【ズバリ!近況】「世界まるごとHOWマッチ」チャック・ウィルソン、50年の日本生活で実感「日本には心がある」

身長176センチ、107キロだが体脂肪率は18%!【写真:荒川祐史】
身長176センチ、107キロだが体脂肪率は18%!【写真:荒川祐史】

麹町にトレーニングセンターをオープン!

 朝5時に起きてすぐに企画書作ったり、メールしたりして仕事を始めて、7時とか9時とかからパーソナルトレーニング。全部で10人ぐらいに指導している。企画から関わった「スポーツクラブNAS赤坂」とか「YC&AC(横浜カントリー&アスレティッククラブ)」に、自宅から車かバイクで行って指導しています。会社の社長さんとか空手の指導員、会社員もいますよ。真面目にやらない人は指導しません。僕は厳しい先生ですよ!

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 6月9日に、麹町の日本テレビの旧本社の近くに、自分のトレーニングセンターをオープンしました。広さは18坪。狭いけど、バイクもダンベルもストレッチするスペースもあります。入会金5000円、指導料は1回4500円、指導なしで1人でトレーニングするときは施設使用料1回3000円。今、会社のホームページを作り直していて、7月1日から本格的にスタートします。

 仕事は夕方5時まで。サッと切り上げて家に帰ります。家に帰って、女房の面倒みて、1日の出来事を話して、10時には寝る。女房と話するのが一番楽しい。価値観が合うし、気が合う。女房は27歳のとき、通っていたプールで知り合った、同じ年のアメリカ人。ハッキリ自分の考えを言う人。僕にないものをもっていると思って、付き合って1か月でプロポーズして、その次の日に大使館と区役所に行って届けを出しました(笑)。

アメリカに戻りたいと思ったことはない

 子供は作らなかった。他人の子供を見たらかわいいと思うけど、自分の子供を育てるのは責任が大きすぎて自信がなかった。僕は子供の頃、いじめられたし、家族の縁も薄かったからいい思い出がない。子育てする自信がもてなかったのは、そのことも関係あると思う。心の余裕は自分とあと1人分……女房の分しかない。だから、子供を作ったら、子供に悪いと思った。

 子供の頃は悪いグループに入って、ケンカして少年院に入ったこともある。15歳から筋肉トレーニングを始めて身体が変わって、自信がついて自尊心ももてた。それからレスリング、柔道、空手、パワーリフティング、マラソン……。筋肉トレーニングと柔道が僕の人生を救った。1970年にスーツケース1つに柔道着と5000円だけ持って来日しました。アメリカに戻りたいと思ったことは、まったくありません。残してきたお母さん、お姉さん、妹2人、どうしているかまったくわからない。30年前からお互い連絡とってない。お父さんは僕が幼い頃にどこかへ消えた。みんな僕に興味ないと思う。

日本には“人のため”という柔道精神がある

 今のアメリカは壊れてる。病気だらけで、人種差別はずっと続いてる。人間性のない国になってる。日本人は仕事に対する考え方が正しいと思う。それに心。日本には“人のため”という柔道精神がある。1978年から「ジャパンタイムズ」やYMCAと協力して、障害者やIT弱者のためのチャリティ駅伝大会を企画してきました。47年やってきて、一度も人やお金が集まらなかったことがない。日本には心があると思います。

 今、コロナでスポーツジムのグループレッスンはできません。パーソナルトレーニングだけ。復活まで早くて1年はかかると思う。でも、持続化給付金もらった、雇用調整助成金ももらう、助かりますね。ダメになった分、いろいろ工夫すればいい。大丈夫! 今は時間が少しできたぶん、自分のトレーニングを増やして、1日2時間。100キロ以上のバーベルだって上げられますよ! 長年のトレーニングで肩や膝の関節は良くないけど、病気はない。トレーニング中に心臓麻痺とかで死ぬのが理想だね(笑)!

□チャック・ウィルソン(ちゃっく・うぃるそん)1946年10月26日、米マサチューセッツ州ボストン生まれ。ボストン大学在学中、柔道を始め1970年、同志社大学に柔道留学。全日本パワーリフティング選手権大会チャンピオンや柔道全米体重別選手権入賞などの成績を残している。1973年、「クラークハッチ体育センター」共同経営者に。1983年、クイズ番組「世界まるごとHOWマッチ」(TBS)に出演し、筋肉ムキムキの身体と陽気なキャラクターで人気者に。1987年、スポーツ関連事業を営む会社「チャックウィルソンエンタープライズ」を設立し、スポーツビジネスに注力している。

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