藤井聡太七段の偉業達成の棋聖戦を総括! 真田圭一八段が分析する藤井新棋聖強さの秘密

真田圭一八段【写真:本人提供】
真田圭一八段【写真:本人提供】

藤井七段が目指すは全冠制覇!

 両者のモチベーションの高さを実証するように、第4局もまた難解な熱戦。ここでも藤井七段は、ギリギリ互角の局面からバランスを崩さないという最大の持ち味を発揮。どちらに転ぶか分からない展開が続く中、終盤の入り口で藤井七段が飛車取りを放置して打った△8六桂が好手で藤井勝勢に。そのまま押しきり、見事に棋聖獲得、最年少タイトル獲得記録更新の大記録を打ち立てました。

 こうして振り返ってみると、全4局共に中身の濃い熱戦で、これは藤井七段は勿論、相手の渡辺三冠の充実なくしてはできるものではありません。そして力を発揮してきた三冠王を負かしてのタイトル獲得。

 藤井新棋聖に期待したいのはズバリ全冠制覇。羽生九段が25才の時に七冠王を達成しています。この記録に本気で挑んで欲しい。それが可能な実力を、彼は既に身につけていると思います。

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