俳優の水谷豊が主演を務め、寺脇康文が共演するテレビ朝日系連続ドラマ『相棒SEASON22』の元日スペシャルが1日に放送された。2014年～15年に放送されたSEASON13で三代目相棒だった甲斐享（成宮寛貴）のパートナーである笛吹悦子（真飛聖）が登場。海外からの壮絶な脱出劇に、SNS上では驚きの声があがっている。

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　同作は、00年に誕生した刑事ドラマシリーズ。警視庁で“人材の墓場”と呼ばれる『特命係』に配属された警部・杉下右京とその相棒たちが、数々の犯罪事件を解決していく。もともとキャリアとして警察庁に入庁した右京は、“切れモノ”過ぎるが故に上層部からにらまれ閑職に追いやられたが、卓越した洞察力と名推理で事件の謎を解き明かしていく。

　寺脇演じる特命係巡査部長の亀山薫は、SEASON1からの“初代相棒”。約14年ぶりに“五代目相棒”として右京とのコンビが復活し、今作で再会2年目となる。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　右京と薫は、享と悦子の息子・笛吹結平（森優理斗）の学芸会を見に来ていた。右京の相棒だった享は、警察の追及を逃れた犯罪者に制裁を下す“ダークナイト事件”を起こし服役している。享の父で結平の祖父である甲斐峯秋（石坂浩二）と、享の兄の甲斐秋徳（新納慎也）は結平をかわいがり、白血病を乗り越え客室乗務員の仕事に復帰した悦子を支えていた。

　結平が主演を務める学芸会が幕を開けてしばらくすると、結平の担任・姉小路仁（福澤重文）がフラフラとステージに現れる。そのまま倒れこんだ姉小路の背中には、出刃包丁が刺さっていた。

　会場が騒然とする中、意外にもあっさりと容疑者が浮上する。姉小路の元同僚で婚約者だった栗原志津子（美村里江）だ。栗原は姉小路と結婚を前提に同棲していたが、姉小路から一方的に婚約を破棄されていた。女ぐせの悪い姉小路は栗原以外の教師も口説いており、さらに悦子にも目をつけていた。“ダークナイト事件”を知った姉小路は事件の暴露をチラつかせ、悦子に交際を迫っていたのだった。

　姉小路の裏切りを知った栗原は、憎しみから姉小路を殺害。しかし真の目的は、姉小路の心を奪った悦子への復讐（ふくしゅう）だった。栗原は悦子に面会を要求すると、姉小路の行動について優しく丁寧な言葉で謝罪する。しかし“ダークナイト事件”を知ってしまったことに含みを持たせ、悦子に“お願い”をしていく。

　栗原の依頼に応えるため海外の東国（とうこく）に渡った悦子は、栗原から頼まれた焼き物のつぼを購入する。しかし帰国する際、つぼの入った箱に軍事施設などを撮影したスマートフォンが入れられており、スパイ容疑で拘束されてしまった。

　右京と薫は内閣情報官・社美彌子（仲間由紀恵）や日本領事館のエージェントの力を借り、悦子の奪還を試みる。飛行機に乗り込み東国の公安から悦子を連れて逃げ出すと、悦子は薫の妻でジャーナリストの亀山美和子（鈴木砂羽）や捜査一課刑事の出雲麗音（篠原ゆき子）らの協力のもと、髪型や服装を変える。偽装パスポートで日本行きの飛行機に乗り込んだ悦子は、無事に出国することができた。また右京と薫もなんとか追っ手を逃れ、日本領事館に逃げ込むことができた。

　終盤の脱出劇にSNS上では、「相棒なのにVIVANT感が…」「相棒がVIVANTみたいなことしててワロタ」「VIVANT感が出てきたぞ…w」と、23年に放送された堺雅人主演のTBS系『VIVANT』を思い浮かべる視聴者が。また「相棒見てると思ってたらミッションインポッシブル始まった」「これ絶対今日終わらんくね？」と、壮大なスケールに驚く声もあがっている。

　また、放送終了数分前のクライマックスシーンでは、緊急地震速報で番組が中断。右京が栗原に声を荒げて諭すシーンの途中で切り替わったことから、「一番いいところで強制終了しちゃった」「相棒がぁああああぁ」「テレ朝さん、深夜でいいので相棒スペシャルの再放送してください」とショックを受ける声も。しかし「今は地震のニュースの方が大切だから仕方ない」「気をつけて」と被災地を気遣う声も見られた。