小野みゆき、約15年ぶりの映画出演は完全ノーメークも「まったく抵抗なし」

1979年、資生堂サマーキャンペーン「ナツコの夏」でデビューし、「戦国自衛隊」「ブラック・レイン」などに出演した女優の小野みゆき。そんな彼女が約15年ぶりに映画出演したのが「クシナ」(速水萌巴監督、7月24日公開)だ。深い山奥に人知れず存在する女だけが暮らす村に、人類学者が足を踏み入れる……。美しい自然を背景に、繰り広げられる母娘の物語で、村を仕切るオニクマ役を演じた。小野が映画に出たワケは? ベテランらしい、ぶっちゃけトークが飛び出した。

「クシナ」約15年ぶりに映画出演した小野みゆき【写真:舛元清香】
「クシナ」約15年ぶりに映画出演した小野みゆき【写真:舛元清香】

小野みゆきインタビュー前編、映画「クシナ」24日公開

 1979年、資生堂サマーキャンペーン「ナツコの夏」でデビューし、「戦国自衛隊」「ブラック・レイン」などに出演した女優の小野みゆき。そんな彼女が約15年ぶりに映画出演したのが「クシナ」(速水萌巴監督、7月24日公開)だ。深い山奥に人知れず存在する女だけが暮らす村に、人類学者が足を踏み入れる……。美しい自然を背景に、繰り広げられる母娘の物語で、村を仕切るオニクマ役を演じた。小野が映画に出たワケは? ベテランらしい、ぶっちゃけトークが飛び出した。

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――とても美しい映画ですね。

「美しいですよね。私も、完成した映画を観て、驚いてしまって、カメラマンに『どうやって撮ったんですか』と何度も聞いてしまいましたよ。私は演じる方だから、そういうことがわからないんで」

――監督は速水萌巴さん。立命館大学映像学部卒業後、早稲田大学大学院に進学、これがデビュー作となる若手の女性監督ですね。

「よく俳優さんが『台本を見て決めました』と言いますが、私はわからないと思っているんです。特に新人監督で、過去の作品がない場合は、わかりようがないですよね。特に映像的な作品はわからない」

――なるほど(苦笑)。今回の出演の決め手は?

「正直な話、興味本位ですね。本作は監督の修士制作でした。スタッフも25歳前後の若い子ばかり。私が仕事を始めた頃は映画界が斜陽していた頃でした。テレビがワーッと出てきた時だったもんですから、映画はもうダメと言われていたんですね。でも、今は映画自体、面白いものがたくさんあるし、今の若い子も見てみたかったんですよね。自分が出ることより、今の若い人たちの感じを見てみたかったんです。今の若い子たちはどんなふうに撮ったりするのかなあって思っていて」

――映画出演は久しぶりですよね。

「そうなんです。最後に出たのは豊川悦司さん主演の『ハサミ男』です。だから、15年くらい前ですかね。当時、子どもがちっちゃかったんですけども、(事務所から)『撮影が1日だけだから、いいかな』と言われて、出ました。あと、映像はKDDI(当時)のCMに1回出ただけ。子どもの面倒を見る人がいなかったので、出ていなかったんです。でも、ほぼ仕事をしてなかったこの20年間も、映画を観ることは多くて、映像作品がやっぱり好きだったんですね」

――今は子育てが一段落したということですか? 確か、息子さんだったと思いますが、大きくなられた?

「聞かれたので、答えますけど、あそこにいるのが息子です(※後で本人に聞くと、映像を学ぶ大学4年生)。もともと出なくてもいいっていうか、(女優は)そんな簡単にできる仕事だと思っていなかったんです。ただ、事務所だけは辞めなかったんですね。籍を置いていたんで、いつでも出られるようにしとかなきゃいけないなみたいな気持ちはありました。真っ黒に日焼けしてはいけないとか、あんまり体型が変わるのもどうよ、とか、そういう感じです。ただ、プロフィール写真を撮るほどのことでもないでしょ、とか、事務所でも『困ったときにやればいいんじゃないか』といった感じでした」

――物語は男子禁制、女性だけが暮らす村。さきほども言いましたが、とても美しいロケーションですね。どちらでお撮りになったのですか?

「撮影自体は4年前なので、2016年。大きく風景がひらけるシーンは富士の樹海です。でも、予算がある作品じゃなかったので、じっくり撮ったわけじゃないと思うんです。スタッフが夜中に寝ないで撮りに行っている。言ってみれば、ワンチャンスみたいな感じで撮っていたみたいです。朝もやの静かな村の風景を始め不思議な風景もいっぱいありましたよね。なんでもない画が、この監督さんが撮ると、こんなになるのか、と感心したんです。不思議な感触がありますよね」

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