三吉彩花、半年以上の過酷トレで挑んだ主演作 撮影中は“寝落ち”の日々「爆睡してました」

俳優でモデルの三吉彩花がPrime Videoで11月2日よりプライム会員向けに世界独占配信されるAmazon Originalの映画『ナックルガール』で主演を務める。本格的な肉体改造を図り、およそ半年かけて挑んだ撮影の舞台裏や本作にかけた思いを聞いた。

主演映画『ナックルガール』の撮影を振り返った三吉彩花【写真:ENCOUNT編集部】
主演映画『ナックルガール』の撮影を振り返った三吉彩花【写真:ENCOUNT編集部】

Amazon Original映画『ナックルガール』で主演

 俳優でモデルの三吉彩花がPrime Videoで11月2日よりプライム会員向けに世界独占配信されるAmazon Originalの映画『ナックルガール』で主演を務める。本格的な肉体改造を図り、およそ半年かけて挑んだ撮影の舞台裏や本作にかけた思いを聞いた。(取材・文=猪俣創平)

 韓国の大人気ウェブコミックを実写化した本作は、窪塚洋介、伊藤英明らが共演し、チャン監督をはじめとした新進気鋭の韓国のクリエイター陣と日本の制作チーム、そして日本俳優陣がタッグを組んだ日韓共同作品。主人公の女性ボクサー・橘蘭(たちばな・らん)が突然失踪した大切な妹・柚希(ゆずき)を救出するためナックルをはめて、命懸けの戦いに挑むクライム・アクションエンターテインメントだ。

 三吉は今作で主人公・橘蘭を熱演。ボクシングや激しいアクションシーンを文字通り体当たりで挑んだ。撮影に向けてトレーニングを敢行して肉体改造にも取り組んだ。いま振り返っても「かなりハードでしたね」と苦笑いするほどに追い込んでいた。

 モデルとしても活動する三吉は、普段から体型キープのために運動を取り入れていたが、今回のトレーニングはボクシングとアクション撮影のため。「撮休もずっとトレーニングをして、基本的に他の仕事をあえてあまり入れないようにしたので、作品に集中できました」。1日6時間のハードなトレーニングは2か月の撮影期間を含めて半年以上に及び、体を徹底的にいじめた。

 その結果、「体をすごく大きくしたので、モデルの仕事をしたときに服がピチっとする」と感じるほどの仕上がりに。作中のボクシングシーンなどでもキレのある動きを披露し、迫力ある映像へとつながった。

 アクションの多い今作は、実際の撮影も過酷だったようで、「スタントの方と交代でやるのですが、私もほかの皆さんも自分でできるところまでちゃんとやっていました」と身体を張った。格闘シーンも「結構痛いです。本当に当てなきゃいけないところもあります」とし、「スタッフさんと計算して、カメラワークなども綿密に考えて、いろんなカットを撮っていましたね。カット割りがすごく多くて、スピード感もあるので、かなり見応えがあると思います」と出来上がりに自信を持っている。

 日々の撮影を終えるたびに、メディカルコーディネーターに痛めた箇所を診てもらっていたそうで、その30分ほどの時間は「すごく爆睡してました」というほど疲労困憊(こんぱい)だった。

「家に帰ってもシャワーは頑張って浴びるけど、ベッドまでたどり着けずソファーで寝ちゃったり、髪の毛を乾かす前に寝落ちしちゃったり、そんなことばかりでした。でも、寝られる場所があればなんとかなるみたいな感じで、ちゃんと温まれる布団があるだけで体力って回復するんだなと思いました(笑)」

日韓共同制作となった今作の舞台裏を明かした【写真:ENCOUNT編集部】
日韓共同制作となった今作の舞台裏を明かした【写真:ENCOUNT編集部】

韓国チームとの撮影で刺激「新しい発見でした」

 夏からトレーニングを始め、撮影が終わったのは年末。「今年も終わったなって気持ちとともに、自分の身体も結構終わったなと思って(笑)。いたわるも何も……痛いし、重いし、筋肉痛だし。よく分からない感じで、ずっと放心状態でしたね。次の作品に入る想像もできないくらいに燃え尽きて抜け殻でした」と本作に捧げた日々を述懐する。

 日韓共同制作となった今回は、韓国のアクションチームと共に撮影に臨んだ。通訳を介して言葉の壁はあるものの、密にコミュニケーションをとって話し合い、「みんなでご飯食べながら意見交換もして、すごくよかったですし、新しい発見でした」と新たな収穫もあった。

 さらに、日本との違いも実感し、韓国チームは「大胆さがあります」と特徴を挙げる。「私が携わった日本の作品だと、つながりなどを考えて丁寧に作り上げていく印象があります。でも、韓国チームは『あ~、大丈夫大丈夫。編集でなんとかするから』みたいに大胆さがありますし、やっぱり面白いですよね」と感じ入った。

 今作はアクションだけでなく、妹を救うために闘いに挑む主人公・蘭の姿や仲間たちとの人間ドラマも描かれる。三吉も「内容は少しハードですけど、すごくシンプルなものでもあるし、アクションも爽快で見どころなので、楽しんでもらいたいなという気持ちが大きいです」と呼びかけて、本作の魅力を語った。

「蘭は妹のために、自分の命をかけて突き進んでいくなかで、挫折をしたり、成長をしたり……。そういうものってすごく魅力的だなと今回の作品で改めて思いました。蘭の周りを巻き込んでいく力とか、引っ張っていく力みたいなものを感じてもらえたらいいなと思いますし、感情移入しながらも、やっぱりアクションで一緒に発散しているような、パワフルな気持ちになってもらえたらいいなと思います」

 今作が世界配信ということで、「これだけ今回はがっちりアクションをやっているので、何かしらまたアクションの作品などにつながったらいいな」と期待を寄せる。三吉は完全燃焼した今回の経験を、今後の俳優業にも生かしていくつもりだ。

□三吉彩花(みよし・あやか)1996年6月18日、埼玉県出身。2010年、雑誌「Seventeen」専属モデルに抜てき。同誌卒業後も「25ansウェディング」カバーガールなど数々の雑誌モデルを務める。12年、映画『グッモーエビアン!』で「第67回毎日映画コンクールスポニチグランプリ」新人賞受賞。13年、映画『旅立ちの島唄~十五の春~』で「第35回ヨコハマ映画祭」最優秀新人賞受賞。近年では、Netflix『今際の国のアリス』など話題作に多数出演。現在、「SK-II」アンバサダー、「Tiffany&Co.」のジャパンアンバサダーを務める。

次のページへ (2/2) 【写真】三吉彩花の“美腹筋”チラ見せショット
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