上智大卒インフルエンサー・かとゆりの「何でもやった」マネジャー時代 SNSで有名に「コスパの良い経験」

TikTokフォロワー数は約74万人、YouTuber・ヒカルの動画にも登場し、「美人すぎる上智大生」として話題になったインフルエンサーのかとゆりが、7月26日に写真集『Lucky DUCK』を刊行した。浜崎あゆみ、レディー・ガガらを被写体にしてきた有名写真家のレスリー・キー氏が撮影。かとゆりは、撮影地となったパリ、東京での思い出を振り返りつつ、グラビアを含めた活動戦略を明かした。

上智大卒業に「未練はない」と話すかとゆり【写真:Jumpei Ymamada】
上智大卒業に「未練はない」と話すかとゆり【写真:Jumpei Ymamada】

昨年グラビアデビュー、初写真集はパリでも撮影

 TikTokフォロワー数は約74万人、YouTuber・ヒカルの動画にも登場し、「美人すぎる上智大生」として話題になったインフルエンサーのかとゆりが、7月26日に写真集『Lucky DUCK』を刊行した。浜崎あゆみ、レディー・ガガらを被写体にしてきた有名写真家のレスリー・キー氏が撮影。かとゆりは、撮影地となったパリ、東京での思い出を振り返りつつ、グラビアを含めた活動戦略を明かした。(取材・文=大宮高史)

――まず、写真集を発売できた感想は。

「レスリー・キーさんに撮っていただけるという、すごく稀有な機会になりました。グラビアを始めたときに『表紙を飾る』と『単独写真集を出す』という2つの目標を立てたのですが、すでに6誌で表紙も経験できていますし、『こんなに早く実現するとは』とありがたく思っています」

――パリと東京での撮影。思い出は。

「パリから90分ほどかかる場所で撮ったとき、ものすごく寒くて気温5度でしたが、素肌にお花をつけただけの露出の多い衣装で頑張りました。レスリーさんは妥協をしない人で、なかなかOKが出なかったのですが、最高のカットが撮れるまで寒さに耐えていたのも思い出です」

――パリ市内でも、大胆な衣装で撮ったショットがありますね。

「人がたくさんいる街角で撮ったので、相当に視線も浴びました。でも、日本とフランスでは常識もまったく違いますし、『もう一生会わない人たちだろうな』と思えば、恥ずかしさはありませんでした。衣装も色気を出しつつもキュートなデザインのものを着ることができて、女性にもファッション誌を見るような感覚で楽しんでもらいたいです」

――そもそも、どういうきっかけでグラビアを始めたのでしょうか。

「今までの活動と違うベクトルで面白いことができそうだなと思って始めました。『インフルエンサー』と言っても、普段は動画を作って再生数を見て、次のアイデアを練って……を繰り返す日々で単調なんです。そして、実際にグラビアをやってみると、数字ばかり追うのではなくて、じっくり良い写真を追求する過程が楽しかったですし、アイドルでも俳優でもない私のような存在に門戸を開いてくれました」

――昨年6月にグラビアにデビューして、約1年でのソロ写真集発売となりました。

「目標がかなったので、もう、グラビアでやることがなくなってしまいました(笑)。これからは、写真集にせよ雑誌にせよ同じ作業の繰り返しになってしまうことが怖くて。飽きっぽい人間だと自覚しているので、グラビアにこだわらず好奇心を満たしてくれる活動を探していきます。でも、俳優は絶対に無理です。まったく自信がないです(笑)」

――かとゆりさんはYouTubeでも動画を作っています。カメラマンの時田紗凪さんとの掛け合いも面白いですね。

「戦略的に『等身大の親しみやすさ』を狙って作っています。時田とは完全に友達のノリで撮っていますね。世間の皆さんに同じ目線で見てもらえるコンテンツでないと、共感してもらえません。それに『お金のにおいがするコンテンツになったら、視聴者が離れてしまう』と思っていて、(時田とは)契約書も交わしていなくて、お金の話もほとんどしません。お酒の話や過去の失敗談など、皆さんにとっても『あるある』と思ってもらえる動画にしています」

