野田クリスタルの勢いが止まらない 自作ゲーム進化させるクラファンに挑戦

お笑いコンビ「マヂカルラブリー」のボケ担当で、自作したゲームをプレーするネタを披露して2020年「R-1ぐらんぷり」チャンピオンに輝いた野田クリスタル。“ゲーム愛”が高じて、自らプログラミングから手がけて自作したゲームの数々は「野田ゲー」と呼ばれるなどクリエーターとしても高い評価を受ける彼が、新たな計画を立てているという。「M-1グランプリ」も開催間近となった初夏、野田はなにを思うのか。前編、後編に分けてお届けする。

自作ゲームを発売するためクラウドファンディングに挑戦しているという野田【写真:荒川祐史】
自作ゲームを発売するためクラウドファンディングに挑戦しているという野田【写真:荒川祐史】

野田クリスタル・インタビュー後編

 お笑いコンビ「マヂカルラブリー」のボケ担当で、自作したゲームをプレーするネタを披露して2020年「R-1ぐらんぷり」チャンピオンに輝いた野田クリスタル。“ゲーム愛”が高じて、自らプログラミングから手がけて自作したゲームの数々は「野田ゲー」と呼ばれるなどクリエーターとしても高い評価を受ける彼が、新たな計画を立てているという。「M-1グランプリ」も開催間近となった初夏、野田はなにを思うのか。前編、後編に分けてお届けする。

――野田さんが自作したゲーム「野田ゲー」を進化させるためのクラウドファンディングを始めると伺いました。

「そうなんです。『面白法人カヤック』の後藤裕之さんが、一緒になにかやらないかと言ってくれて。僕が作ったゲームをたくさん詰め合わせた『スーパー野田ゲーパーティー』をNintendo Switchで出したいと壮大な計画を言ってみたら、『やりましょう』と言われ、プロジェクトが始まりました。でもNintendo Switchで出すとなると、僕の技術では出せないので、大人が絡むことになる。どうやって作ろうかとなったときに、資金が必要だなと。そこで、クラウドファンディングをすることになりました。クラファンということは、募金ではない。リターンを考えた結果、『アイディアを採用する』とか、『あなた自身を使う』とか。ユーザーにアイディアを出させながら資金を得るというものすごい強引な技を考えつきました」

――すごい計画ですね……。提案を快諾されたことには驚きましたか。

「Nintendo Switchで、自分が作ったタイトルを出すことは最終目標ではありました。そしたら、もう行動に移ると言われて、ちょっとびびってますよね。マジか、と。5月くらいにプロジェクトが始まり、それ以降、毎週打ち合わせを重ねていくたびに大人の数も増えていっています。今、けっこう大人数になっていますね」

――目標にしている金額はありますか。

「納得いくゲームを作るためには1000万円は貯めたいなと思ったのですが、初めての経験なのでまずは400万を最低目標としました(7/23達成済み)。500円で売ろうという話になっているので、リアルな話をするとお金が必要になる。リターン品にはあなたの顔を使いますとか、あなたのアイディアを使いますとか、そういうものを中心に考えました。リターン品が、全部それで埋め尽くされたんです。全部買われてしまうと、ゲームがもう原型を留めていないものになるかもしれない。全部採用しないといけないとなったときに、パニックになるんだろうなと思いながら、ワクワクしています」

――自分では考えつかないような案が集まる可能性がありますね。今はまだ打ち合わせを重ねている段階ですか。

「そうですね。リターン品を、笑いながらずっと考えていました。最高の仕事です。『誰が買うんだよ』って言いながら(笑)。ただ、打ち合わせの途中から完成形が見えてきた感じはしています。最初は漠然と『野田ゲーパーティー』と言っていたんですけど、Nintendo Switchで本当に出していいのか? というゲームになるんだろうなと思います。売上ランキング5位を目指してます」

――「M-1」優勝と、売り上げランキング5位。どちらが難しいでしょう。

「5位です(笑) 色んな会社がある中で、5位入ったらえぐいっすね。なんのゲームを作るかは、今のところまだ0個。クラウドファンディングが貯まるかどうかもハードルが高いです。今のところ、失敗するんじゃないかというのが90%ですね」(※7月23日に最低目標400万円達成済み。さらにゲームのクオリティーを上げるべく目標金額を1000万円に引き上げて継続中)

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