人賞受賞、12年第37回菊田一夫演劇賞受賞。21年1月から上演予定(シアタークリエ他)のミュージカル「イフ/ゼン」に出演。

ヘアメーク:CHIHARU
スタイリスト:間山雄紀(M0)

次のページへ (4/4) 2017年の初演時の柚希礼音
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