写真集のタイトル『Lucky DUCK』には「幸運な人」という意味を込めた【写真:Jumpei Ymamada】
写真集のタイトル『Lucky DUCK』には「幸運な人」という意味を込めた【写真:Jumpei Ymamada】

「他人の長所が分からなかった」マネジャー時代

――時田さんとはアイドルグループ・ルルネージュで、かとゆりさんがマネジャー、時田さんがメンバーの1人でした。

「最初、私もメンバーにスカウトされていましたが、当時は表舞台に出ようという気は起きなくて、テレビや音楽など裏方の仕事に興味がありました。そして、せっかくの縁なので、チェキ撮影バイトから始め、ルルネージュの運営を手伝っていたら、人手不足でマネジャーやTikTok運営の仕事まで任されるようになりました。この業界(地下アイドル)って常に人手不足なので、何でもやりました」

――ある意味、社会人としての経験も積んだわけですが、学んだことは。

「人との距離感を適度に保てることです。メンバーの誰とも揉めたこともないんですが、私が根本的に他人に興味がないことの裏返しかもしれません。マネジャーなのにメンバーの特徴を見つけるのが苦手で、『この子はどうしたら売れるのか』を考えるのに苦労していました。自分のことは分かるのに他人のことは分からないんですね。だから、普通に会社に就職しても上手くいくかどうか、自信はありません(笑)」

――今春に上智大を卒業して、「上智大生」という肩書もなくなりました。

「1年留年していたので、友達からは『もう1年いてもよかったのに』なんて言われました。でも、何年も留年していると『上智の学生が何か面白いことやっている』が『イタい』に評価が変わると思ったので、卒業に未練はありません。良くも悪くも『現役上智大生』で覚えてもらう時期は過ぎたのかなと思います」

――大学に在籍した5年間だけでも激動だったと思います。アイドルのマネジャーをやり、ヒカルさんのYouTubeにも登場し、そして、グラビアに挑戦など。

「私、高校時代がとても地味でつまらなかったんです。勉強だけでなく刺激的な体験がしたくて都心にある大学を選んで入学したら、面白い体験ばかりでした。『有名人になりたい』と戦略的に動いていたわけではないのですが、先にSNSで名前が売れたおかげで、今は自由に活動できています。振り返ると(名前が売れた)SNSでの顔出しは、“コスパの良い”経験だったかもしれません」

――これからの活動に、何か戦略はありますか。

「同性のファンをもっと増やしたいです。『女に嫌われてそう』なんてネットの声も見てきましたので(苦笑)。YouTubeもその一環で、実際に始めてみたら女の子のファンが増えました。グラビアでは当初は男性向けというか清楚路線に寄せていったので、動画では戦略的に、恥ずかしい過去もさらけ出していったら、親近感を持ってもらえたようです」

――動画では快活に話していますが、こうしてインタビューをしているときは冷静で、撮影中も物静かですね。ギャップを感じます。

「ありがとうございます(笑)。友達といるときはもっとざっくばらんなんですが、ひとりで真面目に物事を考えている時間も長いんです。この二面性もかとゆりらしさです。高学歴に見られがちですが、私のこんないい加減なところも見せつつ、好きなエンタメ業界での仕事も続けていきたいですね。『結局、かとゆりって、何者なんだろう』と思って注目してもらえることが、楽しいです」

――特定の肩書やイメージに縛られない、自由奔放さが持ち味ですね。

「すごく運の良い人生を送ってきたなと思います。写真集のタイトルにも『運のいい人』という意味があります。もともと移り気でこれといった目標も持ってこなかったのですが、かなり有名な人々と一緒にお仕事ができて、私を引き上げてくれました。この運の良さを信じて生きていけば、これからも絶対に大きなチャンスがやってくるので、期待して見ていてください」

□かとゆり 2000年5月10日、東京都生まれ。20年6月にTikTokアカウントを開設。21年11月には、東京・新宿区歌舞伎町でYouTuberのヒカルに声をかけた「逆ナン美女」として注目される。YouTube、インスタグラム、TikTokの総フォロワー数は150万人超。グラビアやモデル業も経験。今年3月に上智大を卒業した。

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