朝倉未来vs平本蓮、「7・28」さいたまSSAでついに激突 未来「もし負けたら引退」平本も「負けたらこっちが引退します」

格闘技イベント「RIZIN」は16日、東京・六本木ヒルズアリーナで「yogibo presents 超RIZIN.3」(7月28日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)の緊急記者会見を実施。朝倉未来vs平本蓮のカード発表を行った。会見には未来と平本も登壇。現地にファンクラブ会員180人が招待されたほか、立ち見客も集結した。カードの発表の瞬間に会場はどよめいていた。

会見に出席した朝倉未来(左)と平本蓮【写真:山口比佐夫】
会見に出席した朝倉未来(左)と平本蓮【写真:山口比佐夫】

両者には倍以上の戦績の差

 格闘技イベント「RIZIN」は16日、東京・六本木ヒルズアリーナで「yogibo presents 超RIZIN.3」(7月28日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)の緊急記者会見を実施。朝倉未来vs平本蓮のカード発表を行った。会見には未来と平本も登壇。現地にファンクラブ会員180人が招待されたほか、立ち見客も集結した。カードの発表の瞬間に会場はどよめいていた。

 SNSで行われてきた2人の対決がついにリングの中で実現する。RIZINの榊原信行代表は午後4時過ぎに登壇し「みんなの期待に応えられる発表」と予告し新たな時代を創ることを宣言。さらに「7月28日、さいたまスーパーアリーナ・スタジアムバージョン」と開催場所を明かした。

 会見スタートから約9分。2人の対戦のあおりVTRが流れ、2人の対戦が発表された。会場のファンたちは「うぉ~!」とどよめき。VTRが終わると平本がまず登場し、その後に未来が登壇した。

 平本は「RIZINファンのみなさんこんにちは! 僕もずっと望んでいた。目標としていた試合でもある。朝倉未来と言う存在が刺激を与えてくれた。唯一無二の存在。尊敬とか……そんなもんあるわけねぇだろ」とマイク。

 対する未来は「去年の年末に弟から刺激をもらった。年末にトップ戦線に食い込みたいというなかで。復帰戦に楽な相手をもらった。ぼっこぼこにしようと。もし平本に負けたら格闘人生引退します」と負けたら引退を宣言。これに平本も「負けたらこっちも引退します」と引退をかけることを宣言した。

 2人の“因縁”は新型コロナ禍の2020年にさかのぼる。MMA挑戦前の平本は、当時格闘家としてYouTuberとして一定の成功を収めている未来に対し「朝倉未来をぶん殴ってみた」のYouTube映像を投稿。未来の顔写真をつけたパンチバッグを殴り挑発した。この後、未来からツイッター(現在はX)でYouTube撮影込みのスパーリングをファイトマネー付きで提案されるもこれを拒否し「しっかりRIZINでやりましょう」と答えていた。

 その後も平本は未来に対しSNS上でトラッシュトークを仕掛け続けた。MMA戦歴は少ないものの、抜群のワードセンスで未来以外の発言でも多くのユーザーを巻き込み、ここ数年は投稿ひとつで企業の対応を変えてしまうほどの影響力を持つまでになった。

 一方の未来は度重なる平本の挑発に対し23年1月に「平本蓮を訴える件について」と題した映像をYouTubeに投稿。リングでの決着とともに法廷闘争もちらつかせた。この対応で平本含めネット上での批判が激化。同2月にツイッター(現在はX)アカウントを停止していた。今月13日に「ただいま(サムズアップの絵文字)」と投稿しアカウントを復活させていた。

 未来は初めてあおられた日から数年間、平本を対戦相手として全く興味を持っていなかったが2022年10月ごろから発言に変化。フロイド・メイウェザー(米国)に敗れた直後に平本に対し「遊んであげてもいい」と言及した。23年4月の牛久絢太郎戦後には対戦可能性に関する記者の質問に対し「やっても良い。メリットはないので社長とお金の交渉を」と回答。同じ日に元王者・斎藤裕と対戦した平本の戦いぶりについて「結構やるなと思いました」「急成長しているなと思いました」と高く評価していた。

 対戦機運が高まってきたのは23年の下半期だった。未来は同7月に行われたフェザー級王座決定戦でヴガール・ケラモフと対戦するもまさかの1R・一本負け。失意のなか11月にはYA-MANとキャリア初のプロキックボクシング戦を行うも1R・KO負けを喫した。直後に「これはもう引退」と格闘家引退を示唆していたが、これにRIZINファイターらがいっせいにエール。“因縁”のある平本もその一人だった。

 さらに平本は大みそかのYA-MAN戦を前の会見でファンの間で本音を吐露。未来に対し「こんな面白い選手を待っていたという感じで、とにかくかみついて喧嘩を売って盛り上げてやろうと。最初はバカにされたけど、あいつのおかげでMMAを始めたみたいなもんなんです」と明かし、未来の戦いに勇気をもらったと発言。そのうえで「絶対に朝倉未来と試合がしたいです」と語っていた。

□朝倉未来(あさくら・みくる)1992年7月15日、愛知県豊橋市生まれ。JAPAN TOP TEAM所属。BREAKING DOWN株式会社代表取締役。2012年にMMAデビュー。MMA戦績は22戦17勝(8KO/1一本)4敗。元THE OUTSIDER2階級(60-65kg級、65-70kg級)王者。弟は格闘家でRIZINバンタム級王者の朝倉海。

□平本蓮(ひらもと・れん)1998年6月27日、東京都足立区生まれ。剛毅會所属。K-1甲子園2014 65キロ級優勝。2015年にプロキックボクシングのキャリアをスタートさせ、戦績は15戦11勝(6KO)4敗。20年にプロMMAに転向、戦績は6戦3勝3敗。弟は格闘家の平本丈。

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