5人組アイドルグループ・RiNCENT.のメンバー・雪乃かりんが5日、自宅にストーカーと思われる男性が押しかけたことをSNS上で報告、波紋が広がっている。その後の警察の調べで、男性は同じマンションの住人であることが発覚している。いったい何があったのか。雪乃本人に話を聞いた。（取材・文＝佐藤佑輔）

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「昨日の出来事で今も怖くてたまらないです　次なにかあってからじゃ遅いのに　こういう場合、どうするのがいいのかな助けて」

　雪乃が自身のツイッターに被害を報告したのは5日午後4時過ぎのこと。

　投稿には自宅のインターホン越しに写る帽子にマスク、チェックシャツ姿の男性の写真が添えられており、「夜中の1時に知らない男性が突然家にやってきてインターホンを鳴らしてくる様子がどう見ても怪しかったから怖くなってすぐ通報したけど　警察が来るまでの15分間ずっとインターホンを押してきてモニターに映らないように隠れてみたり挑発するようなポーズをとってきたり、覗き込んでくる様子があまりにも怖くて震えと涙が止まりませんでした」と振り返った。

　さらに「その後警察署に連行してもらい私と妹も別室で事情聴取したけど、相手は同じマンションの住人で『友達になりたくて』『ベランダで会話した事がある』等、話していてもちろん私も妹も話した事ないし顔に見覚えすらないんです」と一部始終を説明。

「ただのイタズラじゃない絶対ストーカーだって思うのに、警察の人は相手の部屋も名前も教えてくれなくて『次何かあったら対応します、気をつけて。』だけで、次なにかあってからじゃ遅いのにこんなにも怖い思いをしているのに警察の対応に納得できないまま泣く泣く帰ってきました」「相手に一方的に知られている訳だし今後待ち伏せされたらどうしようとか。エレベーター乗り合わせてきたらどうしようとか、そんな不安と恐怖で家からでるのも怖いです」と不安な気持ちをつづっていた。

　投稿から2日後の7日、ENCOUNTの取材に雪乃があらためて当時の状況を語った。

「深夜1時頃にチャイムが鳴って、2～3分様子を見ても立ち去らないので警察に連絡しました。相手はお酒に酔っているような様子で、警察が来るまで何度もチャイムを鳴らしてきました。通報から10分くらいで男性と女性の2人の警官が駆けつけ、男性警官が男をパトカーで警察署に連行したのち、女性警官の付き添いで私と妹も事情聴取のために警察署に向かいました」

　警察署では、警察官から男性が同じマンションの住人だと主張していることを聞かされたという。

「真っ先にファンが押しかけてきたと思っていたので、『身分証などは確認したんですか？』と聞いたら『確認したけど、それ以上のことはプライバシーに関わるから教えられない』と。相手から一方的に部屋を知られている状況だったので、後日マンションの管理者に動画を見てもらい、1つ下の階の住人と教えてもらいました」

　マンションは雪乃と妹の2人暮らしで、契約をしたのは一昨年の11月、雪乃が「RiNCENT.」に所属する前のこと。マンション棟はL字型の造りで、雪乃たちの部屋のベランダは男性の部屋のベランダから丸見えの位置にあたるという。

「相手の男性は『ベランダで話したことがある』とも言っていて。もちろん私も妹もそんな心当たりはないのですが、洗濯物を干したり、換気のために窓を開けるのをベランダ越しに見られていたのかもしれません」

　現在は父親が自宅に駆けつけ、外出の際にはマネジャーやプロデューサーなどが付き添ってくれている状況だという。また、事務所がホテルを手配しており、しばらくは自宅に戻らずホテル生活が続く見通しだ。今後の引っ越しなどの予定については「事務所がどこまでお金を工面してくれるのか、そこまでの話し合いはできていない状況です。SNSでも『一刻も早く引っ越すべき』という声が多かった。被害を受けた側が出ていかなければいけないのは悔しいし、不本意なんですが、仕方がないのかなと思います」と語る。

　今回の一件を受け、雪乃は「警察は何か起こってからでないと動けないというのも理解はしていますが、何か起こってからでは遅い。相手にちゃんと罰を与えられるような法律や仕組みがあれば、被害も減っていくのかなと思います。DM（ダイレクトメッセージ）でもたくさんの応援の声をいただきましたが、一部からは『アイドルだから仕方ない』『顔出しで活動しているからそういう目に遭うんだよ』という声もありました。本当はみんなが幸せになるような出来事で名前を広げたかったのに、不安や心配を与えるような形でニュースになってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と話している。