“第二の「カメ止め」”呼び声のノンストップSF 主演・土佐和成&朝倉あきが明かす舞台ウラ

土佐和成と朝倉あきは新感覚SFについて熱く語った【写真:山口比佐夫】
土佐和成と朝倉あきは新感覚SFについて熱く語った【写真:山口比佐夫】

朝倉あき「ミスを探したくなるくらい、何度も観たい作品です」

――1階のカフェのテレビと、2階にある自宅のiMacのモニターが2分の時差でつながる。その2台を向かい合わせにしたら、何が起こるのか……。

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土佐「映画の感想を見ると、(iMacの)電源コードの長さがどうなっているのか、長過ぎる、という指摘もあったけど、あれは単純に階段でコードをさばきまくっている」

――確かに電源コードは信じられないくらい長いですね(笑)。単純に大型タブレットや大型のノートPCにすれば、コード問題は解決できたのでは、と。ただ、電源コードが長いという無茶な設定が不思議な面白さを醸し出している。

土佐「現場では、『電源コードが長過ぎひん』という疑問の声はなかったですね。コードは長くないと、届かないやろ、と。長いのは当たり前で、コードはさばかないといけないだろう、と思っていたんです」

朝倉「あれだけの人数がいても、疑問の声はなかったんですね(笑)」

土佐「朝倉さんも当たり前のように、コードをさばいていましたよね。コード問題は大目に見てもらいたいな(笑)」。

――いろいろツッコミどころもありそうなんですけど、観ている間はそんなことを考える暇を与えない。

朝倉「そこは本当にすごいなと思っていて、ツッコミどころはたくさんあるはずなのですが、普通に見進めていけてしまう。でもだからこそ、どこかにアラがあるだろうと探したくもなってしまいますよね。私は母と一緒に観たんですけども、母も絶対、こういう作品には映ってはいけない何かが映っているはず、と言っていましたよ(笑)」

土佐「ほかに観るべきところがあるでしょ!(笑)」

朝倉「母には『楽しいでしょ』と言ったんですけど、どこかにアラがあるはず、というんですよね(笑)」

土佐「あんだけ無茶な撮影をしたんだから、アラがないわけない(笑)」

朝倉「まあ、それだけハマったということみたいです。ミスを探したくなるくらい、何度も観たい作品です」

土佐「確かに、最初からサビがずっと始まるみたいな映画ですよね」

朝倉「脚本の完成度が高く、目指しているところが違う感じがしましたね。撮影に入るときも、すごいもの、面白いものができるなと思っていました。小さなミスは笑ってしまうくらい愛おしい」

――互いの共演の印象はいかがですか?

土佐「やっぱり、『かぐや姫の物語』と『四月の永い夢』の印象が強くて、最初にお会いした時、すごい笑顔だったので、ホッとしました(笑)」

朝倉「私は(役とは違って)世を儚んでなんかはないです(笑)。私も、そういうイメージがあるのかな、と思って、あまり自分の変なところは見せないようにしようかと思っていました(笑)。でも、だんだん堪えられなくなって、(共演の)石田剛太さん、諏訪雅さんが少しずつ距離を詰めてくださったので、笑っちゃったりして、『あ、実はそういう人なんですね』と言われたりしましたね(笑)」

土佐「普段はどんなふうに見られるんですか?」

朝倉「やっぱり、役のイメージで見られることは多いですね。かぐや姫も決して、なよっとはしていないんですけども、ね。山口監督からは『もっとキリッとしてください』と最初から言われていましたよ」

土佐「弱さ、強さをちゃんと合わせ持っている人なんやなあと思ってたら、しっかりしつつ、なんか抜けてるとこもあるし、もう全部あるやんと思いました。それは、役のメグミさんとも通じるところはありますよね」

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