俳優の吉岡里帆が20日、都内で行われた映画『アイスクリームフィーバー』記者会見＆完成披露舞台あいさつに出席。「100万年君を愛ス」という映画のキャッチコピーにちなんで「100万年愛すもの」を聞かれた吉岡は「100万年後もご飯はそしゃくする世界であってほしい」という願望を述べていた。

　映画では、いろいろな人物が出てきて、それぞれがささやかな思いやりや愛を心に秘める。キャッチコピーは「100万年君を愛ス」。この言葉にちなみ「100万年愛せるもの」について登壇者に質問が投げかけられると、吉岡は「難しい。自分は死んでいますもんね。死んでもなお愛するもの……」と苦笑いを浮かべつつも「できればご飯はそしゃくする世界であってほしいですね」とぼそり。

　続けて吉岡は「SF映画が好きでよく観るのですが、未来って液状で食べる宇宙食みたいな食生活になっているじゃないですか。でも私は食卓が大好きで、みんなでゆっくりご飯をかんで食べたいんです。できればかめるご飯がずっと残っていてくれたら」と発言し、会場を笑わせていた。

　吉岡演じる常田菜摘は、美大卒業後にデザイン会社に就職したものの、うまくなじめず、現在はアイスクリーム店でアルバイトをしている女性。オファーを受けたときには「いまから約3年前ですが、（アートディレクターを務める）千原さんが映画を撮るんだと驚きました。映画を撮りたい方はたくさんいますが、それを具現化するのは難しい。そのエネルギーの強さに自然と『ぜひ』という気持ちになりました」と明かしていた。

　イベントには、モトーラ世理奈、詩羽（水曜日のカンパネラ）、松本まりか、千原徹也監督も出席した。

　本作は、川上未映子の短編集「愛の夢とか」に収められた「アイスクリーム熱」をアートディレクターの千原徹也が監督を務め実写映画化。アイスクリーム店に集う女性4人の憧れ・興味・好意・執着などを描いたラブストーリーだ。