「女優・柳英里紗」から「映画監督・柳英里紗」へ…自ら製作費を投じて挑戦した理由

湯布院映画祭に参加した空美、柳英里紗監督、橋野純平(左から)
湯布院映画祭に参加した空美、柳英里紗監督、橋野純平(左から)

女優たちに自ら出演交渉…製作費は「もやしを食べて、水を飲んで暮らして」捻出

 小園優、橘美緒、馬場ふみか、空美、平松可奈子が出演しているが、出演交渉も自ら行った。「出演交渉はすごく大変で、撮影の前日まで出られるかどうか分からないこともありました。撮影は6日間、その後、編集、アフレコ、フォーリー(効果音)なども自分でやりました。舞台をやっている最中だったので、全部1か月半くらいかかりましたね」と振り返る。

 製作費は?と聞かれると、「柳が一生懸命働いて頑張ってお金を貯めました。毎日、もやしを食べて、水を飲んで暮らして、60~70万円くらいでしょうか(笑)。人生の中で一番高い買い物だと思います。もっとお金かけている方もいらっしゃると思いますけど、クラウドファンディングはしたくなかったので、サントラCDの売り上げで、順番に返しています」と柳監督。

「COSMIC BLUE」
「COSMIC BLUE」

 もう一本の「COSMIC BLUE」(24分)は、若者たちが「カワイイ」と言い合いながら、青く染まった舌を見せ合う映像の断片をつなげた実験的な作品。渋谷アップリンクでの映画イベント「ラブラブシネマ」を主催する中村祐太郎監督から「映画を撮ってよ」とのオファーを受け、製作を決意。「ローリング」の共演者である三浦貴大を始め、空美、橋野純平らが出演。3日間で撮影し、2日間アフレコを行い、約1か月で完成させた。

「アップリンクは好きな映画館だったので、そこで上映されるなら、と頑張って撮りました。私は(映像の)学校も行ってないですし、ただ映画好き、ゴダールが好き、ジャック・ドゥミが好きといった気持ちです。その人たちがやっていたことを自分にできるのか、それを日本の風景で撮ったらどうなのかという感じでした。『COSMIC BLUE』では(岡本喜八監督の異色SFの)『ブルークリスマス』をやってみたかったんです。再編集したバージョン2というのもあって、そっちの方が好き。『トイ・ストーリー』シリーズも“3”が一番面白いなと思ったので、もっと踏み込んで作れば、次はもっと面白くなるかもしれない」と手応えも感じている。

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