グリコ下の道頓堀川でニホンウナギを発見 Aぇ! groupが番組ロケで歴史的発見「驚きでした」

お笑いコンビ・よゐことAぇ! groupによるバラエティ―番組『Aぇ!!!!!!ゐこ』(MBS、関西ローカル/土曜、深夜25時28分)の番組ロケで歴史的快挙を達成した。

『Aぇ!!!!!!ゐこ』の番組ロケで歴史的快挙を達成【写真:(C)MBS】
『Aぇ!!!!!!ゐこ』の番組ロケで歴史的快挙を達成【写真:(C)MBS】

道頓堀川に漁礁設置で“すみか”になることがわかった

 お笑いコンビ・よゐことAぇ! groupによるバラエティ―番組『Aぇ!!!!!!ゐこ』(MBS、関西ローカル/土曜、深夜25時28分)の番組ロケで歴史的快挙を達成した。

 同番組はこれまで、琵琶湖・大阪淀川水系を中心に関西でさまざまな生態調査を実施。特に道頓堀川では、昨年11月に、おおさか環農水研生物多様性センターと共同調査を実施し、絶滅危惧種のニホンウナギを公式に日本で初めて生息確認。論文にまとめ、標本を大阪市立自然史博物館に登録・収蔵していた。

 その後、「道頓堀川のニホンウナギ保全プロジェクト」を立ち上げ、道頓堀川にニホンウナギが生息していることをアピール。同時に特別許可をとって、道頓堀川にウナギのすみかを設置し、ウナギが入るかを確かめる実証実験を行ってきた。

 このたび、ウナギたちがこの“すみか”を利用してることが、新たに確認された。この捕獲の様子は12月2日から来年1月にかけて番組内で放送される。

 ウナギのすみかは、阪神高速道路下に「石倉カゴ」を、グリコサイン下・戎橋西側に番組オリジナルの「竹筒カゴ」をそれぞれ6月に設置。10月27日に引き上げて、どんな生き物が住み着いているか確認した。

 その結果、グリコサイン下の「竹筒カゴ」にニホンウナギ1匹とモクズガニ1匹を確認。さらに、「石倉カゴ」には、チチブやアベハゼ、テナガエビ、スジエビの仲間が大量に住み着いていることを確認した。

 実際に捕獲したAぇ! groupのリーダー・小島健は「道頓堀調査で2回目となる、ニホンウナギの捕獲ができました。それに今回は大阪のシンボルであるグリコの下で獲れたということで、前回とは違う場所で獲れてとても楽しかったです。今後も『Aぇ!!!!!!ゐこ』らしく楽しく調査していきたいです」とコメント。

 末澤誠也は「まさかグリコの看板前のあの場所からニホンウナギが確認できるとは驚きでした。そのようなタイミングに立ち会えたことは光栄でしたし、なにより自分達で仕掛けた魚礁に居たことがうれしかったです。道頓堀が少しずつきれいになってることが確認できたことでもあるので、このニュースを機会にみなさんにも道頓堀の環境に興味を持っていただけるとうれしいです」と喜んだ。

 これまで道頓堀川では、生き物のすみかなどの漁礁を設置した実績がなく、竹筒カゴを設置すれば、ニホンウナギがすみかとして入ることを示したのは、すみかづくりの有効性のエビデンスとなり、今後の道頓堀川の生物多様性向上“道頓堀川のニホンウナギ保全”への第一歩となる。

 調査に立ち会った大阪動植物海洋専門学校校長の亀井哲夫さんは、「今回の調査で、道頓堀川のニホンウナギにとって、竹筒カゴは『生息環境』として、小さいエビなどがとれた石倉カゴは『餌環境』として有効であることが実証された。これは、生息環境の調査として成果があったと言える。ニホンウナギにとって安心安全な環境があれば、道頓堀川はニホンウナギの楽園になるのでは」と語った。

 また、捕獲に全面協力してきたおおさか環農水研生物多様性センターの山本義彦さんは、「都会の真ん中の道頓堀川であっても、生息の場を創出すれば、生物が棲み着くことが明らかとなりました。水生生物が棲み着いていることが分かったときの小島さん末澤さんをはじめとする皆さんの笑顔は、ネイチャーポジティブな取り組みによる水都大阪の新しい魅力創出の可能性を感じさせました!」と興奮気味に話した。

 そして、PRに協力した道頓堀商店会の副会長・永尾俊一さんも「道頓堀川にニホンウナギやたくさんの魚や川エビが生息していることを知り、あらためて道頓堀川の水質改善が飛躍的に進んでいることを実感いたしました。捕獲時の川底からみんなで拾い上げた石も全く異臭がなく、みんなびっくり! 道頓堀の意外なほど豊かな自然を、街の新しい魅力にしていく可能性を感じます(笑)。今回のプロジェクトに関わり、我々道頓堀商店会も協力だけでなく先頭に立って頑張ってまいる所存です」と力強くコメントした。

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